ドラゴンボール (実写映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドラゴンボール(仮題) Dragonball |
|
監督 | ジェームズ・ウォン |
---|---|
製作総指揮 | ティム・ヴァン・レリム |
製作 | チャウ・シンチー リッチ・ソーン |
脚本 | ジェームズ・ウォン(脚本) ベン・ラムジー(翻案) 鳥山明 (原作) |
出演者 | ジャスティン・チャットウィン ジェームズ・マースターズ チョウ・ユンファ エミー・ロッサム パク・ジュンヒョン 田村英里子 ジェイミー・チャン |
音楽 | ブライアン・タイラー |
撮影監督 | ロバート・マクラクラン |
編集 | クリス・ウィリンガム |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 | 2009年4月10日(予定) 2009年3月上中旬予定 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | $100,000,000(予定) |
allmovie | |
IMDb | |
『ドラゴンボール』 (Dragonball) は、2009年公開予定の映画。ジェームズ・ウォン監督、チャウ・シンチー製作、20世紀フォックス制作・配給。2009年4月10日全米公開予定[1]。日本では東宝洋画系で2009年3月上中旬公開予定。[2]
目次 |
[編集] 概要
鳥山明の漫画『DRAGON BALL』(ドラゴンボール)の実写映画版。原作のピッコロ大魔王編をベースに脚色されたオリジナルストーリーで、登場人物設定の一部に変更点がある。三部作構想がある。
[編集] 制作開始までの経緯
- 2002年3月にハリウッドの映画制作会社20世紀フォックスが『ドラゴンボール』の実写映画化権を獲得したと発表した。
- 2002年に鳥山明が米版『SHONEN JUMP』の創刊イベント出席のため渡米した際、20世紀フォックス関係者と会いキャストに関する要望を聞かれた。
- 2004年にはベン・ラムジー(「ビッグ・ヒット」)が、50万ドルの契約金で脚本家として20世紀フォックスと契約を結んだ[3]。また、アレハンドロ・アメナーバルは来日時のインタビューで監督としてオファーがあった事を明かした[4]。
- しかしこれ以降この映画に関する情報は途絶えていたが、2007年後半に入り、本作は実際に製作費1億ドル超の大作映画として制作中である事が明らかになった。
[編集] 制作決定後の経緯
- 『Xファイル』(TV)、『ファイナル・デスティネーション』シリーズの監督などで知られるジェームズ・ウォンが今作の脚本および監督に決定[5]。プロデューサーは、『少林サッカー』『カンフーハッスル』の主演・監督で知られるチャウ・シンチーに決定した[6]。
- キャストは現在、悟空役にジャスティン・チャットウィン(『宇宙戦争』)、ピッコロ大魔王役にジェームズ・マースターズ(『バフィー ~恋する十字架~』)、チチ役にジェイミー・チャン(米MTV『リアル・ワールド』)[7]ブルマ役にエミー・ロッサム(『オペラ座の怪人』)、ヤムチャ役にパク・ジュンヒョン(『スピード・レーサー』)、マイ役に田村英里子(『HEROES/ヒーローズ』)[8]武天老師役にチョウ・ユンファ(『男たちの挽歌』)[9]、祖父の悟飯役にランダル・ダク・キム(『マトリックス・リローデッド』)[10]が決定している。その他、悟空の親友ウィーバー役にルイス・アリエタ、教師役にジュリアン・セジウィック、生徒役にラファエル・バルデス、テキサス・バトル、リチャード・ブレーク、シェボン・カークシー、寺院の従者役にアーニー・ハドソン[11]が出演予定。
- 当初はカナダのモントリオールで撮影予定だった[12]が、特殊効果撮影監督アリエル・ヴェラスコ・ショウの提案でメキシコでの撮影に変更になった。映画の85%はメキシコのドゥランゴ州で撮影予定で、2007年11月からセットを組み、2008年1月から3月末まで撮影を行い、その後一部のシーンをメヒコ州にある火山「ネバド・デ・トルーカ」で撮影する[13]。
- 映画情報サイト CHUD.com [14]やハリウッドのオーディション情報サイト「ハリウッドコメッツ」[15]でキャラクターの一部設定が明らかになっており、それによると悟空が18歳の高校生であるなど原作の設定とは異なる部分が多い。
- 悟空役のジャスティン・チャットウィンは『マトリックス』『300』のスタントチーム 87Eleven でアクションの訓練を行った[16]。
[編集] 撮影開始~現在
