ジェットカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジェットカーとは、阪神電気鉄道の所有する主に普通列車に供する鉄道車両の愛称。
1950年代前半から車両関係者・技術者や電機メーカーなどと開発を行っていた。愛称は、ジェット機に匹敵するぐらいの加速・減速の良さから名付けられたものである(実際のジェット機の加速度はさらに高い)。加速度4.5km/h/s(5500系は4.0km/h/s)は日本の鉄道車両の中で現在阪神が唯一である(減速度5.0km/h/s(5500系は4.5km/h/s)はJR東日本E233系電車と同様となっている)。
阪神では、駅間が非常に短いことから古くから普通用と急行用を区別して車両を運用していたが、車両の大型化に際し、最も路線環境に適した普通列車の専用車両を試作し、各種試験を行ない量産され現在に至る(旧型車時代の普通専用車両1001形(愛称:「センコウ」)なども加速度3.0km/h/s、減速度3.3km/h/sと高かった)。
ジェットカーに類する高加減速車は京阪電気鉄道の「スーパーカー」、近畿日本鉄道の「ラビットカー」などが存在したが、いずれも沿線人口の増大に車両増備が追いつかなくなり、通常の加減速度を有する車両と併結されたり付随車を連結されるなどして高加減速運用を解除された。阪神のみ高加減速車が生き残ったのは元々沿線が成熟しており沿線人口の増大が緩やかであったことや普通列車の運用本数が少なく普通専用車両の維持がしやすかったことが原因と考えられる。
青色を基調とした塗色から「青胴車」とも呼ばれる(5500系とそれ以前の車両では塗り分けパターンが逆になっている。ちなみに旧塗装は山陽電気鉄道でも似たような塗装が使われていたことがある)。また同社では急行用車両は同じく「赤胴車」と呼ばれる。
[編集] 車両形式
※は2007年4月現在在籍する車両。
|
|||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
現用車両 | |||||||||||||
|
|||||||||||||
過去の車両 | |||||||||||||
|