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東京地下鉄千代田線 - Wikipedia

東京地下鉄千代田線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

東京地下鉄千代田線
06系電車(小田急小田原線向ヶ丘遊園駅2006年6月5日)
06系電車(小田急小田原線向ヶ丘遊園駅2006年6月5日)
Strecke der 東京地下鉄千代田線
路線総延長 24.0 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V 架空電車線方式 (直流)
最高速度 80 km/h
駅・施設・接続路線
HST
箱根湯本駅
STR
↑↓箱根登山鉄道鉄道線
HST
小田原駅
HST
本厚木駅
STR HSTa
唐木田駅
ABZrg STRrf
小田急:多摩線
HST
新百合ヶ丘駅
STR
↑↓小田急小田原線
STRrg ABZrf
INTl INTr
0.0 C-01 代々木上原駅
TUNNELa STR
代々木八幡駅
tBHF HST
1.0 C-02 代々木公園駅
tSTR STRlf
↑小田急:小田原線→
tSTR
tSTR tKDSa
代々木車庫
tABZrg tSTRrf
HSTR HSTR tKRZ
HBHF + HUB81
JR東山手線→ 原宿駅
HSTR HSTR tKRZ
HSTR + HUB26
←JR東:埼京線湘南新宿ライン
HUB63
tBHF + HUB25
HUB61
2.2 C-03 明治神宮前駅
tHSTR
tHBHF + HUB83
tKRZt tHSTR
副都心線副都心線
tSTR
tBHF + HUB84
HUB64
3.1 C-04 表参道駅
tHSTR tHSTR tKRZt
tHBHF + HUB26
半蔵門線半蔵門線
tHSTR tHSTR tKRZt
tHBHF + HUB83
銀座線銀座線
tSTR
tBHF
4.5 C-05 乃木坂駅
tHSTR tHSTR tKRZt tHSTR
都営大江戸線大江戸線
tBHF
5.6 C-06 赤坂駅
tSTRrg tHSTR tKRZt tHSTR
銀座線銀座線→
tSTR tSTR tSTRrg
丸ノ内線丸ノ内線
tKRZt
tHBHF + HUB81
tKRZt tKRZt
南北線南北線
tBHF + HUB84
HUB72
tBHF + HUB25
tBHF + HUB82
6.4 C-07 国会議事堂前駅 /←←溜池山王駅
tSTRrf tSTR tSTRlf tSTRlg
銀座線銀座線↑
tABZrg tHSTR tKRZt
有楽町線有楽町線連絡線→
tKRZt + HUB11
tHBHF + HUB21
tKRZt + HUB12
日比谷線日比谷線
tBHF + HUB14
HUB23
tBHF + HUB13
7.2 C-08 霞ケ関駅
tKRZt tSTRlg tSTR
←都営:三田線三田線
STRlg tSTR tSTR LUECKE
←JR東:山手線・京浜東北線
tSTRrg KRZt tHSTR tKRZt tKRZt tSTRrf
丸ノ内線丸ノ内線↑
LUECKE
STR + HUB11
HUB21
tBHF + HUB21
tSTR + HUB12
8.0 C-09 日比谷駅
KRZt + HUB24
tHBHF tKRZt
tKRZt + HUB22
日比谷線日比谷線日比谷線→
BHF + HUB24
tSTR
tBHF + HUB22
有楽町線有楽町線
KRZt + HUB14
tHBHF + HUB23
tKRZt + HUB23
tKRZt + HUB13
有楽町駅
STRrf tSTR tSTR
←JR東:山手線・京浜東北線↑
tBHF tSTR
8.7 C-10 二重橋前駅
LUECKE tSTR tSTR
tSTRlf
tSTRlg + HUB11
HUB21
tSTR + HUB21
tBHF + HUB12
←←丸ノ内線丸ノ内線↓
tKRZt + HUB24
tHBHF tKRZt
tKRZt + HUB22
東西線東西線
tSTR + HUB24