- 2007年12月14日よりメキシコシティでの撮影が開始された。ここでは主に地元の工科大学のキャンパスを借り、「未来の都」を舞台に悟空の通う「ユニテック高校」での学校生活を撮影し、短い髪で現代的な服装をした悟空の画像が公開された。撮影用に太陽電池で動く自動車も20~30台程用意された。[17]。ここではアクションシーンの撮影はせず、2008年1月14日からドゥランゴ州に移動し大量のアクションシーンが撮影される。またロサンゼルスでの撮影も行われる。悟空の髪型とは対照的に女性キャラの髪形はユニークで、ブルマはアニメと同じくブルーの髪になるという[18]。世界設定は原作と同じく未来的だが東洋的な要素が多く取り入れられている。またメキシコのアステカ文明の遺跡も撮影に使われる予定。また原作に登場する言葉を話す動物の存在は現在の所確認されていない。悟空役のジャスティン・チャットウィンはメキシコのメディアに対し、悟空は長い間アニメ界を席巻した重要なキャラクターなので責任は大きいが、多くのファンのためにも、また自分も作品のファンであるため、いい演技をしたいと語った[19]。ピッコロ役のジェームズ・マースターズは自身の公式サイトとTV Guide誌のインタビューで監督とアニメを絶賛し、ピッコロ役にかつてない意気込みを感じていると話した[20]。またピッコロ大魔王の姿については原作と同様に緑色で禿げ頭で尖った耳をしており、映画は原作よりも女性キャラクターの描写が深くなっていると語った[21]。ブルマ役のエミー・ロッサムはMySpace内の公式ブログで砂漠でバイクで疾走するシーンや出演者やスタッフと行ったキャンプの様子などメキシコでの撮影秘話や、近いうちにビデオ・ブログ・ダイアリーで撮影現場の様子を動画で伝える準備をしている事など語っている[22]。またマイ役の田村英里子も公式ブログで撮影現場の雰囲気やマイの衣装デザインやキャラクターのアクションフィギュアの制作などについて語っている。メキシコでの撮影は3月中旬に終了した。当初は2008年8月15日全米公開予定だった[23]が、制作期間を延長し作品の完成度を高めるために2009年4月8日に延期された。また日本では春休みに合わせ3月上中旬の世界先行公開が予定されている[2]。2008年5月頃より一部の劇場にて予告編(特報)の上映とポスター掲示、また各種映画雑誌や漫画雑誌で写真と記事が公開されている。
[編集] 原作との相違点
- 今回の実写映画では設定の一部が原作と異なるオリジナルストーリーとなっている。
[編集] 三部作構想
- 映画には三部作構想があり、悟空の親友ウィーバー役のルイス・アリエタは、ウィーバーが次回作でより活躍する予定だと語っている[24]。プロデューサーのチャウ・シンチーは中国紙のインタビューに対し、20世紀フォックスに悟飯、ベジータ、トランクスの配役について要望を伝えてあると語ったことから、これらのキャラクターが続編に登場する事が予測されている。製作総指揮のティム・ヴァン・レリムはメキシコの新聞El Siglo de Durangoに対し、悟空が続編の最初で死亡する事を明らかにした[25]。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] ストーリー
悟空は地球人を絶滅させるために地球に送り込まれたサイヤ人だったが、本来の目的を忘れ、普通の高校生として暮らしていた。だが2000年の眠りから覚めたピッコロ大魔王によって、その平穏な生活は崩されてしまう。悟空はピッコロ大魔王の世界征服の野望を阻止するため、ブルマ、ヤムチャ、武天老師と共にドラゴンボールを探す旅に出る。
[編集] 登場人物
注:以下はオーディションの際に公表されたキャラクター設定であり、実際の内容とは異なる可能性がある。また内容に非常にネタバレを含むので閲覧の際は注意されたい。
[編集] 仲間
- 悟空(ジャスティン・チャットウィン)
- 未来の都に住む高校3年生。学校では冴えない学生だが、実は類まれな武術の才能があり、祖父の悟飯から厳しい鍛錬を受けている。祖父の遺言で武天老師を探し、ピッコロの野望を食い止めるために七つのドラゴンボールを求める旅に出る。
- ブルマ(エミー・ロッサム)
- 20代の美人でインテリの科学者。ドラゴンボールの力を研究し世界を変えたいと思っている。父親の持っていたドラゴンボールをピッコロの手下に奪われたため、自身の発明品であるDBE(ドラゴンレーダー)を用いて探す。武器のエキスパート。
- 武天老師(チョウ・ユンファ)
- 悟飯の古い知人で、見た目は小汚いスケベな老人だが実は世界一の武道家。知恵があり皮肉屋だが武術において人の本質を見抜く能力があり、悟空の戦い方に感心するが同時に弱点も見抜き、それを気づかせることにより悟空を鍛える。また必殺技「かめはめ波」を悟空に伝授する。
- ヤムチャ(パク・ジュンヒョン)
