ベン・シーツ
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ベン・シーツ Ben Sheets ミルウォーキー・ブルワーズ No.15 |
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基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ルイジアナ州バトンルージュ |
生年月日 | 1978年7月18日(29歳) |
身長 体重 |
6' 1" =約185.4cm 220 lb =約99.8kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 1999年 ドラフト1巡目 |
初出場 | 2001年4月5日 アストロズ戦 |
年俸 | $12,125,000[1](2008年) |
経歴 | |
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■Template ■ウィキプロジェクト 野球選手 |
オリンピック | ||
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野球 | ||
金 | 2000 | 野球 |
ベン・M・シーツ(Ben M. Sheets , 1978年7月18日 - )は、アメリカ合衆国ルイジアナ州バトンルージュ出身の野球選手。投手、右投右打。MLBミルウォーキー・ブルワーズに所属している。いとこには元メジャーリーガーで、日本プロ野球でも広島や阪神でプレイしたアンディ・シーツがいる。
目次 |
[編集] 経歴
[編集] プロ入り前
ルイジアナ州セントアマントで育った。高校までは野球とアメリカンフットボールの両方をしていたが、ノースイースト・ルイジアナ大学(現ルイジアナ大学モンロー校)から野球奨学生のオファーが来たため、同校に進学し野球に専念した。入学後は1試合20奪三振を記録するなど活躍し、1999年にはベースボール・アメリカ誌から全米大学ファーストチームに選出された。同年、ドラフトでブルワーズから1巡目(全体10位)指名を受け、入団した。
[編集] マイナーリーグ
プロ2年目の2000年、シーツはシドニー五輪のアメリカ代表に選出された。予選リーグの日本戦では松坂大輔と投げ合い7回4安打無失点、決勝のキューバ戦ではペドロ・ルイス・ラソと投げ合い3安打完封勝利を挙げるなど、3試合22イニングで自責点1・防御率0.41の活躍を見せ金メダルを獲得した。
翌2001年のシーズン開幕前、シーツは新人王の有力候補の1人に挙げられ、また本人もメジャー昇格に焦点を絞っていた[1]。投手不足に悩んでいたブルワーズもシーツに何とか育ってほしいと期待をかけていたが、その一方でデービー・ロープス監督(当時)は「メジャーのバッターは、彼がオリンピックで対戦した相手とは違うんだよ」と語っていた[2]。
[編集] ブルワーズ
そのような状況のなか、シーツは4月5日にメジャーデビューを果たしたが、開幕から2連敗を喫し、防御率は6.00と低迷。4月13日にマイナーに戻された[3]。しかしメジャー復帰後の4月28日に初勝利を挙げると、6月には6試合に先発登板し5勝0敗・防御率3.55を記録し、月間最優秀新人に選ばれた[3]。6月終了時点で10勝を記録し、新人ながらオールスターにも選出された。しかし、7月4日から10月2日にかけては6連敗[4]。最終的にはこの年の新人では3位となる11勝を記録し、94奪三振・防御率4.76という成績を残した[3]。
2002年は34試合に先発登板し、昨年に続き11勝を挙げたが、リーグ最多の16敗を記録した。翌2003年は7月終了時点で10勝7敗・防御率3.88という成績を残していたが、8月・9月の2か月間は1勝6敗・防御率6.02と不調に陥り[5]、最終的に220.2回を投げて11勝13敗を記録した。2004年は、シーツ登板時の味方打線による援護点が3.53点(リーグワースト2位)[6]と恵まれず、12勝14敗と負け越したが、264個の三振を奪い、球団記録を更新した[7]。5月16日のブレーブス戦では、こちらも球団新記録となる1試合18奪三振を記録している[6]。
2005年から4年総額3,850万ドルで契約延長した[8]シーツは、この年10勝を記録し、球団史上3人目となる5年連続2桁勝利を達成した[9]。2006年は肩を痛めて故障者リスト入りを繰り返したため先発登板数が自己最少の17に留まり、6勝7敗・防御率3.82を記録した。
[編集] 投球スタイル
90mph台の重いフォーシーム・ファストボール、メジャー最高級のカーブ、ツーシーム・ファストボール気味の球速のあるチェンジアップを主な武器とする。カーブは、2007年にベースボール・アメリカ誌がナショナルリーグ各球団監督を対象に行ったアンケートで「リーグ最高のカーブ」に選出された[10]ほか、2007年のMLBオールスターゲーム公式プログラムでも「メジャーでベストのカーブ」部門において3位として紹介されている[11]。
[編集] 年度別投球成績
年度 | 球団 | 勝利 | 敗戦 | 試合 | 先発 | 完投 | 完封 | 完了 | セーブ | ホールド | 投球回 | 被安打 | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 四球 | 奪三振 | 死球 | 暴投 | 打者 | 防御率 | WHIP |
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2001 | MIL | 11 | 10 | 25 | 25 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 151.1 | 166 | 89 | 80 | 23 | 48 | 94 | 5 | 3 | 653 | 4.76 | 1.414 |
2002 | MIL | 11 | 16 | 34 | 34 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 216.2 | 237 | 105 | 100 | 21 | 70 | 170 | 10 | 9 | 934 | 4.15 | 1.417 |