tBHF
tSTR + HUB22
9.4 C-11 大手町駅
tKRZt + HUB24
tHBHF tKRZt
tKRZt + HUB22
半蔵門線半蔵門線→
tBHF + HUB14
HUB23
tSTR + HUB23
tSTR + HUB13
tWASSER WASSER tWASSER tWASSER
日本橋川
tSTR tSTR tSTRlf
↑都営:三田線三田線→
tSTR tSTR
←都営:新宿線新宿線
tBHF + HUB11
HUB21
tSTR + HUB21
HUB12
淡路町駅
tKRZt + HUB24
tHBHF tKRZt
tHSTR + HUB22
小川町駅
tSTR + HUB24
HUB11
tBHF + HUB21
HUB22 + HUB21
HUB12
10.7 C-12 新御茶ノ水駅
tSTR + HUB14
HUB23 + HUB24
tSTR + HUB23
HUB13 HUB22
御茶ノ水駅
tKRZ
HSTR + HUB24
tKRZ HSTR
HBHF + HUB22
←JR東:中央線(快速)
tKRZ
HSTR + HUB14
tKRZ + HUB23
HSTR + HUB23
HBHF + HUB13
←JR東:中央・総武線(各駅停車)
TUNNELe tSTR
WBRÜCKE WASSER tWASSER WASSER
神田川
STRlf HSTR tKRZ TUNNELlu
丸ノ内線丸ノ内線→
tBHF
11.9 C-13 湯島駅
tHSTR tHSTR tKRZt tHSTR
←都営:大江戸線大江戸線→
tWASSER
不忍池
tWASSER
不忍池
tBHF
13.1 C-14 根津駅
tBHF
14.1 C-15 千駄木駅
tSTR
HSTR
HBHF + HUB81
tKRZ HSTR
←JR東:山手線・京浜東北線→
HSTR
HSTR + HUB26
tKRZ HSTR
←JR東:東北本線宇都宮線)・高崎線
HUB62
tBHF + HUB25
HUB64
15.0 C-16 西日暮里駅
uHSTR uHSTR
tSTR + uHSTR
uHBHF + HUB83
都営日暮里・舎人ライナー
HSTR HSTR tKRZ STRlg
京成本線
HSTR HSTR tKRZ KRZo
←JR東:常磐線貨物線→
STRrg HSTR tKRZ STRrf
BHF + HUB84
HUB74
tBHF + HUB82
16.7 C-17 町屋駅
UKRZo
uHBHF + HUB83
tSTR + uHSTR
町屋駅前
BS2rf BS2clo tBS2rf tBS2lf
都電荒川線
STRrf tSTRu tSTRd
←京成:本線↑
tWASSER tWASSER
隅田川
tBS2lg tBS2rg
HSTR HSTR STRlg tSTR
←JR東:常磐線(快速)
HSTR STRlg STR tSTR
首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス
STRlg STR STR tSTR
日比谷線日比谷線↓
ABZlg STR STR tSTR
←東武:伊勢崎線
BHF + HUB84
BHF + HUB25
BHF + HUB25
tBHF + HUB82
19.3 C-18 北千住駅
STR STR STR TUNNELe
WBRÜCKE WBRÜCKE WBRÜCKE WBRÜCKE
荒川
HST TUNNELa STR STR
小菅駅
STRlf tKRZ KRZu KRZu
↑東武:伊勢崎線→
tSTRlf KRZt KRZt
↑首都圏新都市鉄道:つくばエクスプレス→
WBRÜCKE WBRÜCKE
綾瀬川
STR BHF
21.9
0.0
C-19 綾瀬駅
STR ABZlf STRlg
"千代田線北綾瀬支線"
STR STR BHF
-
2.1
C-20 北綾瀬駅
STR STR KDSe
綾瀬検車区・綾瀬工場
STR eGRENZE
千代田線 /JR東:常磐線(各駅停車)
ÜWul ÜWor
JR東:常磐線(快速)
ÜWo+l ÜWu+r
HSTe HST
取手駅

