プリンス・フィルダー
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プリンス・フィルダー Prince Fielder ミルウォーキー・ブルワーズ No.28 |
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基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | カリフォルニア州オンタリオ |
生年月日 | 1984年5月9日(24歳) |
身長 体重 |
6' 0" =約183.0cm 260 lb =約117.9kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
守備位置 | 一塁手 |
プロ入り | 2002年 ドラフト1巡目 |
初出場 | 2005年6月13日 デビルレイズ戦 |
年俸 | $670,000[1](2008年) |
経歴 | |
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■Template ■ウィキプロジェクト 野球選手 |
プリンス・セミアン・フィルダー(Prince Semien Fielder , 1984年5月9日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州オンタリオ出身の野球選手。一塁手、右投左打。現在はMLBミルウォーキー・ブルワーズに所属している。
かつてア・リーグ2年連続本塁打王(1990 - 1991年)・3年連続打点王(1990 - 1992年)を獲得し、1989年には日本プロ野球・阪神タイガースでもプレイした強打者セシル・フィルダーの息子。しかし、セシルはギャンブル癖で多額の借金により家庭崩壊[1]。ドラフトのときには代理人を買って出たが、260万ドルの契約金から20万ドル抜いていたことが発覚[1]。彼とは絶縁状態である[2]
目次 |
[編集] 経歴
[編集] アマチュア時代
1984年5月9日、カリフォルニア州オンタリオで生まれた。プリンスが5歳の時父のセシルから右投手が多いから有利と言われ、左打ちを言われるままに練習し、これが父がしてくれた最高の教えだという[2]。
12歳の時にはタイガー・スタジアム(デトロイト・タイガースの当時のホーム球場)でも父親と一緒に打撃練習し、2階スタンドに打球を放り込むという親譲りのパワーヒッターぶりを見せたという伝説がある[3]。ただしこの伝説は本人が2007年にFOXスポーツのインタビューで否定した[4]。
[編集] ミルウォーキー・ブルワーズ
2002年のドラフトでミルウォーキー・ブルワーズから1巡目(全体7位)指名され入団。2005年は3Aのナッシュビル・サウンズで開幕を迎え、6月13日、デビルレイズ戦で7番・指名打者としてメジャーデビューを果たす(結果は4打数無安打)。7月4日に3Aに降格したがブレイディ・クラークの故障者リスト入りとなったため8月17日に昇格[5]。8月31日のパイレーツ戦で代打としてし、この年球団初のホセ・メサからサヨナラ本塁打を放った[5]。シーズントータルでメジャーに39試合に出場し、打率.288・2本塁打・10打点を記録した。シーズン終了後、球団は打撃を高く評価し、ライル・オーバーベイ一塁手をトロント・ブルージェイズへ放出[6]。
2006年3月10日、アリゾナ州で行われたワールド・ベースボール・クラシック日本代表とブルワーズとの練習試合に出場。6回に杉内俊哉から本塁打を放っている。同年のレギュラーシーズンでは4月に打率.344・5本塁打・16打点を記録し月間最優秀新人に選出され、その後もフルシーズンレギュラーとして活躍した。出場試合数(157)・安打数(154)・複数安打試合(41)はチーム1位で、28本塁打は新人ではリーグ最多のを放った[7]。本塁打と打点(81)は球団新人記録となり、新人王の投票では7位に入った[7]。
2007年は開幕から本塁打を量産。5月には球団新記録となる月間13本塁打を記録し月間MVPを受賞[8]。6月17日のツインズ戦ではジョー・ネイサンから自身初のランニングホームランを達成した[8]。オールスターゲームの投票でケン・グリフィー・ジュニアに次ぐリーグ2位の2,706,020票を得て初選出・先発出場を果たした[8]。9月15日にはシーズン46本目の本塁打を放ち[9]、リッチー・セクソンとゴーマン・トーマスが持つ球団記録45本を更新[8]。その10日後の9月25日(カージナルス戦)にはシーズン50本目となる本塁打を打ち[9]、メジャーリーグ史上初の親子でのシーズン50本塁打を記録。また、ウィリー・メイズの24歳137日を上回るメジャーリーグ史上最年少(23歳139日)でのシーズン50本塁打を放った[8]。本年は本塁打王のタイトルとシルバースラッガー賞を獲得した。
[編集] 選手としての特徴
広角に打ち分けるパワーヒッター。ただし周囲のそういう見方と異なり、本人は「トニー・グウィンやウェイド・ボッグスのようなライン際に打球を飛ばすアベレージヒッター型と自認している」とニューヨーク・タイムズに語っている[要出典]。
身長約180cmと小柄ながら、体重は120kg近くもあり、父親譲りの巨漢である(現役時代のセシルの体重も同じくらいであったが、身長はプリンスより高かった)。マイケル・ルイス著の『マネー・ボール』の中では、アスレチックスのスカウト陣から太りすぎとして酷評されていたシーンがある、しかしメジャー昇格後の活躍により見事アスレチックスのスカウトを見返した。[10]。
[編集] タイトル・表彰・記録
- 本塁打王 1回:2007年(50本)
- ハンク・アーロン賞 1回:2007年
- MLBオールスターゲーム選出 1回:2007年
- シルバースラッガー賞 1回:2007年
[編集] 年度別打撃成績