2003 | MIL | 11 | 13 | 34 | 34 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 220.2 | 232 | 122 | 109 | 29 | 43 | 157 | 6 | 7 | 931 | 4.45 | 1.246 |
2004 | MIL | 12 | 14 | 34 | 34 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 237.0 | 201 | 85 | 71 | 25 | 32 | 264 | 4 | 8 | 937 | 2.70 | 0.983 |
2005 | MIL | 10 | 9 | 22 | 22 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 156.2 | 142 | 66 | 58 | 19 | 25 | 141 | 2 | 7 | 633 | 3.33 | 1.066 |
2006 | MIL | 6 | 7 | 17 | 17 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 106.0 | 105 | 47 | 45 | 9 | 11 | 116 | 2 | 3 | 430 | 3.82 | 1.094 |
2007 | MIL | 12 | 5 | 24 | 24 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 141.1 | 138 | 62 | 60 | 17 | 37 | 106 | 1 | 4 | 592 | 3.82 | 1.238 |
通算 | 7年 | 73 | 74 | 190 | 190 | 13 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1229.2 | 1221 | 576 | 523 | 143 | 266 | 1048 | 30 | 41 | 5110 | 3.83 | 1.209 |
※数字は2007年までのもの。太字はリーグ1位。
[編集] 獲得タイトル・表彰
- MLBオールスターゲーム選出 3回:2001年、2004年、2007年
[編集] 参考資料
- ^ 梅田香子「ミルウォーキー発 直撃インタビュー/ベン・シーツ[ブリュワーズ]」 『月刊メジャー・リーグ』2001年9月号、ベースボール・マガジン社、2001年、雑誌08625-9、70-71頁。
- ^ 「30 CLUB MONTHLY REPORT 各球団マンスリー・リポート ミルウォーキー・ブリュワーズ いよいよ頭角を現し始めた有望株 新人シーツの前評判に違わぬ投球」 『月刊メジャー・リーグ』2001年7月号、ベースボール・マガジン社、2001年、雑誌08625-7、62頁。
- ^ a b c "2001 Career Highlights:MLB.com (英語)" 2008年2月3日閲覧.
- ^ "Ben Sheets 2001 Pitching Gamelogs - Baseball-Reference PI (英語)" 2008年2月3日閲覧.
- ^ "2003 Career Highlights:MLB.com (英語)" 2008年2月3日閲覧.
- ^ a b "2004 Career Highlights:MLB.com (英語)" 2008年2月3日閲覧.
- ^ "Milwaukee Brewers Pitching Leaders - Baseball-Reference.com (英語)" 2008年2月3日閲覧.
- ^ "JS Online: Sheets signs 4-year, $38.5 million deal (英語)" 2008年2月3日閲覧.
- ^ "2005 Career Highlights:MLB.com (英語)" 2008年2月3日閲覧.
- ^ Baseball America staff, "National League Best Tools," BaseballAmerica.com, August 1, 2007. 2007年11月17日閲覧。
- ^ "SKILL SET," 2007 ALL-STAR GAME OFFICIAL PROGRAM, 2007, p.110.
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
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投手 | 31 デイブ・ブッシュ / 39 クリス・カプアーノ / 40 ランディ・チョート / 45 マーク・ディフェリス / 48 ティム・ディラード / 38 エリック・ガニエ / 49 ヨバニ・ガヤルド / -- リッチー・ガードナー / 47 ザック・ジャクソン / 73 セス・マクラング / 58 ギレルモ・モタ / 43 マニー・パーラ / 62 ルイス・ペーニャ / 54 デビッド・リスキー / 15 ベン・シーツ / 51 ブライアン・シャウス / 57 ミッチ・シュテッター / 37 ジェフ・スーパン / 16 サロモン・トーレス / 12 カルロス・ビリャヌエバ |
捕手 | 18 ジェイソン・ケンドール / 64 ルー・パルミサーノ / 11 マイク・リベラ / 10 ビニー・ロティーノ |
内野手 | 14 ラッセル・ブラニアン / 30 クレイグ・カウンセル / 27 ジョー・ディロン / -- アルシデス・エスコバー / 28 プリンス・フィルダー / 2 ビル・ホール / 7 J.J.ハーディ / 61 ヘルナン・イリバレン / 65 ブラッド・ネルソン / 23 リッキー・ウィークス |
外野手 | 8 ライアン・ブラウン / 25 マイク・キャメロン / 14 ゲーブ・グロス / 22 トニー・グウィン・ジュニア / 1 コーリー・ハート / 33 ゲーブ・キャプラー |
監督・コーチ | 3 ネッド・ヨスト(監督) / 35 ビル・カストロ(ブルペンコーチ) / 56 ジョー・クロフォード(コーチ補佐) / 55 マーカス・ハネル(ブルペン捕手) / 36 マイク・マダックス(投手コーチ) / 6 エド・シーダー(一塁コーチ) / 9 テッド・シモンズ(ベンチコーチ) / 32 ジム・スカーレン(打撃コーチ) / 29 デール・スワイム(三塁コーチ) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月19日更新 |