ダイハツ・ラガー
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ラガー(RUGGER)とは、ダイハツ工業が造っていたSUVタイプの自動車である。
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[編集] 概要
タフト同様、ラダーフレームに、4輪リーフスプリングとリジッドアクスル足回りを持つ本格四輪駆動車だが、ボディサイズを一廻り大きくし、スタイルも洗練されたものに変更され、より乗用車らしくなった。
ボディはタフトと同じ2ドアの幌タイプ、バンタイプのメタルトップ、FRP製ハードトップを持つレジントップの3タイプだが、レジントップのみホイールベースが長い。燃料給油口はロッキーと同様、右側にある。
タフト同様、トヨタ自動車へブリザードの名でOEM供給された。
ターボ車、乗用車登録のワゴン、オーバーフェンダー車の追加、さらにはサスペンションの変更と3ナンバー車の設定など、さまざまな改良を加えられた。しかし、ディーゼル、4ドア、ATが人気の鍵となった国内市場において、3ドアのみでATの設定が最後まで無かったことで、ライバル車の台頭とともに販売台数が伸び悩み、テリオスにその座を譲る形で、ロッキーと共に生産終了となった。
[編集] エンジン・トランスミッション
エンジンはDL型2800ccディーゼルエンジンのみで、ガソリンエンジンは用意されなかった。トランスミッションも5速フロアMTのみである。
[編集] 海外
欧州などではロッキーの名称が使われている。
また、アジア市場ではタフトの名が使われており、ロングホイールベースのピックアップや、そのキャブシャーシを利用した、車体メーカー製の4ドアワゴンがラインナップされている。
1989年には、イタリアのベルトーネとライセンス契約を結ぶ。2.5Lターボディーゼル、2.0Lと2.7Lガソリン、全てBMW製直列6気筒エンジンを積み、ベルトーネで組み立てられ、フリークライマーとして販売された。ターボディーゼルは少数ながら日本へも正規輸入され、販売された。
[編集] 歴史
- 1984年4月 タフトのフルモデルチェンジ版として登場。
- 1984年9月 97馬力にパワーアップをしたターボ車の追加。
- 1985年9月 後席シートを大きく。広くしたワゴン登場
- 1987年9月 マイナーチェンジ。ヘッドランプを丸形から角形は変更。
- 1989年10月 オーバーフェンダーを装備したプリオール・ロードスターを追加。全幅は1700 mm 未満で5ナンバーのまま。
- 1990年11月 マイナーチェンジ。フロントグリル形状を変更し、大型化。ターボ車はインタークーラー付で115馬力へパワーアップ。
- 1993年4月 マイナーチェンジ。サスペンションを、4輪リーフスプリング+リジッドアクスルから、フロント、トーションバースプリング+ダブルウィッシュボーン、リア、コイルスプリング+5リンク リジッドアクスルに変更。最上級モデルはダイハツ初の3ナンバー車となる。ターボのみの設定となり、幌を含む商用モデルが全廃された。
- 1997年4月 生産終了