千代田線(ちよだせん)は、東京都足立区綾瀬駅から渋谷区代々木上原駅間を結ぶ本線と、綾瀬駅から北綾瀬駅間を結ぶ支線(通称:北綾瀬支線)から構成される東京地下鉄(東京メトロ)が運営する鉄道路線鉄道要覧における名称は9号線千代田線である。

北千住~綾瀬間は、常磐線として東京地下鉄の路線で唯一PASMO導入以前から東日本旅客鉄道(JR東日本)のSuicaが利用可能となっていた。また、この区間に限り西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCA東海旅客鉄道(JR東海)のTOICAも利用できる。その理由は北千住・綾瀬間の取り扱いの記事を参照されたい。

路線名の由来は政治・経済の中心地、千代田区から。ちなみにこの路線名は営団地下鉄(現・東京地下鉄)社員の公募によって決まった。車体および路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「グリーン」(緑):千代田線C

目次

[編集] 路線データ

  • 路線距離(営業キロ):24.0km(本線21.9km、支線2.1km)
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:20駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線(直流1500V架空電車線方式
  • 閉塞方式:速度制御式(東京メトロ新CS-ATC)
    • 北綾瀬支線のみATO装置を使用している。
  • 最高速度:80km/h
  • 車両基地綾瀬検車区、代々木車庫
  • 地上区間:代々木上原駅付近、北千住~綾瀬~北綾瀬間

[編集] 概要

1962年昭和37年)の都市交通審議会答申第6号において、東京8号線は「喜多見方面より原宿、永田町、日比谷、池ノ端及び日暮里の各方面を経て松戸方面へ向かう路線」として示された。その後、1964年(昭和39年)の改訂で日暮里を経由し松戸方面に向かう経過地については、西日暮里、町屋、北千住を経て常磐線に接続し、綾瀬以遠は常磐線を線増することが示されたほか、喜多見方面から原宿までの経過地については喜多見~代々木上原間は小田急線を線増することが示された。同年12月6日の建設省告示3379号において、第6号答申の東京8号線は東京9号線として確定した。さらに、1972年(昭和47年)の都市交通審議会第15号答申では起点側に橋本~喜多見間が加えられた(ただし、小田急側の要請により乗り入れ区間は本厚木~代々木上原間とされた)。このうち、綾瀬~代々木上原間が千代田線として順次開業している。

車両規格の関係で十分な輸送力が確保できない既存3路線(銀座線丸ノ内線日比谷線)の混雑解消を目的とした「バイパス3路線」の第1号(他の2路線は有楽町線半蔵門線)であり、大手町霞ケ関国会議事堂前など官公庁や大企業を多数擁する駅を通る重要な通勤路線である。特に東武との直通により混雑の激しい日比谷線の混雑緩和が目的とされた。緩和効果については常磐線複々線化の沿革と問題を参照されたい。

2005年度時点の千代田線最混雑区間は町屋→西日暮里間179%である。直通運転を行うJR常磐線からの利用が多く、西日暮里駅山手線京浜東北線に乗り換える客が多いためである。

茨城県や千葉県からの常磐快速線常磐緩行線からの乗客が多かったが、近年は東武伊勢崎線の乗客が同線と相互乗り入れする日比谷線を利用せず、北千住駅から千代田線を使う乗客も増加している。理由は日比谷線よりも千代田線の方が日比谷・霞ケ関両駅への所要時間が少ないためである。さらに常磐快速線の乗客も北千住駅から千代田線を利用して西日暮里駅で山手線・京浜東北線に乗り換える乗客も増加し、朝の通勤ラッシュ時の遅延が度々起きている。ただし、2005年8月24日つくばエクスプレスが、2008年3月30日日暮里・舎人ライナーが開業したため、混雑の緩和が期待されている。

連絡乗車券は、直通するJR東日本(北千住接続、常磐線亀有~取手間、他に一部武蔵野線)・小田急電鉄(代々木上原接続、東北沢~本厚木・唐木田間)のほかに東武鉄道への連絡乗車券も発売している(北千住接続)。

[編集] 沿革

[編集] 運行

[編集] 列車種別と運転間隔

定期列車は列車種別各駅停車準急多摩急行)に関わらず、千代田線内の各駅に停車する(後述する特急を除く)。

運転間隔は、朝が平日で代々木上原方面・北千住方面とも約2~3分間隔で(ただし代々木上原方面は霞ケ関、明治神宮前止まりの電車が、北千住方面は霞ケ関始発の電車も少数運行されているため、霞ケ関~代々木上原間は両方面とも約3~4分間隔での運行となる)、土曜・休日で両方面とも約5分間隔、日中が終日両方面とも6分間隔、夕方が平日で代々木上原方面が約4~5分間隔、北千住方面は約3~4分間隔、土曜・休日で両方面とも約5~6分間隔で運行される。なお、小田急線直通の多摩急行は夜間と平日朝以外は約30分間隔で運行している。