年度 | 球団 | 試合 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 塁打 | 打点 | 盗塁 | 盗塁死 | 犠打 | 犠飛 | 四球 | 敬遠 | 死球 | 三振 | 併殺打 | 打率 | 長打率 | 出塁率 | OPS |
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2005 | MIL | 39 | 59 | 2 | 17 | 4 | 0 | 2 | 27 | 10 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 17 | 0 | .288 | .458 | .306 | .764 |
2006 | 157 | 569 | 82 | 154 | 35 | 1 | 28 | 275 | 81 | 7 | 2 | 0 | 8 | 59 | 5 | 12 | 125 | 18 | .271 | .483 | .347 | .830 | |
2007 | 158 | 573 | 109 | 165 | 35 | 2 | 50 | 354 | 119 | 2 | 2 | 0 | 4 | 90 | 21 | 14 | 121 | 9 | .288 | .618 | .395 | 1.013 | |
通算 | 3年 | 354 | 1201 | 193 | 336 | 74 | 3 | 80 | 656 | 210 | 9 | 4 | 0 | 13 | 151 | 26 | 26 | 263 | 27 | .280 | .546 | .369 | .915 |
※数字は2007年までのもの。太字はリーグ1位。
[編集] 参考資料
- ^ a b 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2008』 廣済堂出版、2008年、337項。ISBN 978-4-331-51300-2。
- ^ a b 安部寛子「MLB TALK SHOW プリンス・フィルダー [ブルワーズ]」『スラッガー』2006年9月号、日本スポーツ企画出版社、2006年、雑誌15509-8、67-69頁
- ^ 『白夜ムック277 野球小僧 世界野球選手名鑑2007』、白夜書房、2007年、ISBN 978-4-86191-246-7、257頁。
- ^ "NL MVP close • The Great Lakes Report - FOX Sports Blogs (英語)" 2008年5月27日閲覧.
- ^ a b "Prince Fielder 2005 Career Highlights (英語)" 2008年5月27日閲覧.
- ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2007』 廣済堂出版、2007年、359項。ISBN 978-4-331-51213-5。
- ^ a b "Prince Fielder 2006 Career Highlights (英語)" 2008年5月27日閲覧.
- ^ a b c d e "Prince Fielder 2007 Career Highlights (英語)" 2008年5月27日閲覧.
- ^ a b "Prince Fielder Home Run Log (Batting) - Baseball-Reference PI (英語)" 2008年5月27日閲覧.
- ^ 『マネー・ボール』、マイケル・ルイス著、中山宥訳、ランダムハウス講談社、2006年、ISBN 4-270-10028-1、169頁。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、The Baseball Cube
獲得タイトル・記録 | |||||||||
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投手 | 31 デイブ・ブッシュ / 39 クリス・カプアーノ / 40 ランディ・チョート / 45 マーク・ディフェリス / 48 ティム・ディラード / 38 エリック・ガニエ / 49 ヨバニ・ガヤルド / -- リッチー・ガードナー / 47 ザック・ジャクソン / 73 セス・マクラング / 58 ギレルモ・モタ / 43 マニー・パーラ / 62 ルイス・ペーニャ / 54 デビッド・リスキー / 15 ベン・シーツ / 51 ブライアン・シャウス / 57 ミッチ・シュテッター / 37 ジェフ・スーパン / 16 サロモン・トーレス / 12 カルロス・ビリャヌエバ |
捕手 | 18 ジェイソン・ケンドール / 64 ルー・パルミサーノ / 11 マイク・リベラ / 10 ビニー・ロティーノ |
内野手 | 14 ラッセル・ブラニアン / 30 クレイグ・カウンセル / 27 ジョー・ディロン / -- アルシデス・エスコバー / 28 プリンス・フィルダー / 2 ビル・ホール / 7 J.J.ハーディ / 61 ヘルナン・イリバレン / 65 ブラッド・ネルソン / 23 リッキー・ウィークス |
外野手 | 8 ライアン・ブラウン / 25 マイク・キャメロン / 14 ゲーブ・グロス / 22 トニー・グウィン・ジュニア / 1 コーリー・ハート / 33 ゲーブ・キャプラー |
監督・コーチ | 3 ネッド・ヨスト(監督) / 35 ビル・カストロ(ブルペンコーチ) / 56 ジョー・クロフォード(コーチ補佐) / 55 マーカス・ハネル(ブルペン捕手) / 36 マイク・マダックス(投手コーチ) / 6 エド・シーダー(一塁コーチ) / 9 テッド・シモンズ(ベンチコーチ) / 32 ジム・スカーレン(打撃コーチ) / 29 デール・スワイム(三塁コーチ) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月19日更新 |