ギャップ (企業)
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ギャップ(ぎゃっぷ、The GAP、NYSE:GPS)は、アメリカ最大の衣料品小売店。
自ら製品を企画し、自社製品として委託生産させ、自らのチェーン店で販売する製造小売業(SPA:specialty store retailer of private label apparel)という形態である。これは、1986年に GAP が提唱した概念である。
[編集] 概要
カリフォルニア州、サンフランシスコに本社があり、日本、カナダ、ヨーロッパに支社を持つ。また、親会社であるギャップ株式会社は、他にオールド・ネイビーとバナナ・リパブリックという小売ブランドを傘下に持つ。2003年現在、世界中で4000店を持ち、165,000人を雇用している。
1969年にドナルド・フィッシャー (Donald Fisher) とドリス・フィッシャー(Doris Fisher)によって始められたGAPは、ヒッピー運動と関連して注目されるようになってきた子供と大人の間、いわゆるティーン世代をターゲットにした洋服を手がけることで急成長することになる。1990年までリーバイ・ストラウス社のジーンズを店頭で扱っていたが、それ以後はプライベートブランドを販売している。
現在のCEOはポール・プレスラー (Paul Pressler) であり、以前はディズニー社のテーマパーク部門の責任者であった。
ドナルド・フィッシャーは役員会議の会長職を辞しており、息子であるロバート・フィッシャー (Robert Fisher) がその後を継ぐと予想されている。フィッシャー一族は全体の25%の株式を保有しており、依然として大株主である。
オールド・ネイビーは1994年に第一号店を開き、ヒップホップを意識したデザインなど、低価格路線を目指している。1983年に買収したバナナ・リパブリックは、それまでのサファリをイメージした路線を捨て、高級服路線を目指している。
2004年にGAP社はドイツから撤退し、ヨーロッパでの最大の競争相手であるスウェーデンのH&M社にその店舗を売却している。
[編集] 関連
- ユニクロ(GAPをモデルに、SPA業態に転換)