デンコードー
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種類 | 株式会社 | |||
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市場情報 |
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本社所在地 | 〒981-1222 宮城県名取市上余田字千刈田308 (登記上は、仙台市宮城野区榴岡一丁目7番10号) |
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電話番号 | (022)382-8822 | |||
設立 | 1965年8月11日 | |||
業種 | 小売業 | |||
事業内容 | 家電量販など | |||
代表者 | 代表取締役社長 井上元延 | |||
資本金 | 28億66百万円 | |||
売上高 | 連結1,185億円(2007年3月期) | |||
従業員数 | 合計1,230名 *正社員970 *パート260名 |
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決算期 | 3月末 | |||
主要株主 | ケーズホールディングス 100% | |||
主要子会社 | 株式会社エコプラス (HARD OFF運営) 株式会社北日本ワンダックス 株式会社メディアキャスト |
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外部リンク | デンコードー | |||
株式会社デンコードーは、北海道地方と東北地方を主な営業基盤とする家電量販店のチェーンストアである。本部は宮城県名取市(登記上の本社は、仙台市宮城野区)。
1957年に青森県で創業。1965年に青森県八戸市に株式会社電巧堂を設立。その後、東北地方の日本海側に展開していた兄弟会社「電巧堂チェーン株式会社」を統合、2004年に神奈川県を中心に店舗を展開していたワットマンが家電事業から撤退し、一部はゲオになった店舗や、神奈川県と東京都の6店舗を「デンコードー」としてオープンさせた。
2007年4月1日、株式交換によってケーズホールディングス(2007年2月28日にギガスケーズデンキより社名変更)の完全子会社となり、同年3月末に上場廃止。
2007年10月1日、東北ケーズデンキ(本社・水戸市)を、2008年4月1日にはフジヤ(本社・釧路市)を吸収合併、従前からの東北のケーズデンキ店舗は10月1日より、フジヤが運営していた従前からの北海道のケーズデンキ店舗は2008年4月2日より、デンコードー店舗は2007年10月以降順次「ケーズデンキ By Denkodo」として営業を行うのだが、これは東北地方全域と北海道で「株式会社池田」が運営する店舗以外に限られる(後述のように、閉店したMAX室蘭店後継店舗であるケーズデンキ室蘭モルエ店のみ「株式会社池田」へ営業移管されたため「By Denkodo」は付かない)。また、首都圏の店舗は星川店のみ「ケーズデンキ By Denkodo」に転換。
目次 |
[編集] 沿革
- 1957年10月 青森県で創業。
- 1965年8月 青森県八戸市十八日町にて「株式会社電巧堂」を設立。
- 1968年5月 本店を八戸市二十三日町に移転する。
- 1972年4月 青森県十和田市に進出。他店舗政策を開始する。
- 1972年11月 八戸市長横町に大型店舗を開設し、本社を移転する。
- 1976年3月 八戸市長横町にて「電巧堂チェーン株式会社」を設立し、同社から営業権を譲渡する(電巧堂株式会社は不動産管理会社として分離する)。
- 1976年10月 岩手県盛岡市にて同県の核店舗を開設する。
- 1981年8月 仙台市の「小松電気株式会社」の経営権を継承する。
- 1982年4月 本店を宮城県仙台市中央二丁目に移転する。
- 1984年8月 仙台市に「DaC(Denkodo and Computer)」東口店を開設する。本店を仙台市榴岡一丁目に移転する。
- 1986年4月 株式会社電巧堂を存続会社とし、電巧堂チェーン株式会社と合併して「電巧堂チェーン株式会社」に商号変更。
- 1986年10月 青森市の「株式会社電巧堂チェーン」と業務提携を結ぶ。
- 1988年7月 商号を「株式会社デンコードー」に変更する。
- 1988年12月 株式を店頭公開する。
- 1991年4月 株式会社電巧堂チェーンと合併し、営業店43店舗を引き継いで東北・北海道地方に店舗網を構築する。本店を青森市安方二丁目に移転する。
- 1992年7月 本店を仙台市宮城野区榴岡一丁目に復帰する。
