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えら - Wikipedia

えら

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

えら、腮、顋)とは、中で生活する動物が、水中の溶存酸素を取りこみ、体内の二酸化炭素を排出して呼吸(ガス交換)を行うための器官である。

目次

[編集] 各動物の鰓の形状

もともと生命中で誕生したとされる。動物が小さくて動きも鈍いうちは皮膚から直接酸素を取り入れるだけでこと足りていたが、やがて動物が大型化し、行動も活発になるにつれ、呼吸器としてえらができ、小さなえらで多くの酸素を一度に取り込めるよう機能的な発達をしてきた。鰓は動物の種類によって様々な形があるが、糸状や葉状、弁状の器官がたくさん集まっているという構造は共通している。これはなどと同じことで、より多くの酸素を取り入れるために表面積を増やす構造をとっているといえる。

他方、水中ではプランクトンやデトリタスといったセストン(懸濁物:けんだくぶつ)を食べる動物も多く、そのような動物では、鰓が摂食器官としての働きも兼ねており、鰓が水との接触面積を増やすのは、そちらの方でも効果が大きい。

[編集] 軟体動物

貝類タコイカなどの軟体動物は、体表に目立った鰓はないが、外套膜に囲まれて外部に通じている腔所である外套腔内に鰓をもつ。通常、外套腔内に開口した肛門の両脇に対を成して鰓があるが、高等な腹足綱(巻貝類)のように片側一方だけになったものや、ツタノハガイ科のカサガイ類や狭義のウミウシ類のように本来の鰓(一次鰓)を失ったものもある。一次鰓を失ったものは体の他の場所の体表が突出して二次鰓を形成していることが多い。

アサリハマグリなどの二枚貝では、外套腔に通じる水管(取水管、出水管)が目立っている。これらの水管は外套膜の後端がのびたもので筋肉が発達しており、オオノガイやミルクイ、トリガイなどでは特に大きく発達する。マテガイなどは自切能力があり、捕食者に食いつかれると水管だけが切り離される。二枚貝は通常砂の中などに潜って生活しているが、この水管によって、外套腔の中の鰓に新鮮な水を送ることができるようになっている。二枚貝の鰓は非常に複雑な構造に発達しており、呼吸だけでなく、水中の餌を濾し取って食べる役割も兼ねている。

タコやイカなどの頭足類は、もともと2対の鰓を持っていたと考えられている。今日でも原始的な形態を保つオウムガイは2対4枚の鰓を持つ。しかしタコやイカではこの鰓が1対2枚にまで減少している。胴と頭の間から、鰓のある外套腔へ海水を取りこみ、漏斗から水を吐き出す。敵に襲われた時は漏斗から勢いよく水を噴き出すことでジェット噴射の要領ですばやく飛び退くことができる。

[編集] 節足動物

[編集] 昆虫類

そもそも昆虫類は陸上に適応した動物で、気門で取り入れた空気を気管で全身に運ぶことにより呼吸する。水生昆虫ゲンゴロウタガメ、タイコウチなども例外ではなく、生きるためには水面に尾部を突き出して息継ぎをしなければならない。

しかしカゲロウカワゲラトビケラトンボなどは、水生昆虫として水中で生活する幼虫期に鰓呼吸をするため、この期間は息継ぎをせずに生活することができる。これらの鰓は気管鰓と呼ばれ、薄い袋状、あるいは細かい糸状に突出した体表の突起の中に空気の入った気管が入り込んだ構造になっている。気管鰓の中の気管内部の空気と昆虫が生息する水の間で酸素と二酸化炭素のやり取りが起こり、この気管内の空気と全身の組織の間でガス交換が行われる。

カゲロウの幼虫は腹部に葉状の鰓、カワゲラの幼虫は胸部に房状の鰓を持つ。水中にミノムシやクモのような巣を作るトビケラ類も腹部に鰓を持つが、目立った鰓を持たないものもいる。

トンボでは、イトトンボ類やカワトンボ類の属する均翅亜目が尾部に3枚の外鰓を発達させている。その他のムカシトンボ亜目や不均翅亜目のトンボは目立った鰓を持たないが、直腸の内壁の構造が複雑化して気管鰓となっており、尾部から水を吸いこみ、直腸内で気管との間でガス交換を行っている。

昆虫としては例外的に、ユスリカの幼虫(赤虫)など一部の水生昆虫は血鰓と呼ばれ、気管が中に入っておらずに血液が循環する鰓を持っている。この鰓を持つ水生昆虫では鰓の中の血液と体外の水との間でガス交換が行われ、酸素や二酸化炭素は血液によって運搬される。

[編集] 甲殻類

甲殻類は基本的に胸部付属肢の付け根の外側の外骨格が薄い袋状や細かい糸状に突出して鰓となっている。これは、本来は付属肢が二枝型であり、その外枝が鰓に特化したものに由来する。

オキアミなど体外に鰓が露出したものもいるが、エビヤドカリカニなどは胸部の背甲がひさし状に張り出して脚の付け根の鰓を取り囲み、この中の空洞で保護している。これらの大型甲殻類では鰓が体外に露出していないので、狭い隙間や砂の中に潜る生活に有利になっている。顎脚と呼ばれる頭胸部の付属肢の一部が水を動かす機能を持っており、鰓を納めた空洞の中の水を循環させている。