[編集] 常磐線と小田急線との相互乗り入れ

代々木上原駅からは小田急小田原線本厚木駅および同線経由多摩線唐木田駅まで、綾瀬駅からは東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐緩行線取手駅までそれぞれ相互直通運転を実施している。特に、常磐緩行線とはほぼ一体化した運転形態になっていて、同線は実質千代田線の延長のようになっている。このため、常磐緩行線が「(JR)千代田線」と呼ばれることもある。また、駅の列車案内で綾瀬行を「この電車は綾瀬止まりです」と案内することや、逆に北千住駅では常磐線直通列車を「常磐線各駅停車」と案内することもある。他の路線で「○○線直通、●●行」と駅放送がされるのに対して、千代田線は「●●行」と行先のみであることから運転形態が一体化していることがよくわかる。トラブル時に小田急線との直通運転が中止されることは多々あるが、JR線との直通運転が中止になることはダイヤが大幅に乱れている場合でもほとんどない。とはいえ、東京地下鉄側からJRへの直通運転は完全ではなく、朝夕ラッシュ時はほとんどの電車が直通するが、平日8~9時台は半数以上が綾瀬止まりで、日中の場合半数が綾瀬駅で折り返す形態となっている。

小田急線からは多摩急行(朝には準急・急行も)が千代田線へ直通するが、千代田線から小田急線への直通は多摩急行または準急に限られる。なお、小田急線へは最遠本厚木まで直通運転すると案内されているが、千代田線から本厚木駅まで直通する電車は平日午前中に2本のみである。

常磐線方面は最遠取手まで直通するが、取手始発・終着は朝夕時間帯のみで、日中・夜間時間帯の運用はない。ただし、土曜・休日の午後は14時台からある。また、平日朝に代々木上原方面から取手駅まで運転するのは6本のみである(1本が霞ケ関始発、残り5本は代々木上原始発で、6時台までしかない。またこれ以降に綾瀬駅始発の取手行が4本ある)。また、常磐線との直通電車の一番列車は北千住終着・始発で、いずれも4時台に運行されている(松戸発北千住行・綾瀬発4時38分、北千住発我孫子行・北千住発4時55分)。東京地下鉄では各線の営業運転開始時刻を5時ないしそれ以後の3分以内に揃えているが(東西線のみ東陽町駅発4時58分の西船橋駅行あり)、この列車のみは例外となっている。北千住駅で、北千住行の列車はJR常磐線快速の上野行始発列車に、北千住発の列車は同快速上野発の始発列車にそれぞれ接続する。

ちなみに、かつては本厚木~取手間を運転する列車(準急)も存在し、東急田園都市線~半蔵門線~東武伊勢崎線・日光線中央林間駅南栗橋駅間を運転する列車が登場する以前は当時の営団地下鉄の直通列車としては最長の運転距離の列車であった(ただし、半蔵門線と東武線の直通運転が開始した時には取手~本厚木間を運転する列車はなくなっており、10日後にはJR線に直通する準急の設定自体が廃止された)。現在、唐木田~取手間の列車が千代田線の直通列車としては最長距離を運転する列車である(平日は取手→唐木田が2本、唐木田→取手1本、土曜・休日は唐木田→取手が3本のみ)。所要時間は約1時間50分、営業キロは80.2km(北千住~綾瀬間を東京地下鉄としてカウント)となっている。

3路線直通運用に充当される車両は東京地下鉄車のみで、JR車の小田急線乗り入れおよび小田急車のJR線乗り入れ運用はない。これはJR車および小田急車の列車無線が他方に対応していないためである(ただし、小田急車にはJR無線の準備工事はなされているので、搭載すれば乗り入れは技術的に可能である。また、JR側も実際には使用していないが列車番号末尾「E」を小田急車用として制定している)。

両端駅以外で列車の折り返しが可能なのは北千住湯島・大手町・霞ケ関・表参道明治神宮前・代々木公園の各駅である。このうち表参道・代々木公園以外は各駅を発着する列車が現在でも設定されており、6000系と06系には定期列車で終着設定がない駅の分の方向幕もある。このうち湯島駅の綾瀬寄りと霞ケ関駅の代々木上原寄りには引き上げ線が存在し、列車の夜間留置も可能で、1日に各1本ずつ存在する。また、明治神宮前~代々木公園間では、代々木公園直下に設置されている代々木車庫への回送線が分岐しているが、こちらは平日下りの明治神宮前行を明治神宮前駅で乗客を降車させた後に車庫へ回送し、その後代々木上原始発の上り列車に充当するために代々木上原駅まで回送する。

