ビリーズブートキャンプ
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ビリーズブートキャンプ(Billy's Boot Camp、正式にはBilly Blanks Boot Camp)とは、ビリー・ブランクスが考案した短期集中型エクササイズ、及びそれを収録した映像ソフトウェアの題名である。米軍における新人向け基礎訓練である「ブートキャンプ」がベースになっている。
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[編集] 特徴
ビデオの映像に従って運動し、7日間で減量プログラムを消化するという、短期集中型のエクササイズである。普段、運動から遠ざかっている人には過酷である反面、正しく実行できれば激しい有酸素運動により、エクササイズ効果を期待できるプログラムである。ただし、当然ながら効果には個人差がある。
メリットとして、対象者がそれぞれ個々のペースで取り組むことが出来る点がある。しかし、長いプログラムは55分にも及び、負荷も増大するため、通常時から血圧の高い人は脳出血などの重篤な急性症状を引き起こす恐れがあり、注意を必要とする。また、体力に自信があっても不調を感じた時点でエクササイズ、チアダンスを休憩・中止するべきであり、ビリーも本編やテレビ出演時にコメントしている。特にバンドを用いたエクササイズは非常に負荷がかかるため、運動不足の人はそれを用いないことが勧められている。
DVDのBGMはビリー・ブランクス本人の作曲である。公式サイトにてサントラが買えるほか、日本においても別バージョンのサントラが発売されている。
ショップジャパンで購入可能のDVDは2005年版に日本語字幕をつけた商品である。2005年版はショップジャパンで通常購入可能である4枚とは別にもう2枚のプログラムが存在し日本語字幕版が発売されている。また、海外では当該製品の続編である「ビリーズブートキャンプ・エリート」(2006年発売)も発売されており、その日本語版(日本語字幕・日本語吹き替え機能付き)は2008年に発売された。
[編集] ヒット要因
日本では、CATV等で放映されたCMが口コミで評判を呼び、次第にインターネット等を通じてCATV視聴者以外にも知られるようになった。これまでの減量を目的としたCMにはないインパクトと、軍隊の基礎訓練をベースにしたというリアリティが話題を呼び、社会現象とも呼べるブームとなった。昨今の啓発ブームとも相まって、男女問わず受け入れられている。体調管理やボディラインに気を使う職業柄か芸能界でのファンも多く、ブーム当初はタレントなどがトーク番組で語る機会も多かった。そうした間接的なメディア露出も普及の一助となったと考えることが出来る。
数多くの芸能人が実践しているほか、その独特の動きや、機械やサプリメントに頼らない、有酸素運動によるダイエットが逆に一番効果的であること、日本人がメタボリックシンドロームや生活習慣病などに敏感になっていたという現状もあるといえよう。これまでのダイエット広告は「飲むだけで痩せる」とか「貼るだけで筋肉がつく」といった胡散臭いものが多かった。「摂取カロリーを減らして消費カロリーを増やすこと以外に痩せる方法は無い」という知識を多くの人が身につけた昨今、大衆はエセ商品にうんざりしていたと考えられる。そこで登場したこの商品は「軍隊式だから辛いけど、効果は間違いない。しかも、ビリーに従って楽しく運動するだけで良い」という、反論しようのない効果の主張と、辛くてもオートマティックに運動すれば良い点が受けたのだろう。
また、もう一つブームの要因となったものとしてはDVD中のビリーが発する言葉があげられる(これらいくつかは実際に軍隊の訓練中に発される。また、字幕では訳が無難な表現となっている)。「ここをどこだと思ってるんだ!」「声が小さい!」「もう1セット (One more set) 」などと叱咤するかと思えば「僕は君の力になりたいんだ!」「ゆっくりでいい、とにかく続けるんだ。そうすれば必ず勝てる!」などの激励の言葉を織り交ぜている。それが今までダイエットを途中でリタイアした人にやる気を起こさせるといわれる。 「パワフルにいこう」「みんな良く頑張った」「ビクトリー!」などの応援の言葉が心強い。特に日本においてはビリー当人のファンまで出現し、今やダイエット・フィットネス界の「鬼軍曹」として君臨している。なお「ビリーズブートキャンプ」のエクササイズを始める事を「入隊する」という。これはショップジャパンの商品紹介で冒頭にビリーが「入隊おめでとう!」と呼びかける事に由来する。