スナガニアカテガニなど、成体が陸上生活をするカニは、鰓で呼吸した水をいったん口から吐き出し、胴体の横を伝わせて、脚の付け根部分から再び水を取り入れる循環を行っている。鰓呼吸でありながら水を繰り返し利用することで陸上生活に適応し、かなりの乾燥にも耐えることができる。

ワラジムシ亜目に属するもの(ワラジムシダンゴムシフナムシなど)は、陸生であっても、鰓呼吸のために湿気などの水分を必要とする。

[編集] 脊索動物

ホヤナメクジウオ脊椎動物といった脊索動物の鰓は咽頭の両側に何対かのスリット(鰓裂・さいれつ)が開いたものが基本形である。鰓裂と鰓裂の間の部分を鰓弓(さいきゅう)と呼ぶ。鰓弓どうしが向かい合った面には弁状や糸状の突起が密生しており、その中に血管がたくさん入り込んでいる。口から取り入れた水をこの鰓裂に通過させる時にガス交換が行われる。ホヤやナメクジウオ、かなりの魚類では同時に水中のプランクトンなどをろ過し、食物として消化管に取り込む。

[編集] 魚類

魚類の鰓はガス交換に加え、浸透圧調節、アンモニア排出の3つの役割を果たしている。

ヌタウナギやヤツメウナギなどの無顎類では、頭部の後ろに鰓孔が1-7対あり、それぞれに鰓を備えている。口腔内と鰓孔はつながっていない。

サメやエイなどの軟骨魚には5-7対の鰓裂がある。鰓裂は皮膚が背側から腹側に向かって縦に裂けるようにして形成され、口腔内とつながって換水を行うことができる。軟骨魚類の場合は鼻の穴とは別に、目の後ろに噴水孔(ふんすいこう)という穴があり、ここから水を取り入れている。水族館などで生きたエイ類を観察すると、硬骨魚のように口をパクパクすることはないが、目の後ろにある噴水孔が開閉するのがわかる。

硬骨魚では1対の鰓蓋(えらぶた、さいがい)が発達し、4対の鰓を覆っている。口と鰓蓋を交互に開閉させることで水流を起こし、呼吸が効率よく行われる。硬骨魚の鰓は、血管が通っている赤い弁状の器官が鰓弓にたくさん並ぶ構造となっている。この赤い部分を一次鰓弁(さいべん)といい、この一次鰓弁の両脇に無数の二次鰓弁と呼ばれるヒダがある。実際にガス交換が行われているのは、この二次鰓弁上である。

なお、硬骨魚の鰓弁の反対側には鰓耙(さいは)という櫛状の器官がある。これはイワシアユなどのプランクトン食性の魚で特に長く発達しており、吸い込んだ水の中から餌のプランクトンを濾しとる役割を果たす。プランクトンより大きな動物を捕食するアジスズキなどの魚では、鰓耙が短く、数も少ない。

また、魚類の鰓には塩類細胞と呼ばれる細胞が多く存在する。これは体と水の間での浸透圧差に対抗してNaイオンやClイオンなどの塩類を能動輸送する生命維持に欠かせない細胞である。細胞膜上に各種のイオンチャネルポンプを備えており、能動輸送を行うエネルギーの供給装置としてミトコンドリアが多数存在する。このような細胞はMRC(ミトコンドリア・リッチ・セル)とも呼ばれ、軟骨魚類の直腸腺もこれに属する。また海水魚と淡水魚では塩類細胞の形が異なっている。海水魚では海水中へ塩分を放出し、淡水魚では逆に淡水中の塩分を積極的に取り入れ、どちらも体内の浸透圧を一定に維持するのに寄与している。

[編集] 両生類

イモリ、サンショウウオなどの有尾類では、幼生時に樹木のように枝分かれした外鰓(がいさい、そとえら)があるが、これは鰓弓の外面の体表が伸びたものである。成長して肺が形成されるとともに外鰓は消失するが、ウーパールーパーサイレンのように、成長しても外鰓が消えず、終生水中で生活するものもいる。なお、ハイギョポリプテルスなどの原始的な硬骨魚類も稚魚時には外鰓をもち、成長して肺が形成されるとともに外鰓は消失または縮小する。

カエル(無尾類)では、卵からふ化した直後は外鰓があるが、いわゆるオタマジャクシになると鰓は皮膚のひだがのびた鰓ぶたの内側に取り込まれ、目の後ろに口から取り込んで鰓裂を通過した鰓ぶたの内部の水を外に排出する鰓穴が開く。成体になると鰓が消失する。

[編集] 有羊膜類における鰓

爬虫類鳥類哺乳類といった有羊膜類は、胎児の時期は羊膜で呼吸を行い、誕生後は終生肺呼吸を行うので、鰓は退化消失している。しかし、発生途中の胚では一時的に鰓弓が出現し、これが胸腺など様々な器官の原基となる。

[編集] 文化的な見立て

生物学的な鰓とは異なるものを文化的な見立てによって、鰓と見なす比喩表現がある。たとえば日本語において、下顎の左右両端部分を魚類の鰓蓋の部分に見立て、四角い輪郭の顔を「エラが張っている」という比喩的表現を用いることがある。

[編集] 関連項目


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