フライデー
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フライデー(FRIDAY)とは講談社が発行している、1984年11月9日創刊の毎週金曜日発売(原則)の写真週刊誌である。ゴールデンウィークとお盆に合併号を発行する。
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[編集] 概要
[編集] 特徴
他の写真週刊誌でも言えることだが、プライバシーや人権、法律を無視したストーカーまがいとも言われる過激取材で群を抜いて有名であると言われている。吉本興業所属の中堅・大御所や、立川談志、筑紫哲也、鳥越俊太郎などがこの事を「犯罪行為」「打ち切りにしろ」と批判する事が多いが、廃刊に至らないことからスクープに魅せられる読者は多いとされる。その一方で、ビーイング所属歌手及びスタッフに対しては擁護をすることが多く、恋愛沙汰の話を一切とりあげないスタンスを取る。モーニング娘。のリーダーを就任間もなく脱退に追い込んだり、アナウンサーが新しく番組に出演し始めた所でスッパ抜くことに見られるように、標的の情報そのものは既に控えていながら絶妙なタイミングを見計らってダメージを大きくする陰険なやり口も近年ではさらに際立ってきているのがお決まりである。有名人が私生活を写真に撮られて週刊誌に載せられてしまう事を、タイトルをもじって「フライデーされる」と呼称される事も。取材手法に関しては批判も多く隠し撮りのやり方には、一般人にカメラを持たせ撮影させるというのもある。2000年に田代まさしが盗撮で逮捕されたとき、「フライデーこそ盗撮三昧ではないか」といった批判もかなり噴出した。
有名人の私生活行動をスクープされるケースとしては、女子アナウンサーの私生活行動を隠し撮り(盗撮)するケースが目立つ(とりわけ、フジテレビの女子アナウンサーに対するスクープネタが多い)。 ビーインググループ所属歌手、ジャニーズ事務所のタレントを除く未成年の犯罪行為を実名で報道する。
かなりの頻度でスクープを連発して他のメディアの追従取材を引き起こすなど、芸能ニュースの発信源としての座を確保している。ただし大地震の特集となるといわゆる疑似科学やトンデモ説に分類されるものも根拠として「今年こそは首都圏で起きる可能性が」と煽る傾向がある。また実際には小中規模の地震は毎年国内各地で起きているわけであるが、そのうち記事で「危険である」と取り扱った地方(毎回かなりの広範囲である上、根拠とする説によって毎回変わる)で実際に被害が発生した地震についてのみ次回で触れ、「本誌の危惧が的中した」とかなり理不尽な展開を見せる。
スキャンダラスな報道を行う陰で社会派的な記事を掲載することもある。ハンセン病人権問題に関わってきた人や朝鮮人学校に対する取材記事、警察の体質批判、医療問題を掲載するなど、タブーを恐れない姿勢や人権問題に関する企画を掲載することについて評価する声もある。
写真週刊誌としては歴史が長く、2003年には創刊1000号を突破した。年に数回、増刊号として「フライデーダイナマイト」を発行している。主な違いとしてグラビアの量や過去に掲載した記事の総集編、様々なジャンルの特集記事を行うことが多い。また、販売店の自主規制によって「ダイナマイト」は成年向け雑誌として扱われる場合もある。
[編集] 誌名の由来
原則、毎週金曜日に発行することを由来にしている。余談だが、週刊金曜日とは何ら関係がない。
[編集] ライバル誌
同じジャンルの写真週刊誌『FOCUS』(新潮社)、『FLASH』(光文社)と共に「3F(スリーエフ)」と呼ばれていたが、『FOCUS』が2001年に休刊して以降は、写真週刊誌ではNo.1の発行部数(409,082部 日本雑誌協会)である。
FRIDAY創刊以降の1980年代半ばは写真週刊誌ブームで、『Emma』(文藝春秋)『TOUCH』(小学館)など大手出版社がこぞって写真週刊誌を発行することなったが、『Emma』『TOUCH』の2誌は競争に勝てず、いずれも1990年代を迎えることなく短期間で休刊した。
[編集] 有名なエピソード
- 創刊に際して、中江滋樹と倉田まり子のツーショットを掲載し名声を高める。
- 1986年、ビートたけしとたけし軍団が編集部を襲撃する事件(フライデー襲撃事件)が起き、社会問題となる。
- 1991年、新興宗教「幸福の科学」が記事の内容に抗議して講談社前でのデモや訴訟などを起こした。後に創刊1000号記念で掲載された特集記事では、「この一件により講談社の業務は一時的にストップした」と記されている。
- 『進ぬ!電波少年』と『電波少年に毛が生えた 最後の聖戦』のやらせやロケ中の出演者へ配慮が不十分だった実態を暴露。これに対し番組側は講談社の前でフライデーをネタにした替え歌(グリーングリーンの替え歌)を歌う生放送の企画を行い反抗した。
- 2005年、カンニングの竹山隆範が、日本テレビ系『エンタの神様』で、「フライデー撮りに来い」と挑発。そのネタ中実際に電話もかけ実際にスクープされたことがあった。カンニング竹山は同番組で発表し、フライデーの紙面には「撮れと言われたので撮りに行きました(笑)」と書かれていた。その後は周囲の説得により「フライデーも含めて、僕をスクープしたりしないで下さい」と発言している。それ以来、サンミュージックグループに所属しているタレントの報道を取材しなくなった。
- 2007年、写真に重大な不備があったため訂正が間に合わず、同年10月19日号が創刊以来初の発売中止となった。なお、Internet FRIDAY、i-FRIDAYでは10月19日号の記事が掲載された。中止理由として、時津風部屋序ノ口力士集団暴行致死事件で、暴行を加えたとされる兄弟子の写真を他人のものと間違えて掲載したためと報道された。翌週の10月26日号の巻末にはお詫び文が掲載された。
[編集] 外部リンク
- Internet FRIDAY - インターネット版FRIDAY
- ケータイ版FRIDAY - i-mode、Yahoo!ケータイ、EZweb対応
- 講談社 - FRIDAY出版元