[編集] 構成
- Billy Blanks Boot Camp 1 30分
- Billy Blanks Boot Camp 2 40分
- Basic Training Bootcamp 基本プログラム 55分
- Ultimate Bootcamp 応用プログラム 55分
- Ab Bootcamp 腹筋プログラム 30分
- Cardio Bootcamp Live 最終プログラム 30分
- Lower Body Bootcamp 下半身プログラム 45分
- Cardio Bootcamp 脂肪燃焼プログラム 45分
- Bootcamp Elite Mission One: Get Started 40分
- Bootcamp Elite Mission Two: Maxium Power 30分
- Bootcamp Elite Mission Three: Rock Solid Abs 30分
[編集] 評価
- 米国において、ビリーは1990年代にTae Bo[タエボー]を創設しており人気を博している。ビリーズブートキャンプはその後に考案されたエクササイズプログラムであり、Tae Boの動きを取り入れている部分もある。
- ビリーが今までのエクササイズには無い前衛的な動きをしていた為、かなりのインパクトを視聴者に与え、評判になった。
- メディアが大きく取り上げる以前から大規模オンラインショッピングサイト等で高い評価を得ており、消費者同士の口コミによる広がりが大きい部分があった。メディアはそれらを爆発させた形である。
- アメリカではブートキャンプDVD 3本とバンドのセットは30ドル(約3,800円)程度であるのに対して、日本語字幕版は4本セットとバンドで約15,000円(約125ドル)で、キャッシュバックを利用しても10,000円程度である。このことを批判するメディアが存在するが、無論アメリカと日本とでは販売方法や消費者の意識が異なるため、値段だけの単純な比較はできない。
- 多くのユーザが一時的な流行だけで終わらず継続してこのプログラムを実行している。このことは国内の様々なコミュニティにおいて現在も活発に情報交換されていることからわかる。
[編集] 逸話
- 日本においてはSMAP×SMAPや明石家さんちゃんねるなどのテレビ番組の中でパロディのネタにされたり、『肩ごしの恋人』や、アメリカでも『PEPPER~恋するアンカーウーマン』などのドラマ内で触れられるなど単なるエクササイズ以上の広まりを見せている。また、FIFA U-20ワールドカップ2007 カナダ大会において、U-20日本代表がゴールパフォーマンスとして披露し話題をさらった。
- 2007年6月に入って、通信販売では1万セットの販売があれば成功と言われる中、5月には日本だけで異例の20万セットが販売されたことが新聞や週刊誌で報道され、その過熱ぶりがうかがえる。全世界では累計で1000万セット以上を販売している。
- 2007年6月に考案者のビリー・ブランクスが日本を訪れた。テレビ番組などに多数出演しプロモーション活動を行った。
- 2007年7月27日に国内販売総数100万セットを突破した。
- 楽天市場において2007年総合年間ランキング1位を獲得した。また150万セットを突破したことも書かれている。
- オークローンマーケティングによるTEAM BILLYの日本オフィシャルサイト(SNS形式)が有償で運営されており、ビリーズブートキャンプを効率よく行うためのビリーからのアドバイス等も観覧できる。
- 2007年9月にも再来日を行い、前回同様に様々なメディアに出演した。
- この後も数回ブートキャンプのイベントを主催するために来日しており、今後もそういったことがあり得るのかもしれない。
[編集] 海賊版
2007年10月17日のフジテレビ系報道番組「FNNスーパーニュース」で、アメリカ並行輸入品という触れ込みで、本作の海賊版が、ネットショップやドラッグストアーなどで流通している、という報道がなされた。海賊版は中国製で、DVDが再生出来ないなど、品質に問題があり、正規版にないパッケージデザインも存在する。正規販売元は、これらを流通させている業者に法的処置を取るとコメントしている。
[編集] 関連項目
- ダイエット
- ダンス
- ビリー・ブランクス
- オークローンマーケティング (日本国内での正規販売元。日本語字幕付DVD、ビデオを販売)
- 小杉十郎太 ショップジャパンCM、およびDVD本編(吹き替え収録版のみ) ビリーの吹き替え