列車番号の末尾は、JR車がK、東京地下鉄車がS、小田急車がEである。JRと東京地下鉄の列車番号は他の路線とほぼ共通。また、小田急線内では全く関連性のない独自の列車番号が割り振られる。運用番号はJR車(01K~35K)と東京地下鉄車(37S~89S)は奇数(ただし、平日朝ラッシュ時に東京地下鉄線内の区間列車の一部にこれ以外の偶数番号での運用がある。/02S~12S)、小田急車(90E~99E)は奇数・偶数の両方(特急車は30E~40E、50E~60Eの偶数)がある。

現在運転されている定期列車は必ず綾瀬駅を通るようになっている。すなわち、A線(綾瀬→代々木上原)はすべて綾瀬以東始発であり、B線(代々木上原→綾瀬)はすべて綾瀬まで運転される。

[編集] 北綾瀬支線

北綾瀬駅までの分岐線は、本線との直通列車はなく、3両編成の列車が折り返し運転を行っている。開業時に設置された綾瀬駅と車両基地綾瀬検車区)を結ぶ車庫線を営業用に使用しているものであり、開業前の北綾瀬駅の需要予測からホームの有効長も3両編成分で建設された。なお、この区間ではワンマン運転が行われており、ホームドア(ホームゲート)が設置されている。

[編集] 有楽町線との連絡線

霞ケ関駅付近に有楽町線桜田門駅とを結ぶ連絡線が接続している。有楽町線や南北線市ケ谷駅構内に両線を結ぶ連絡線がある)車両の重整備を行うための綾瀬工場への回送や、特急「ベイリゾート」、東京湾大華火祭(小田急線からの直通、有楽町線新木場駅行)などの臨時列車が連絡線を通過する。

[編集] 特急ロマンスカー

千代田線に乗り入れる小田急ロマンスカー60000形MSE
千代田線に乗り入れる小田急ロマンスカー60000形MSE

2008年3月15日より、北千住駅小田急電鉄唐木田本厚木箱根登山鉄道箱根湯本方面との間に全車指定席の特急ロマンスカーが運転されている。営団時代も含めて東京地下鉄で初、また日本の地下鉄では史上初の指定席特急である。車両は東京地下鉄と連携の上で小田急電鉄が用意した60000形MSEを使用する。

列車名は本厚木発北千住行が「メトロさがみ」、平日の北千住発唐木田行と大手町発本厚木行、土曜・休日の北千住発本厚木行が「メトロホームウェイ」、北千住~箱根湯本間が「メトロはこね」(土曜・休日のみ)である。いずれも、通常の列車の運転間隔に挟まって運転される。

停車駅は北千住駅・大手町駅・霞ケ関駅・表参道駅の4駅。ただし、線内での追い越しは行わない。また、年間30日程度土曜・休日には先述の有楽町線との連絡線を経由し、小田急線から新木場駅まで直通する臨時特急「ベイリゾート」も運行される。有楽町線内の停車駅は豊洲駅と新木場駅の2駅となる(霞ケ関駅も停車するが、列車の向きを変えるための運転停車である)。

これらの列車の運行開始に併せて、小田急線内では成城学園前駅に一部列車が停車する。また、一般の列車と同様に乗務員交代のため代々木上原駅に停車するが、当該停車駅では旅客の乗降扱いは行わず、乗務員交代のみの停車となる。

なお、これらの列車は東京地下鉄線内のみを利用することができないため、利用するには小田急線(箱根登山線)と東京地下鉄線に跨って利用することが必要である(例:北千住駅から乗車して表参道駅で下車することはできない。北千住駅から乗車して町田駅で下車することは可能である)。

[編集] 運賃計算

北千住綾瀬間はJR常磐線としての区間も兼ねるため、運賃の特例がある。同区間とJR常磐線(亀有・松戸方面、JR南千住・三河島方面)に跨って利用する場合、同区間をJR線乗車区間と見なし、運賃計算上の接続駅も実際の路線区分上の接続駅と異なることになる。詳細は北千住・綾瀬間の取り扱いの記事を参照されたい。

