ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣 | |
監督 | 本多猪四郎 特技監修 = 円谷英二(ノンクレジット) |
---|---|
製作総指揮 | 田中友幸 |
製作 | 田中文雄 |
脚本 | 小川英 |
出演者 | 久保明、高橋厚子 |
音楽 | 伊福部昭 |
撮影 | 完倉泰一 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1970年8月1日 |
上映時間 | 84分 |
『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦! 南海の大怪獣』(ゲゾラ ガニメ カメーバ けっせんなんかいのだいかいじゅう)は1970年8月1日に夏休み東宝チャンピオンまつりの1本として公開された東宝製作の特撮映画作品。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] 概要
宇宙の侵略者ベムダーが南洋の孤島、セルジオ島へ飛来してきて、イカ、カニ、カメにのり移って怪獣となり、地球征服の準備を始める。その孤島へ調査にやってきた日本の生物学者たちは島民たちと一緒にそれらの怪獣たちと戦うのだった。
1970年1月に円谷英二特技監督が亡くなってから初めての東宝の特撮作品で、弟子だった有川貞昌がメガホンを取った。告別式には撮影を中断してスタッフが参加し、おやじ(円谷英二)への恩返しと円谷特撮技術の総決算を誓った。
当初、ヒロイン役は高橋紀子が予定されていたが、結婚のため出られなくなったため高橋厚子に交代した。高橋厚子は、この直後にテレビドラマ『アテンションプリーズ』 (TBS) のレギュラーに抜擢されるが、教官役の佐原健二とは先にこの作品で共演していたことになる。
印象的な「ゲゾラ」、「ガニメ」、「カメーバ」のネーミングは、助監督の谷精次によるもの。
[編集] 登場怪獣
[編集] 宇宙生物
無人宇宙船ヘリオス7号に付着して地球に飛来した液状生命体。宇宙アメーバとも記載される。他の生物に取りついて怪獣化させる能力を持つ。また人間に取り付く事で会話することも可能。
コウモリやイルカが出す超音波が弱点であり、これを食らうと混乱する(ガニメとカメーバはこれで同士討ちをした)。輸出時にはヨグという名称がつけられた(というよりこの生物が憑依した三大怪獣がヨグと呼ばれていた模様)。
[編集] 大いか怪獣 ゲゾラ
宇宙生物がカミナリイカ(モンゴウイカ)に憑依して誕生した怪獣。なお、体温は0度であり、熱に弱い。スチル写真等ではガニメ、カメーバと戦っているが実際の劇中ではこの2匹とは会わずに死んでいる。
- 体長:30メートル
- 体重:2万5千トン
『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)ではライブフィルムで登場した。
[編集] 大蟹怪獣 ガニメ
宇宙生物がカルイシガニに憑依して誕生した怪獣。劇中では2体登場。2匹目がカメーバと戦った。
- 体長:20メートル
- 体重:1万2千トン
スーツアクターは中島春雄。
[編集] 大亀怪獣 カメーバ
宇宙生物がマタマタガメに憑依して誕生した怪獣。
詳細はカメーバを参照
[編集] スタッフ
[編集] キャスト
- 久保明:工藤太郎
- 高橋厚子:星野アヤ子
- 土屋嘉男:宮恭一
- 佐原健二:小畑誠
- 小林夕岐子:サキ
- 中村哲:祈禱師・オンボ
- 藤木悠:アジア開発宣伝部長
- 斉藤宜丈:リコ(サキの恋人)
- 当銀長太郎:調査技師・横山
- 大前亘:同・佐倉
- 堺左千夫:週刊トピックス編集長
- 杉原優子:スチュワーデス
[編集] 備考
- 劇中『キングコング対ゴジラ』で使用された曲がアレンジして使われている。
- アニメ『ケロロ軍曹』第57話Bパート「巨大カエル対南海の大怪獣であります」は本作のパロデイとなっており「イカラ」「カニメ」「ガメーバ」という怪獣が登場する。