- 20代、女性に困った事のないバッドボーイ。砂漠の洞穴の罠にかかった悟空たちを初めは助けようとせずあざけ笑うが、武天老師からピッコロ大魔王の話を聞き改心して仲間になる。アーミーナイフのようにあらゆる道具を備えた便利な車を器用に使いこなし仲間を助ける。後にブルマと恋仲になる。
- チチ(ジェイミー・チャン)
- 悟空の将来の妻になる、魅力的でおてんばな若い女性。悟空の同級生で幼馴染でもある。武道を習っており悟空に並外れた力があるといつも疑っている。悟空が旅立った後に武道大会で再会し、そこで二人は互いに惹かれ合う。
- 悟飯(ランダル・ダク・キム)
- 悟空を拾い育てた優しい祖父。見た目は70代の老人だがジェット・リーのように動ける熟練した武道家で、悟空に棒術を含めた武術を教える。孫を愛しており、悟空の18歳の誕生日にご馳走と特別な贈り物であるドラゴンボールを準備していたが、ピッコロの部下の忍者に襲われる。
- ウィーバー(ルイス・アリエタ)
- 悟空の同級生で親友。博識のオタク。原作のウーロンに当たるキャラクター
[編集] 悪役
- ピッコロ大魔王(ジェームズ・マースターズ)
- 2000年前に地球を破滅寸前まで追いやった魔族だが、実ははるか昔に地球にやってきた異星人。2000年間幽閉されていたが、ドラゴンボールを集め、現代において再び自由の身となり世界を征服しようと企む。賢く狡猾で、悟空が実は人類を滅ぼす為に送られたサイヤ人である事を知っている。
- マイ(田村英里子)
- 見た目はエキゾチックでセクシーな美女だが全身に武器を仕込んだ黒光りする衣装を身にまとう非常に恐ろしい存在。武術の達人でありピッコロ大魔王の最も有能な部下。狡猾で頭の回転が速く、また変身能力を有しており悟空を欺くために恋人のチチに変身する。
[編集] その他
- アガンデス(リチャード・ブレーク)
- ケアリー・フラーの親友で悟空の同級生。アメフトをしている大柄のラテン系の青年でいじめっ子。。戦闘シーンにも絡む。
- ケアリー・フラー(テキサス・バトル)
- アガンデスの友人でクラスのボス的存在。アガンデスと同じくいじめっ子。
- エミ(シェボン・カークシー)
- 悟空の同級生でチチの親友。
- シフ・ノリス
- 上品でインテリな初老の男性。
- ミスター・キンゲリー
- 悟空の学校の先生。
[編集] スタッフ
- 監督: ジェームズ・ウォン
- 製作総指揮: ティム・ヴァン・レリム
- 製作: チャウ・シンチー、リッチ・ソーン
- 脚本: ジェームズ・ウォン、ベン・ラムジー
- 編集: クリス・ウィリンガム
- 撮影: ロバート・マクラクラン
- 助監督: ポール・F・バーナード
- 第二班監督: リッチ・ソーン
- 美術: パトリシオ・M・ファレル
- プロダクションデザイン: ブルトン・ジョーンズ、リチャード・ホーランド
- 音楽: ブライアン・タイラー
- 衣装デザイン: マイェス・C・ルベオ、エドゥアルド・カストロ
- クリーチャーデザイン: アレックス・トゥイス
- 特殊効果: ジョー・パンケーク、H・バークレー・アーリス、アマルガメイテッド・ダイナミクス・インク(ADI)、
- 視覚効果: アリエル・ヴェラスコ・ショウ、ジャネット・マズウェル、Ollin Studio、Hybride、CAFE FX、ZOIC STUDIO
- プレ・ヴィズ: チャーリー・イトゥリアーガ、ロビン・L・ダーシー、Image Engine
- スタント: 87Eleven
[編集] 外部リンク
- Dragonball(2008) IMDb.com (英語)
- Emmy Rossum MySpace公式サイト(英語)
- 田村英里子公式ブログ
- ジェームズ・マースターズ公式サイト内質問コーナーMonthly Question & Answer(英語)
- Dragon Ball Movie Blog ファンサイト(英語)
- DB The Movie Blog ファンサイト(英語)
- HoyCinema Movieland メキシコの映画情報ブログ。現地からの情報と画像。(スペイン語)
[編集] 参考文献
- ^ FOX MOVIES.com
- ^ a b 「ハリウッド実写版『ドラゴンボール』日本先行公開 09年春休み、世界最初のお目見え」、Variety Japan、2008年3月7日。
- ^ Claude Brodesser, "Ramsey rolls 'Dragonball Z'", Variety, 2004年6月24日。
- ^ 「『ドラゴンボール』実写版の監督はアレハンドロ・アメナーバル?」、シネマトゥデイ、2005年3月11日。
- ^ 「実写版「ドラゴンボールZ」の監督決定か?」、シネマトゥデイ、2007年10月5日。