西日暮里までJR線(山手線など)、西日暮里~北千住間を千代田線、北千住から再びJR線を利用する場合(逆方向を含む)、一部の発着駅について「通過連絡運輸」という特別な運賃計算方法がある。詳細は連絡運輸#通過連絡運輸を参照。また、これに関連して綾瀬~西日暮里間で千代田線を利用して西日暮里からJR線を利用する場合(逆方向を含む)、綾瀬~西日暮里間の運賃を160円(通常190円)とする特定運賃がある。詳細は綾瀬駅の記事を参照。

2007年3月18日からPASMOSuicaの相互利用サービスが開始されたが、JRと東京地下鉄が相互直通運転を行っている取手亀有間と高円寺三鷹間を相互発着する場合に千代田線・東西線大手町)経由か東中野三河島JR線)経由か区別できないという現象が生じる。この場合、入場駅・出場駅がいずれも共用駅(改札内を共有する駅、綾瀬・北千住・中野)でないJR線の駅の場合は後者、いずれか一方でも共用駅の場合は前者とみなされる。特に、取手~吉祥寺・三鷹間を相互発着する場合は全線JRを利用した方が運賃が高くなるため、問題となっている。

東京地下鉄および日比谷線半蔵門線が乗り入れている東武鉄道ではPASMO・Suica(かつてはパスネットも)を利用することができるが、伊勢崎線北千住・押上経由で千代田線と半蔵門線を乗り継いだ場合は、PASMOの仕様上東武線の運賃は計算されず、全線東京地下鉄線経由で計算され、大手町経由または表参道経由と同一の金額が算出される。

[編集] 車両

6000系
6000系
5000系
5000系
千代田線内区間運用に就く小田急1000形
千代田線内区間運用に就く小田急1000形
JR東日本203系
JR東日本203系

以下の車両が使用されている。

他社車両が乗り入れてきた際に発生する車両使用料を相互乗り入れ距離で相殺するため、小田急車両にも関わらず小田急線に直通しない(代々木上原折り返し・霞ケ関終着)運用やJR車両でJR常磐線に直通しない(綾瀬折り返し)運用もある。

車両設備については、千代田線と常磐緩行線では優先席車椅子スペースなどの位置が揃えられているが、小田急の車両は統一されていない。

車内には路線図が掲出されているが、これが2004年12月11日小田急多摩線はるひ野駅新設に伴い全面改訂された(ただし、この時点では書体に大きな変更はなかった)。さらに翌2005年8月24日には首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス開業の際にも全面改訂された(この際に書体も全面改訂された)。また、JR車両に掲出されている路線図は常磐線(快速電車)と同一のものが長らく使用されており、千代田線内の乗り換え案内が全く掲載されていない状態が続いていたが(駅名が列挙されたのみ)、2004年秋頃より常磐緩行線独自の路線図に変更され、千代田線内の乗り換え案内や駅番号まで掲載されるに至った。なお、東京地下鉄車・小田急車の車内には東京地下鉄および東京都交通局都営地下鉄)の路線図(メトロネットワーク)が掲出されているが、JR車の割合が比較的高い路線でありながらJR車にはこの掲示がない(首都圏全体のJR線のみの路線図はある)という状況が続いている。

[編集] 本線

[編集] 支線

[編集] 乗り入れ車両

[編集] 過去の車両

[編集] 女性専用車

2006年5月15日から平日ダイヤの朝ラッシュ時に女性専用車が設定されている。両端の駅を7:10~9:30に発車する全列車に設定される。線内で9:30を過ぎた時点で女性専用車の扱いは解除となる。

  • 西行列車(代々木上原・本厚木・唐木田方面):1号車(進行方向先頭車両)、実施区間は取手→代々木上原間
  • 東行列車(北千住・綾瀬・松戸・我孫子方面):1号車(進行方向最後尾車両)、実施区間は唐木田・本厚木→綾瀬間

