バスレーン
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[編集] 日本におけるバスレーン
日本では、バスレーンは道路交通法で定められており(多くは朝夕のラッシュ時間帯にのみ設定)、「バス専用レーン」と「バス優先レーン」の2種類がある。またリバーシブルレーン規制とセットで行っている道路もある。警察庁資料によると、1997年3月末時点で日本国内にあるバス専用・優先レーンと専用道路は1,486区間で総延長2,233キロメートルにのぼる[1]。
[編集] バス専用レーン
路線バス専用の車線。基本的には文字通り路線バスのみが通行可能で、それ以外の一般車通行は禁止されている。ただし左折時や道路工事等による車線規制時、また緊急走行中の緊急車両に道を譲る場合はこの限りでない。また原動機付自転車と軽車両は、個別規制の場合を除き、原則として走行することができる。
地域によっては運用が異なり、路線バス以外にもタクシー・ハイヤーなどの通行が認められているケース(実車中かそうでないかの判断も地域によって異なる)や、スクールバスなどの送迎車や、一定人数以上乗車している自動車も通行可能なケースもみられる。
バス専用レーンを示す道路標識は青地に矢印とバスの絵記号を入れ、「専用」と表記したものである(右上の画像を参照)。ただし、この標識自体の持つ意味は「補助標識で示した車両だけが通行できる」という意味であり、「バスだけが通行できる」という意味ではない。そのため標識の下に補助標識が設けられ、通行できる車両の種類が示されている。
[編集] バス優先レーン
道路交通法第20条の2で定められている。同法自体で「道路運送法第九条第一項に規定する一般乗合旅客自動車運送事業者による同法第五条第一項第三号に規定する路線定期運行の用に供する自動車その他の政令で定める自動車」(すなわち路線バス)の優先通行帯と定められている。バス専用レーンと異なり、路線バス以外の車両も走行することができるが、路線バス接近時は速やかに優先レーンより出て道を譲らなければならない。また渋滞により路線バスが接近したときに優先レーンから出ることができないときは優先レーンを通行することが禁止されている。
バス優先レーンを示す道路標識はバス専用レーンの標識に似ているが、側面両端が実線ではなく破線で、表記が「専用」ではなく「優先」となっている。
[編集] バスカメラによるバスレーン違法走行等の監視
都市部では、バスレーンの違法走行及び違法駐停車により、路線バスの円滑な運行が妨げられているという問題が発生している。そこで、2005年12月より、西日本鉄道の一部路線を走行する車両にバスカメラを搭載して、バスレーンを違法走行等している車両を撮影し、その車両の使用者に警告文書を発する等の対策を行っている[2]。これにより、路線バス運行の円滑化のみならず、マイカーから路線バスへの利用転換による環境・エネルギー問題の改善も図られている。なお、2006年2月より東急バスと西武バスの、2007年2月より京王電鉄バスと関東バスの各一部路線でも実施されている[3]。
[編集] 日本国外におけるバスレーン
[編集] イギリス
ロンドンでは、全道路網1万3,600キロメートルのうち205キロメートルのバスレーンを整備している。専用レーンは赤色に塗り分けられ、バスのほかタクシー・自転車の通行が認められているが、オートバイを含む一般車両の通行は認められていない。バスの背面にはその旨と違反すると80ポンドの罰金が科されるという表示がなされている。レーン内に侵入する一般車両に対しては、バスの運転手は大音量の警笛を鳴らしてこれを排除しているほか、監視カメラを使った取締りが行われ効果を上げている。[1]
[編集] 韓国
高速道路では京釜高速道路の新灘津インターチェンジから瑞草インターチェンジまでの134.8キロメートルの区間は中央分離帯から外側一車線をバス専用レーンとしている。青色の実線で塗装されている(出入部は破線)。バス専用レーンを通行できる自動車は、9人乗以上の乗合自動車(ただし、12人乗以下の乗合自動車は6人以上乗車していること)とされる。適用時間は土曜日9時から21時まで(両方向)、日曜日・祝日・旧正月・秋夕9時から21時まで(釜山方向)、9時から23時まで(ソウル方向)となる。
[編集] 脚注
- ^ a b 古倉宗治著『自転車利用促進のためのソフト施策 : 欧米先進国に学ぶ環境・健康の街づくり』ぎょうせい、2006 ISBN 4324080070
- ^ 国土交通省九州運輸局『バスカメラを活用した走行円滑化対策の実施について』(PDF)
- ^ 東京バス案内WEB内『バスカメラを活用したバス走行円滑化対策の実施について』
[編集] 関連項目
- 道路交通法
- 車両通行帯
- PTPS(公共車両優先システム)
- バスロケーションシステム
- ゾーンバス