キルサン・イリュムジーノフ
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キルサン・ニコラーエヴィチ・イリュムジーノフ(ロシア語:Кирсан Николаевич Илюмжиновキルサーン・ニカラーイェヴィチュ・イリュムジーナフ;ラテン文字転写の例:Kirsan Nikolayevich Ilyumzhinov、1962年4月5日~ )は、ロシア連邦カルムイク共和国(カルムイキア共和国)大統領。国際チェス連盟(FIDE)会長。日本語に堪能。
[編集] 概要
1962年4月5日ソビエト連邦のカルムイク自治共和国の首都エリスタに生まれる。父ニコライは、技師、母は獣医。中等教育終了後、工場勤務。モスクワ国際関係大学を卒業する。18歳のときに徴兵され、1980年から二年間兵役に就く。除隊後、国際ビジネスの起業を開始し、1989年日ソ合弁企業「リコーラドガ」専務となる。1990年サン社会長。
1990年ロシア人民代議員大会代議員に当選し、最高会議評議員に選出された。最高会議では国際問題、対外経済関係の各委員会に所属。1993年4月11日カルムイク共和国大統領に選出される。同年12月の連邦議会選挙で上院連邦会議代議員に当選。1995年10月15日大統領に再選される。同年国際チェス連盟会長に就任。1999年の下院国家会議選挙では、与党「統一」の設立に奔走した。カルムイク共和国大統領としては、政治手法は独裁的とも評価されるが、シンガポール、大韓民国、中華人民共和国をモデルに、積極的な外資導入による企業誘致を図り、治安も維持されている。また、カルムイク人は、チベット仏教徒(ラマ教)であるが、イリュムジーノフは、国内に32の仏教寺院を建設すると同時にキリスト教、イスラム教など他の宗教とも融和策を取り、国内には教会やモスクも建設し、宗教の融和に成功している。