なお、東西線では途中駅である妙典駅始発の列車についても対象であるとの記述があるが、千代田線B線における霞ケ関駅始発列車についての言及が一切ない。

[編集] 駅一覧

  • 駅所在地はすべて東京都内。
  • 駅間キロ・累計キロは営業キロによる。
  • 綾瀬~北千住間を跨いでの常磐線以遠のJR線各駅との相互発着の場合、同区間はJR線として扱う。同区間のJRの営業キロは2.5km。
  • ●:小田急線直通特急停車駅、|:同通過駅
  • ▲:有楽町線と直通する特急「ベイリゾート」は霞ケ関駅には停車しない(向きを変えるための運転停車)。
  • 代々木上原駅は小田急電鉄の管理駅である。
  • 綾瀬駅と北千住駅は他社接続の駅で、東京地下鉄の管理駅である。

[編集] 本線

駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 特急 接続路線 所在地
小田急電鉄小田原線本厚木駅・小田原線経由多摩線唐木田駅(特急は箱根登山鉄道鉄道線箱根湯本駅)まで直通運転
C-01 代々木上原駅 - 0.0 小田急電鉄小田原線新宿方面) 渋谷区
C-02 代々木公園駅 1.0 1.0
C-03 明治神宮前駅 1.2 2.2 東京地下鉄:副都心線副都心線(F-15)
東日本旅客鉄道山手線原宿駅
C-04 表参道駅 0.9 3.1 東京地下鉄:銀座線銀座線(G-02)、半蔵門線半蔵門線(Z-02) 港区
C-05 乃木坂駅 1.4 4.5  
C-06 赤坂駅
TBS前)
1.1 5.6  
C-07 国会議事堂前駅 0.8 6.4 東京地下鉄:丸ノ内線丸ノ内線(M-14)、銀座線銀座線(溜池山王駅:G-06)、南北線南北線(溜池山王駅:N-06) 千代田区
C-08 霞ケ関駅 0.8 7.2 東京地下鉄:丸ノ内線丸ノ内線(M-15)、日比谷線日比谷線(H-06)
C-09 日比谷駅 0.8 8.0 東京地下鉄:日比谷線日比谷線(H-07)、有楽町線有楽町線有楽町駅:Y-18)
都営地下鉄三田線三田線(I-08)
※東日本旅客鉄道:山手線(有楽町駅)、京浜東北線(有楽町駅)
C-10 二重橋前駅 0.7 8.7  
C-11 大手町駅 0.7 9.4 東京地下鉄:丸ノ内線丸ノ内線(M-18)、東西線東西線(T-09)、半蔵門線半蔵門線(Z-08)
都営地下鉄:三田線三田線(I-09)
C-12 新御茶ノ水駅 1.3 10.7 東京地下鉄:丸ノ内線丸ノ内線(淡路町駅:M-19)
都営地下鉄:新宿線新宿線小川町駅:S-07)
東日本旅客鉄道:中央線(快速)中央・総武線(各駅停車)御茶ノ水駅
C-13 湯島駅 1.2 11.9   文京区
C-14 根津駅 1.2 13.1  
C-15 千駄木駅 1.0 14.1  
C-16 西日暮里駅 0.9 15.0 東日本旅客鉄道:山手線、京浜東北線
東京都交通局日暮里・舎人ライナー
荒川区
C-17 町屋駅 1.7 16.7 京成電鉄本線
東京都交通局:都電荒川線町屋駅前
C-18 北千住駅*2 2.6 19.3 東京地下鉄:日比谷線日比谷線(H-21)
東日本旅客鉄道:常磐線(快速)
東武鉄道伊勢崎線
首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス(05)
足立区
C-19 綾瀬駅*2 2.6 21.9   東京地下鉄:千代田線千代田線(北綾瀬方面)
東日本旅客鉄道:常磐線(各駅停車)(直通運転:日中は我孫子駅・朝夕は取手駅まで)
東日本旅客鉄道常磐線(各駅停車)取手駅まで直通運転

[編集] 支線

駅番号、累計距離は本線より通算。

駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 接続路線 所在地
C-19 綾瀬駅 - 21.9 東京地下鉄:千代田線千代田線(代々木上原方面)
東日本旅客鉄道:常磐線(各駅停車)
足立区
C-20 北綾瀬駅 2.1 24.0  

千代田線は、都営地下鉄浅草線大江戸線以外の9路線と接続があり、かつ大江戸線と接続駅を持たない唯一の路線でもある(距離的には湯島駅と上野御徒町駅の間が程近いが、連絡駅とはされていない)。他方、丸ノ内線とは異名駅も含めて4つの連絡駅があるものの、どれも乗り換えの利便性はあまり良くない。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク


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