ナイトウィッシュ
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ナイトウィッシュ | |
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(左上から)アネット・オルゾン、マルコ・ヒエタラ、ツォーマス・ホロパイネン、ユッカ・ネヴァライネン、エンプ・ヴオリネン |
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基本情報 | |
出身地 | フィンランド |
ジャンル | シンフォニック・メタル |
活動期間 | 1996年~現在 |
レーベル | スパインファーム ユニバーサルミュージック ニュークリア・ブラスト ロードランナー ヴァーティゴ NEMS エンタープライズ センチュリー・メディア ドラッカー トイズファクトリー |
公式サイト | www.nightwish.com |
メンバー | |
アネット・オルゾン ツォーマス・ホロパイネン エンプ・ヴオリネン ユッカ・ネヴァライネン マルコ・ヒエタラ |
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旧メンバー | |
ターヤ・トゥルネン サミ・ヴェンスケ |
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ナイトウィッシュ(Nightwish)はフィンランドのシンフォニック・メタル・バンド。1996年にキテーで結成されて以来、1990年代後半にこの分野の音楽が躍進するうえで、最も重要な役割を担ったバンドのひとつとされる[1]。また、オペラティック・メタルの代表的存在である[2]。
ターヤ・トゥルネンが歌う本式の声楽に基づくオペラティックなボーカルを武器に、ヨーロッパや南アメリカを中心に絶大な人気を得る。しかし2005年にトゥルネンが解雇されるが、オーディションを経てアネット・オルゾンが加入し、2007年より新たに活動を開始している。
目次 |
[編集] 歴史
[編集] エンジェルズ・フォール・ファースト(1996~1997年)
キーボード担当のツォーマス・ホロパイネン、ギター担当のエンプ・ヴオリネンの2人にボーカル担当のターヤ・トゥルネンが加わり、アコースティック・プロジェクトとして1996年7月にフィンランドのキテーにて始動。3人は10月から12月にかけて「ナイトウィッシュ」、「ザ・フォーエヴァー・モーメンツ」、「エティエイネン」の3曲を録音するが、このデモではレコード契約には至らず。なお、バンド名はこの楽曲名に由来する。
トゥルネンの強力なボーカルに驚いた2人は、ヘヴィメタルを愛好していたこともあり翌1997年にドラムス担当のユッカ・ネヴァライネンを加入させ、4月にスタジオ入りしてヘヴィメタルの要素を取り入れた7曲のデモを録音する。これにより同年5月にフィンランドのレコード・レーベル、スパインファーム・レコードと2枚のレコード契約を獲得し、11月に『エンジェルズ・フォール・ファースト』でデビューを果たした(日本盤は2004年7月22日発売)。同アルバムはフィンランドのアルバムチャート31位、さらに先行シングル「カーペンター」はシングルチャート8位となった。
[編集] オーシャンボーン~ウィッシュマスター(1998~2000年)
1998年、正式ベーシストとしてサミ・ヴェンスケが加入し、12月に本国で『オーシャンボーン』を発表。このアルバムは楽曲、演奏、音質、ほか全てに於いて前作を凌駕しており、ホロパイネン自ら「実質的なファースト・アルバム」と言わしめるほど充実した作品となった。フィンランドでのチャート成績はアルバムチャート5位、シングル「サクラメント・オブ・ウィルダーネス」はシングルチャート1位。
同アルバムは翌1999年にトイズファクトリーより日本盤も発売(4月21日)されたほか、世界各国でも発売された。このアルバムで世界進出したことにより、特にヨーロッパや南米で大きな人気を得ることになる。さらにドイツでゴールドディスクになるなどブレイクしたことより、シングル「スリーピング・サン」を発売。
2000年に新曲「スリープウォーカー」でユーロヴィジョン・ソング・コンテストのフィンランド最終選考に残り、電話投票で圧勝したものの結局2位という結果で終わる。
その年の5月に『ウィッシュマスター』を発表、フィンランドのアルバムチャートで初登場1位、3週連続でトップになりゴールドディスクに認定される。
[編集] オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ~センチュリー・チャイルド(2001~2003年)
2001年、前年にフィンランドのタンペレで撮影・録音されたライブ作品『フロム・ウィッシュ・トゥ・エタニティ』がDVD、VHS、CDで発売(日本盤は2004年7月22日発売)。
6月にゲイリー・ムーアのカバー曲をタイトルトラックにし、新曲やリメイク曲を収録した『オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ』を発表(日本盤は翌2002年1月23日発売)。フィンランド国外では『フロム・ウィッシュ・トゥ・エタニティ』のトラックが追加された。それから間もない同年10月、ヴェンスケが脱退し、マルコ・ヒエタラが加入することが発表される。
2002年、ヒエタラのボーカルとヨエンスー市立管弦楽団をフィーチャーした『センチュリー・チャイルド』を発表。同アルバムはフィンランドに於いて発売2時間でゴールドディスク、2週間でプラチナムディスクに認定される大ヒットとなり、日本でも次第に注目されるようになっていく。