- 1994年7月 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社とフランチャイズ契約を結び、「TSUTAYA by Denkodo」として展開を開始する。
- 1995年3月 カスミ家電との業務提携により、「SUPER Denkodo」として店舗展開を開始する。
- 1995年6月 パソコン専門店「Comp City」の店舗展開を開始する。
- 1996年6月 ゲーム・CDソフトの新品・中古品買取販売専門店「WonderGOO」の店舗展開を開始する。
- 1997年7月 仙台放送と共同で、パソコン教室の企画・運営を主な目的とする子会社「メディアキャスト」を設立。クリスロード商店街に携帯通信専門店「メディアサイト仙台」を開店。
- 1997年9月 ミスターコンセントと業務提携を結び、家電修理専門業として「Mr.コンセント」の店舗展開を開始する。
- 1998年7月 「SUPER Denkodo」をさらに強化した新大型店舗として、「MAX Denkodo」の第一号店である仙台南店を開店するとともに、新規事業として「コインランドリーひまわり」のテストマーケティングを開始する。本社を名取市に移転する(登記上は、仙台市宮城野区榴岡一丁目のまま)。
- 1999年3月 ハードオフコーポレーションとリサイクルショップ「HARD OFF」のフランチャイズチェーンに加盟する。
- 1999年4月 同社のリサイクル事業を展開し、リサイクルショップ「HARD OFF」・「OFF HOUSE」の運営管理会社でもある「株式会社エコプラス」を同社全額出資子会社として設立し、同年5月に第一号店である「HARD OFF」仙台西多賀店を開店。
- 1999年10月 エンタテイメント事業拡大強化を図るため、ワンダーコーポレーションとの共同出資会社「北日本ワンダックス」を設立する。
- 2000年9月 松下ロジスティックスと業務提携をして、東北6県をカバーする「東北D.L.C.(デンコードーロジスティックスセンター)」が稼働する。
- 2001年8月 国内最大規模となる大型通信商品専門ショップ「MEDIA SITE21」を仙台市若林区大和町に開店。
- 2001年10月 東芝物流と業務提携をして、北海道をカバーする「北海道D.L.C.」が稼働する。
- 2002年4月 既稼働のD.L.C.2カ所で、SCM型新物流システムを稼働する。
- 2002年9月 エディオン・上新電機・ミドリ電化・サンキュー及び同社が、それぞれ商品の企画・開発・仕入れ及びこれらに関連する業務を提携する(呼称:ボイスネットワーク・グループ)。
- 2002年11月 「MAX Denkodo」をさらに強化して「NEW MAX Denkodo」仙台南店を、同社店舗としては最大売場面積で開店。
- 2003年11月 仙台市泉区に同社最大規模の「MAX Denkodo」仙台北店を核として、「HARD OFF」・「OFF HOUSE」・「Garage OFF」・「Mr.コンセント」を同一敷地内に集積した「デンコードービレッジ」をオープンする。
- 2004年6月 ワットマンとの資本・業務提携を結び、ワットマンより東京都・神奈川県下6店舗の営業権を譲り受ける。
- 2004年7月 東京都・神奈川県下にデンコードー6店舗を開店し、首都圏進出。
- 2004年7月 東芝物流と業務提携をして、首都圏・神奈川をカバーする「神奈川D.L.C.」が稼働する。
- 2004年10月 呼称:ボイスネットワーク・グループの業務提携契約を解消する。
- 2004年11月 3社販促勉強会「MACS3」を発足する。
- 2007年4月1日 株式交換による経営統合で、ケーズホールディングスの子会社化となる(これに伴い、2007年3月27日にデンコードー株式のジャスダック上場を廃止)。
- 2007年4月7日 SUPER登別店を閉店し、4月16日にMAX室蘭店として移転。同時に「HARD OFF」・「OFF HOUSE」・「TSUTAYA」を同一敷地内に集積した「デンコードービレッジ」をMORUE中島内にオープン。北海道初のデンコードービレッジであったが、2008年1月20日のMAX室蘭店の閉鎖によってデンコードーが手がける「k'sビレッジ」としての形をなさなくなる。
- 2007年10月1日 東北ケーズデンキを吸収合併し、東北地域のケーズデンキ店舗の運営がデンコードーに移行。
- 2007年10月4日~2008年3月27日 北海道・東北における「デンコードー」ブランドを順次閉店させ、一部閉鎖店舗を除いて改装工事後にケーズデンキへ転換。
- 2008年1月20日 MAX室蘭店を閉鎖。同店の営業権を株式会社池田に譲渡し、2月14日より、ケーズデンキ室蘭モルエ店としてリニューアル。
