ネットボール
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ネットボール(英語:Netball)は、バスケットボールを基準に、女性が競技できるよう改良されたスポーツ競技。パスによりボールを味方へつなげ、シュートにより得点を競う競技。主にイングランド、ウェールズ、オーストラリア、ニュージーランドをはじめイギリス連邦の国々で競技されている。現在は西インド諸島、ジャマイカなど、70を超える国と地域で2000万人を超える競技者のいるスポーツである。主に女性向けのスポーツであるが、男性の競技人口も増えている。
目次 |
[編集] ネットボールの主な特徴
- 1、選手ごとに動く範囲と役割りが決まっている
- 2、基本動作はパスとシュートのみ
- 3、ドリブルは禁止
- 4、ボールをもつ選手へのすべての身体接触は禁止
- 5、ボールをもつ選手から足元90センチ以上離れる
- 6、守備側は攻撃側のボールをカットすることにより攻撃に転じる(カットの際にも身体接触は禁止)
- 7、競技者の年齢に合わせコートの大きさや試合時間、ボールの大きさ等を柔軟に調整できる
[編集] 選手のポジション
競技者は胸と背に自らのポジションを表記したゼッケンを着用する。ポジション表記は以下の通り。
- GS:ゴールシューター:ゴールサークルを含む攻撃側ゴールサード内を動ける選手。シュートが打てる選手。点取り屋。
- GA:ゴールアタック:ゴールサークルを含む攻撃側ゴールサード内とセンターサード内を動ける選手。シュートが打てる選手。
- WA:ウィングアタック:ゴールサークルを除く攻撃側ゴールサード内とセンターサード内を動ける選手。攻撃につなぐ選手。
- C:センター:ゴールサークル以外、コート内を自由に動ける選手。攻守の要。チームの司令塔。
- WD:ウィングディフェンス:ゴールサークルを除く守備側ゴールサード内とセンターサード内を動ける選手。守備と攻撃の両方を受け持つ選手。
- GD:ゴールディフェンス:ゴールサークルを含む守備側ゴールサード内とセンターサード内を動ける選手。守備の選手。
- GK:ゴールキーパー:ゴールサークルを含む守備側ゴールサード内を動ける選手。守備の要。
[編集] 主な設備とルール
[編集] 設備
ゴールポストはバスケットボールと異なり、バスケットゴールの後ろ側に板(バックボード)が設置されていないゴールを使用する。シュートしたボールがゴールリング内に入ると得点(1点)。
ネットボールコートは屋内、屋外ともに使用可能。バスケットボールコートが使われることもある。サイドラインは横方向に30.5メートル、バックライン縦方向に15.25メートル。コートは3分割され、攻撃側ゴールサード、センターサード、守備側ゴールサードに分けられる。センターサード(中央コート)の真ん中に、直径0.9メートルのセンターサークルを置く。ゴールサークルは半径4.9メートル。ゴールポストの高さは3.05メートル、リング内径は38センチメートル。小児向け規格では成人向け規格よりやや小さな規格を採用している。ライン幅は5センチメートル。ライン上はコート内となる。
[編集] 用具
使用するボールは専用球のネットボール5号球(小児向けはネットボール4号球)。ネットボールの普及していない地域ではサッカーボールでの代用も可能。ウェア(着衣)は上半身はスポーツシャツまたはTシャツ、下半身はネットボールスカートまたはジョギングパンツ(ランニングパンツ)を着用する。ネットボール用ワンピース(ネットボールドレス)を着用することもある。靴はスポーツシューズまたはジョギングシューズ、ネットボールシューズを着用する。選手のポジションを表記したゼッケン(またはビブス)が必要になる。長袖シャツ、ロングパンツは試合時には着用しない。公式試合を除けば身近に存在する服装で競技に参加できる。
[編集] ルール
1チーム12人編成。コート内で試合に出場できる選手は7人。試合時間内の選手交代に制限はない。選手交代は休憩時間、ハーフタイム、負傷による試合中断時に行われる。公式試合では審判は2名配置され、コートを2分割し右半分、左半分をそれぞれの審判が担当する。
センターサークルよりセンター(C)の選手がセンターパスを行い、試合が開始される。すべての選手はボールを保持してから、パスまたはシュートを3秒以内に行う。ゴールサークル内からシュートが打てるのはGSとGAの選手のみ。ゴールリングを通ると1得点。GS、GA以外の選手およびゴールサークル外からのシュートはゴールリングを通っても無得点となる。ボールがゴールポストにあたりコートに戻った場合は試合続行される。ボールがコート外に出た場合はスローインによる再開される。得点後は、得点チームに関わらず、交代制によるセンターパスにより試合再開となる。1クォーター15分を4クォーター行い勝敗を決める。第1クォーター終了後に3分間のクォータータイムをとり、第2クォーター終了後に5分間のハーフタイムをとる。ハーフタイム終了後に第3クォーター、3分間のクォータータイムをとり、第4クォーターを経て総得点数を競う(試合時間は成人向けルールの事例)。
[編集] 主な反則
- オフサイド:ポジション外の選手が他の選手領域へ進入した場合。
- オブスタラクション:ボールをもつ選手の足元90センチ以内に近づき守備をしてはいけない。90センチの間隔は、選手間の足の間をコートで測定し測る(体と体の間隔ではない)。その他、腕を突き出し攻撃を防ぐ行為、ボールを押さえ動かさない行為なども含まれる。
- コンタクト:行為的または偶発的を問わず、相手選手の動きを抑える接触をした行為。
- トスアップ:反則が同時に起きた場合やボールの権利がどちらに移るのか際どい判定の場合、その事態が起きた地点にて審判によりトスアップされたボールを2人の選手が奪い合う。
- ヘルドボール:パスまたはシュートするまでにボールを3秒以上保持した場合。
- ショートパス:第3者が入れない距離での2者間同士のパス。
- オーバー・ア・サード:どの選手にも触れることなく、コートの1/3以上を超えてボールを投げる行為。
- ステッピング:ボールを保持した状態で片方の足がコートに着地した場合、そこからの足の踏み出し、ジャンプ、足を引きずる行為。
[編集] 世界大会
ネットボール世界選手権は4年ごとに開催されている。ワールドゲームズ、コモンウェルスゲームズでも競技種目に採用されている。
[編集] 外部リンク
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