2003年、ドキュメンタリービデオ『End of Innocence』発表(日本盤は未発売)。ホロパイネンらの証言や過去の貴重映像、ライブ音源などが収録された。
[編集] ワンス(2004~2005年)
バンドを大きく躍進させる新作『ワンス』が2004年6月7日に発売(日本盤は同年7月21日発売)。今回起用されたオーケストラはロンドン・セッション・オーケストラで、映画『ロード・オブ・ザ・リング』三部作のサウンドトラックに参加したメンバーでもある(正確に言うと、ロンドン在のオーケストラから集められた演奏者の中に参加メンバーがいたということ)。今作は前作までの総売上を上回る大ヒットになり、フィンランドでトリプルプラチナム、ドイツでプラチナムになったほか、世界各国でゴールドディスクやチャート1位になっていった。
日本でも前作の倍以上のヒットとなり、2005年3月には初の日本ツアーとして4都市5公演をアングラとともに行った。さらに2005年世界陸上選手権ヘルシンキ大会の開会式で大ヒット曲「ニモ」をパフォーマンスするなど、バンド活動は波に乗っていく。9月にはコンピレーション・アルバム『ハイエスト・ホープス』が発売された。
今作に伴うツアーは約1年半に及び、2005年10月21日にヘルシンキのハートウォール・アリーナで行われた最終公演はライブDVD/CD/LP用に収録された。そしてこの日、メンバーはトゥルネンに手紙を渡してバンドを脱退するように伝え、同時にその手紙を公開書簡としてインターネット上に公開した[3]。この事件はニュース番組や新聞で取り上げられて大きな騒動となった。この書簡に対し、トゥルネンも同様に公開書簡で応じている[4]。
ツアー最終日の模様は翌2006年6月2日に『エンド・オブ・アン・エラ』として発売(日本盤は同年9月27日)され、即日ゴールドディスクになった。
[編集] ダーク・パッション・プレイ(2007年~)
2005年10月21日以降のバンドの活動は予定通り停止するが、そこにボーカリスト探しという仕事が加わった。メンバーは各々ソロで活動しながらナイトウィッシュとしての新曲をリハーサルし、2000人を越える候補の中からシンガーを選別していった。
トゥルネン脱退から約1年半後の2007年5月24日、後任ヴォーカリストとしてアネッテ・オルゾンの加入が発表された。彼女はミュージカルの主役を務めたことがあり、かつてはスウェーデンのメロディアス・ハードロックバンド、アリソン・アヴェニューで活動していた人物。その後ファースト・シングル「エヴァ」を5月25日にダウンロード販売のみのチャリティシングルとして発表。8月にセカンド・シングル「アマランス」をシングルとして発表し、アルバム『ダーク・パッション・プレイ』は9月26日に発売された。これは12月までに母国で100,000枚を超える売り上げになり、各国でプラチナ・ディスクやゴールド・ディスクを獲得、ツアーも盛況で、衰えない人気を示した。ワールド・ミュージック・アワードでは“Best-Selling Artist - Scandinavia”を受賞し、「世界で一番売れたスカンジナビア出身アーティスト」として表彰された[5]。
[編集] 音楽性
音楽性はゴシック・メタル、オペラティック・メタル、シンフォニックメタルなどとカテゴライズされる[2]。ただし、リーダーのツォーマス・ホロパイネンはナイトウィッシュがゴシック・メタルバンドであることを否定しており、「女性ボーカリストが歌うメロディック・ヘヴィ・メタル」“melodic heavy metal with a female vocalist”と説明している。[6]。
当初はボーカル、キーボード、ギターによるフォークのプロジェクトとして始動するが、すぐにドラムスを加えてヘヴィ・メタルへの接近を図る。2ndアルバム『オーシャンボーン』にてアトモスフェリックなシンセサイザー、クラシカルな歌唱、本格的なヘヴィメタルサウンドを融合させ、現在の音楽性を確立する。さらに4thアルバム『センチュリー・チャイルド』よりベーシスト兼ボーカリストであるマルコ・ヒエタラが加入し、本格的な男女ツイン・ボーカルの形となる。
バンドの主要な作曲者であるホロパイネンは映画音楽に強く影響を受けていることを繰り返し語っている[7]。彼は崇拝する音楽家としてヴァンゲリスとハンス・ジマーを、好きなバンドとしてメタリカやパンテラを挙げており、これらのバックグラウンドに女性の歌声を乗せたスタイルはナイトウィッシュの個性となっている。
その後はナイトウィッシュに影響を受けたことを公言する者も出てきている。シモーネ・シモンズ(エピカ)が声楽を習い始めたきっかけは15歳の時に聴いたナイトウィッシュのアルバムである[8]。サンダー・ゴマンズ(アフター・フォーエヴァー)は曲作りにナイトウィッシュが確実に影響を与えていると語っており[9]、ニコル・ボーグナーは彼女のバンド、ヴィジョンズ・オブ・アトランティスのファースト・アルバムにナイトウィッシュの影響があったことを認めている[10]。ホロパイネンの親友でもあるトニー・カッコ(ソナタ・アークティカ)もまた多くの影響を受けていると発言している[11]。
[編集] メンバー
[編集] 現メンバー
- アネッテ・オルゾン Anette Olzon - ボーカル
- ツォーマス・ホロパイネン Tuomas Holopainen - キーボード
- エンプ・ヴオリネン Emppu Vuorinen - ギター
- ユッカ・ネヴァライネン Jukka Nevalainen - ドラム
- マルコ・ヒエタラ Marco Hietala - ボーカル、ベース
[編集] 元メンバー
[編集] ディスコグラフィ
[編集] アルバム
- エンジェルズ・フォール・ファースト Angels Fall First (1997年)
- オーシャンボーン Oceanborn (1998年)
