Prius (日立製作所)
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プリウス (Prius) は、日立製作所が販売するコンシューマ向けパソコン。1996年にフローラ (FLORA) のサブブランドとしてプリウスブランドが誕生し、1999年より独立ブランドとなった。
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[編集] 概要
S1シリーズの終了より、長らくコンシューマ向けにパソコンを販売していなかった日立が、1994年に、それまで企業向けとして販売していたフローラからコンシューマ向けモデルの販売を開始。1995年にMicrosoft Windows 95の登場に合わせ、コンシューマ向けブランドとしてフローラPXを設け、イメージキャラクターに当時読売巨人軍監督だった長嶋茂雄を起用した。なお、ブランド登場時より、一部の機種を除いて法人向けのフローラと筐体を共有している。
なお、「Prius」ロゴは一度変更されている。それ以前のロゴは横に長いものだった。
[編集] 沿革
- 1996年: より先進的なイメージを持たせるために、ラテン語で「~に先立って」という意味を持つ単語、"Prius"をブランドとして使用するようになった。当時の表記は「FLORA Prius」。
- 1997年: 主力に液晶ディスプレイを採用したモデルをラインナップし、最上位にはIPS方式を採用した広視野角のスーパーTFT液晶を採用した。本体の筐体も、コンパクトな一体型とスリムタワー型をメインとした。省スペース、省エネ、目に優しいパソコンを謳った。その後も、エントリーモデルで液晶ディスプレイをいち早く採用した。
- 1998年: BeOSプレインストールの限定モデルを販売した。
- 1999年: MPEG2キャプチャ、HDD録画に加え、タイムシフト機能を初採用したPrius Deckを発売。"FLORA"ブランドから"Prius"ブランドが独立(2002年まではカタログ表紙の端に「FLORA」と小さく書かれていた)。
- 2000年: DVD-RAMドライブとCD-RWドライブを2台搭載し、現在のDVDレコーダーの基本機能を実現した。このモデル以降、HDDレコーディング可能なパソコンを基本コンセプトとして販売を行う。
- 2002年: マイナスイオン発生装置を内蔵したモデルを発売。
- 2003年: 5月、ディスプレイに20型液晶TV・WOOOを組み合わせたコラボレーションモデルを発売。11月、本体がマグネシウム合金製、ジャストA4サイズのPrius Gearを発売。
- 2004年: 5月、Prius Deckで、アナログ放送の2番組同時録画対応機を発売。
- 2005年: 1月、一体型モデルが復活。録画番組のハイライトシーンを自動再生する機能をTVモデルに搭載。9月、業界初の、TS方式で録画を行うハードウェアデコード方式の地上波デジタル放送対応機を発売。
- 2006年: 9月、業界初のノートパソコン用地上波デジタル外付けTVチューナーを発売。
- 2007年: 10月23日、日立製作所がパソコン事業からの撤退を表明。生産は休止、新しい機種の開発も行わない。ただしサポート部門は残す方針。この結果、日立パソコンは1978年のベーシックマスターから数えて29年の歴史に幕を下ろした。
[編集] 機種のシリーズ
- Prius Deck - フラグシップ機のデスクトップPC(2006年春モデル以降は、日立ダイレクトのみで取扱い)
- Prius Air - 普及型デスクトップPC。セパレート型。
- Prius One - 一体型デスクトップPC。
- Prius Note - A4サイズのノートPC。
- Prius Gear - モバイルノートPC。(現行機種では存在しない)
- Prius Deck Note - フラグシップのノートPC。(2004年秋冬モデル以降発売されていない)
2006年夏モデルより機種の各シリーズ内で「Type」分けされている。
デスクトップ
- Type R - Prius Airの高性能モデル
- Type G - Prius Airの普及価格モデル
- Type W - Prius Oneの20型ワイドモデル
- Type S - Prius Oneの17型モデル
ノート
- Type K - Prius Noteの15.4型ワイドモデル
2007年夏モデルは、全機種にWindows Vista Home Premiumを標準搭載。
[編集] 主な機能
- いいとこ観 - 録画番組のハイライトシーンを再生する。同社製品のHDDレコーダー「WOOO」にも搭載された。
- 欲録り - 録画機能の総称。主な機能は、自動起動録画、キーワード自動録画等。
- エコ・ポン・パッ! - 一体型のみのインスタントTV機能であるが、待機電力1.5Wの電源OFF状態からTVを5秒で映し出す。バックグラウンドでOSが起動する「PCモード」と液晶TVとしてのみ動作する「TVモード」の2種類から選択できる。
- 読みワザ - 人間のように文章を読みあげるアプリケーション。日立中央研究所で開発される。
- Priusで楽しもう! - プレインストールソフトを画面写真付きで操作説明をしてくれるガイドソフト。
ほかに、デスクトップ本体が横置き可能という特色がある。メーカーが横置き可という保証をしているのは日立だけである。AVラックなどに収納できるなど、設置の自由度が高くなる効果がある。
[編集] 傾向
- TV視聴や映像へのこだわりがあり、TV視聴ソフトの機能面では常に他社の追随を許さない。
- 地上波デジタル放送への対応に積極的。デジタル放送とアナログ放送の両方が同じTV視聴ソフトで視聴ができ、なおかつ録画や再生の機能まで同じことを実現しているメーカーは2006年秋冬モデルの時点では日立だけである。
- 液晶の画質も定評がある。光沢液晶を初めて採用したのはPriusである。
[編集] イメージキャラクター
フローラ時代は長嶋茂雄を起用していたが、現在は伊東美咲を起用している。また、彼女が出演するテレビドラマの多くはプリウスが使われていることでも有名。販促品にプレミアが付くこともある。松坂大輔が登場した時期もあったが松坂の駐車違反もみ消し事件によって放送されなくなった。
- 1998年夏モデルまで: 長島茂雄
- 1998年秋冬 - 1999年夏: イメージキャラなし
- 1999年秋冬 - 2000年夏: アメージングツインズ レオ&ベンソン(香港のデザイナーのオリジナルキャラ)
- 2000年春 - 2000年秋冬: 松坂大輔(同年9月の交通違反もみ消し事件により降板)
- 2001年春 - 2001年夏: イメージキャラなし
- 2001年秋冬 - 現在: 伊東美咲(現在は「W52H」以降の日立製携帯電話のCMに出演)