- 2008年4月1日 北海道でケーズデンキのFCを展開する株式会社フジヤを吸収合併し、フジヤで運営するケーズ2店舗(紋別パワフル館・中標津パワフル館)の運営を譲受される。システム更新が伴うため、デンコードー運営店舗としての営業開始は、翌4月2日からとなる。
- 2008年4月6日 星川店を一時的に閉店。
- 2008年4月13日 成城店を閉鎖し東京都から撤退。また、星川店以外の神奈川県内の店舗も閉鎖された(当初は首都圏の店舗をケーズホールディングスに譲渡する予定であった)。ただし、Mr.コンセントの星川店と横須賀堀ノ内店は営業継続。
- 2008年4月24日 「ケーズデンキ星川パワフル館 By Denkodo」オープン。これによりデンコードーブランドの店舗は完全になくなった。
- 2008年5月29日 ケーズブランド導入後、転換ではない全くの新店として、「遠野パワフル館」が開業。
- 2008年以降 北海道のケーズ店舗拡大、2009年までに6店増やすことを発表(運営はデンコードーの予定)。
[編集] 営業形態
- Denkodo(デンコードー)
- 家電と、携帯電話を取り扱う店舗
- SUPER Denkodo(スーパーデンコードー)
- 家電と、携帯電話のほかに、CD、DVD、ゲームソフトの販売、中古買取を行っている店舗(一部店舗を除く)
- MAX Denkodo(マックスデンコードー)
- SUPER Denkodoの規模を大きくした店舗
- ケーズデンキ By Denkodo(ケーズデンキ バイ デンコードー)
- 上記の3形態の店舗および2007年9月以前より東北地区に存在したケーズデンキ店舗(旧東北ケーズデンキ)は2007年10月より、株式会社フジヤが運営していた店舗については2008年4月より随時上記の店舗ブランドに変更されている。なお、首都圏に展開しているデンコードーについては、東京の成城店を2008年4月13日に閉鎖し、東京都から撤退。また、神奈川県内の店舗も同日に閉鎖。ただ、同じ神奈川県の星川店は4月6日に一時閉店し「ケーズデンキ星川パワフル館 By Denkodo」へ名称変更。首都圏で唯一のデンコードー運営店舗となった。
- 北海道内では「By Denkodo」がつかないことがある。小樽市・函館市・苫小牧市・岩見沢市・滝川市・名寄市・稚内市・札幌市の琴似および紋別市・中標津町については、デンコードーが運営する店舗であるのため「ケーズデンキ By Denkodo」となるが、株式会社池田が運営する店舗(伊達市・室蘭市・留萌市および新ひだか町静内にあるケーズデンキ)については、デンコードー系ではないため「ケーズデンキ By Denkodo」とはならない(以前株式会社池田が運営していた滝川パワフル館はデンコードーへ運営移管したため「ケーズデンキ By Denkodo」となっている)。
- なお、東北ケーズデンキを吸収合併した直後の時期まで、MAX室蘭店が存在したが、室蘭市には株式会社池田が運営する既存のケーズデンキ店舗(むろらんパワフル館)と競合することから、自社内の店舗以外と競合する店舗としては唯一閉鎖されている(デンコードービレッジであったため、敷地内にあるMAX室蘭店以外の系列・FC店舗は存続。なお、MAX室蘭店跡地には、株式会社池田が運営するケーズデンキ室蘭モルエ店が進出(電話番号もMAX室蘭店のものを継承)し、極力の利便性低下は避けられている。逆に滝川店は、競合する株式会社池田が運営する滝川パワフル館がデンコードーの運営に変更された。しかし従来の滝川店は立地条件の問題などからケーズデンキへ転換する事無く閉店している。それ以外の道内デンコードー店舗は、すべて2008年3月27日までにデンコードー運営のケーズデンキに変更された)。
このほかにも、
- CD・ゲームソフトなどの中古買取・販売のみを行う「WonderGoo(ワンダーグー)」(旧カスミグループ)
- デンコードーの店舗としては、WG○○(店)と呼んでいる。
- 携帯電話の専門店「メディアサイト21」(郊外型の店舗で、デンコードー店舗ないしはコンプシティ店舗を閉鎖して携帯電話に特化した拠点が多い)
- かつては、市街地出店型の「メディアサイト」ブランドの店舗もあった
- デンコードーでは、MS○○(店)と呼んでいる。
- 家電修理の「Mr.コンセント」
- 現在は、「デンコードービレッジ」形態の店舗の敷地内に設置されている拠点が多い。
- パソコン専門店の「CompCity(コンプシティ)」
- 現在は、従前のデンコードー店舗との事実上の統合による、デンコードー店舗の格上げ(スーパー秋田本店(現在の、ハードオフ・オフハウス秋田広面店所在地)+コンプシティ秋田(現在の、メディアサイト21仁井田店所在地)→MAX秋田店(現・ケーズデンキ秋田中央本店)のケースなどに見られる)を行い、店舗ブランドとして存在しない