- ^ 「実写版「ドラゴンボールZ」の主演が決定!チャウ・シンチーも関与」、eiga.com、2007年11月15日。
- ^ 『実写版「ドラゴンボール」のチチ役が決定、エキストラも大募集!』、eiga.com、2007年12月7日。
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』ヤムチャ役も決定!エミー・ロッサムの名前も!」、シネマトゥデイ、2007年12月17日。
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』亀仙人役はチョウ・ユンファに決定」、シネマトゥデイ、2007年12月19日。
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』の孫悟飯役は『マトリックス リローデッド』のキー・メーカーに決定」、シネマトゥデイ、2008年1月29日。
- ^ 「実写版『ドラゴンボール』に『ゴーストバスターズ』の"あの人"も参戦!」、マイコミジャーナル、2008年2月5日。
- ^ BRENDAN KELLY,"Montreal gets a big-budget boom with three movie shoots", Montreal Gazette, Saturday, September 01.
- ^ 「実写版映画「ドラゴンボールZ」、いよいよ撮影開始!」、eiga.com、2007年11月9日。
- ^ Devin Faraci, "JAMES WONG HAS DRAGON BALLS", CHUD.com, 10.02.2007.
- ^ オーディション情報 No.240、ハリウッドコメッツ、2007年10月26日。
- ^ Borys Kit,"'Dragonball' movie set to roll", Hollywood Reporter,2007-11-14.
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』悟空の通う高校はメキシコの工科大学で撮影中!」、シネマトゥデイ、2007年12月19日。
- ^ 「「ドラゴンボール」のブルマ役女優、水色の髪で撮影中!」、eiga.com、2007年12月26日。
- ^ Justin Chatwin habla sobre su personaje en Dragon Ball en Durango y otras curiosidades, HoyCinema Movieland, 2008-01-18. (スペイン語)
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』のピッコロ役がアニメを大絶賛!」、シネマトゥデイ、2008年1月18日。
- ^ 「実写版『ドラゴンボール』、ピッコロ役俳優が 「ピッコロは緑でハゲ」」、マイコミジャーナル、2008年1月31日。
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』ブルマ役、ブログで撮影の様子語る」、シネマトゥデイ、2008年1月25日。
- ^ 「ついに始動! 実写版『DRAGONBALL』2008年8月15日全米公開決定!!!」、foxjapan.com、2007年11月19日。
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』は3部作構成?ネットで次々と全ぼう明らかに」シネマトゥデイ、2007年12月26日。
- ^ 「実写版映画『ドラゴンボール』で悟空の死亡は『ドラゴンボール2』最初に…」、シネマトゥデイ、2008年4月17日。
|
|
---|---|
アニメ | 無印 - Z - ZSP1 - ZSP2 - GT |
劇場版作品 | 第1作 - 第2作 - 第3作 - 第4作 - 第5作 - 第6作 - 第7作 - 第8作 - 第9作 第10作 - 第11作 - 第12作 - 第13作 - 第14作 - 第15作 - 第16作 - 第17作 実写版 |
技 | 技一覧 - かめはめ波 - 界王拳 - 融合 |
道具 | 道具一覧 - ドラゴンボール (架空の道具) - 筋斗雲 - 如意棒 - 仙豆 |
地名・大会 | カメハウス - カプセルコーポレーション - カリン塔 - ナメック星 - 天下一武道会 - あの世一武道会 |
登場人物・年表 | 人物一覧 (原作&アニメ) - 人物一覧 (アニメオリジナル) - レッドリボン軍 - 人造人間 サイヤ人 - ツフル人 - 年表 |
その他 | Dr.スランプ - ネコマジン - CROSS EPOCH - 鳥山明 |