- ウィッシュマスター Wishmaster (2000年)
- センチュリー・チャイルド Century Child (2002年)
- ワンス Once (2004年)
- ダーク・パッション・プレイ Dark Passion Play (2007年)
[編集] ミニ・アルバム
- オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ Over the Hills and Far Away (2001年)
- クオレマ・テキー・タイテイヤン Kuolema Tekee Taiteilijan (2004年)
[編集] コンピレーション
- Tales from the Elvenpath (2004年)
- ベストウィッシーズ Bestwishes (2005年)
- ハイエスト・ホープス Highest Hopes (2005年)
[編集] ビデオ (DVD)
- フロム・ウィッシュ・トゥ・エタニティ From Wishes to Eternity (2001年)
- End of Innocence (2003年)
- エンド・オブ・アン・エラ End of an Era (2006年)
[編集] シングル
- The Carpenter (1997年)
- Sacrament of Wilderness (1998年)
- Passion and the Opera (1998年)
- Walking in the Air (1999年)
- Sleeping Sun (1999年)
- The Kinslayer (2000年)
- Deep Silent Complete (2000年)
- Ever Dream (2002年)
- Bless the Child (2002年)
- Nemo (2004年)
- Wish I Had an Angel (2004年)
- クオレマ・テキー・タイテイヤン Kuolema Tekee Taiteilijan (2004年)
- The Siren (2005年)
- Sleeping Sun (2005年)
- Eva (2007年)
- Amaranth (2007年)
- Erämaan Viimeinen (2007年)
- Bye Bye Beautiful (2008年)
[編集] 脚注
- ^ "Brief Description of Metal Genres, as they are used as a reviewing and classification tool. (英語)" (HTML) The Metal Crypt. 2007年8月21日閲覧.
- ^ a b Sharpe-Young, Garry (2007-08-15). "Nightwish (Finland) (英語)" (HTML) Rockdetector. 2007年8月21日閲覧.
- ^ "Nightwish.jp - End of an Era - The open letter to Tarja (日本語)" (HTML) Nightwish.jp. 2007年8月21日閲覧.
- ^ "Nightwish.jp - Letter of Tarja (日本語)" (HTML) Nightwish.jp. 2007年8月21日閲覧.
- ^ Nightwish が World Music Awards で表彰される
- ^ "Nightfall interview with: Tuomas Holopainen from Nightwish (英語)" (HTML) Nightfall. 2005年12月30日閲覧.
- ^ "Nightwish.jp - Fan interview (日本語)" (HTML) Nightwish.jp. 2007年8月21日閲覧.
- ^ "Simone Simons Biography (英語)" (HTML) Epica Online. 2007年8月21日閲覧.
- ^ W. Elliot, Russell (2004-06-13). "After Forever at Musical Discoveries (英語)" (HTML) Musical Discoveries. 2007年8月21日閲覧.
- ^ Fisher, Mark (2005-07-31). "Visions of Atlantis (Nicole Bogner) at Musical Discoveries (英語)" (HTML) Musical Discoveries. 2007年8月21日閲覧.
- ^ Rahn, Sam (2007-03-31). "Sonata Arctica Interview (英語)" (HTML) The Gauntlet. 2007年8月21日閲覧.
[編集] 参考文献
- "The Band - Biography (The history of Nightwish) (英語)" (HTML) Nightwish.com. 2007年8月21日閲覧.
- "Nightwish.jp - History (日本語)" (HTML) Nightwish.jp. 2007年8月21日閲覧.
- Sharpe-Young, Garry (2007-08-15). "Nightwish (Finland) (英語)" (HTML) Rockdetector. 2007年8月21日閲覧.
[編集] 外部リンク
- Nightwish.com - The Official Website. 公式サイト (フィンランド語)(英語)(ドイツ語)
- ナイトウィッシュ 公式 MySpace
- ナイトウィッシュ 公式 YouTube チャンネル