- ビデオ・CDレンタルの「TSUTAYA by Denkodo」
などを経営している。また、地域によってはハードオフやオフハウスなどと隣接(中には、「デンコードービレッジ」と呼ばれる拠点もある)したり、大型店舗への移転で生じた閉鎖店舗を譲渡ないしは上記ブランド店舗の進出を行ったりしている。
ケーズブランド移行後に空き店舗となった拠点の一部に、「WonderGoo TSUTAYA」(現在は、ケーズ旧本荘パワフル館跡地のWG・TSUTAYA本荘店)ないしは「TSUTAYA WonderGoo」(現在は、MAX弘前店跡地のTSUTAYA・WG弘前店)ブランドの進出がみられる。
2005年に誕生した、プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスのオフィシャル・スポンサーで、2006年・泉区に竣工した練習グラウンドの野球場の命名権を取得。「デンコードースタジアム泉」と命名された。
2007年10月1日の東北ケーズデンキ吸収合併後は、デンコードーブランドをケーズデンキブランドに変更されている。概ね、
- MAX店舗→○○本店(例外として、MAX能代店は能代東パワフル館、MAX仙台北店・仙台南店・仙台西店は、それぞれケーズデンキ仙台北店・仙台南店・仙台西店、MAX小樽店・函館店はそれぞれケーズデンキ小樽パワフル館・函館パワフル館となった)
- SUPER店舗・Denkodo店舗→○○パワフル館・○○店(例外として、SUPERデンコードー八戸本店はケーズデンキ八戸本店、デンコードー石巻店はケーズデンキ石巻本店となった)
となっているが、東北ケーズから引き継いだ店舗とエリアが重複している店舗の場合は従前のケーズ店舗を閉鎖するケースが多く見られ、デンコードー店舗をケーズデンキに転換しているケースが多い。ただし、旧デンコードー店舗の建物での営業が不利な場合(建物が小規模・老朽化・周辺地域からのアクセスが不便・駐車場の駐車台数が少ないなど)はデンコードー店舗をそのまま閉鎖し、従前からのケーズ店舗に移行するケースもある(デンコードー大曲店を閉鎖し、従来からの大曲パワフル館で営業するなど)。
従来のケーズ店舗とデンコードー店舗の名称が重複する場合は、大方はデンコードー側の店舗に「新」をつけるケース(主に、旧東北ケーズ側を閉鎖する場合に多い)が多く見られる(デンコードー横手店→ケーズデンキ新横手パワフル館。ただし、横手はエリア重複店舗だったため、従来の横手パワフル館は閉鎖された。本荘も同様)が、双方が名称変更するケースも見られる(MAX秋田店→ケーズデンキ秋田中央本店、旧ケーズ秋田本店→ケーズデンキ秋田東本店、等)。
例外として、デンコードー大館店のように、ケーズデンキ大館店(現在は、改築に伴い一時閉店中。敷地内のFC店舗は継続運営)と改称しただけで、従来からの大館パワフル館はそのままという拠点もある。逆に、旧ケーズ盛岡本店のように、重複名がないにもかかわらず、ケーズデンキ盛岡北本店と改称しているところもある(盛岡市のデンコードー店舗は、MAX盛岡西店→ケーズデンキ盛岡西本店、デンコードー盛岡南店→ケーズデンキ新盛岡南店(従来のケーズ盛岡南店は閉鎖)と変遷している)。
なお、旧MAX秋田店(現・ケーズデンキ秋田中央本店)のように「デンコードービレッジ」と呼ばれていた出店形態をしていた拠点は、ケーズデンキブランドに変更に伴い、「K'sビレッジ」に改称されている。
一部地域では過去に旧東北ケーズデンキがケーズデンキ店舗を出店していたところもあり、今回のデンコードー店舗のケーズデンキ店舗への転換によってケーズデンキが再出店する地域も存在する(青森市・八戸市など)。
なお、デンコードーからケーズデンキに転換した店舗の中には、デンコードーの制服をそのまま使用したり、デンコードーブランド商品(電池など)をケーズ転換後も販売を継続していたりする。
[編集] CM
テレビCMでは長年「Enjoy Techno Life デンコードー♪」のキャッチコピーが入ったCMソングが放映されていた。しかし、ケーズデンキブランドに転換後はデンコードー独自のCMは放映されず、現在は他地域のケーズデンキと同様、ザ・ドリフターズを起用した「ケーズデンキ By Denkodo」のCMが放映されている。ただし、北海道では株式会社池田運営に配慮し「By Denkodo」のCMは放映されていない。
なお、デンコードーのCMは2007年3月からハイビジョンで製作されていた。
[編集] 過去にCMに出演した有名人
[編集] 関連項目
- 高桑書店 - 秋田県内のTSUTAYAの展開における棲み分けを行っている企業