頭脳警察
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共産主義的な革命運動が激化する時代背景にあって、世界革命を叫ぶ等の過激な歌詞によって音源の発禁、放送禁止が相次いだ。しかしその一人歩きしたイメージとは裏腹に、オールドテイストなロックンロールやバラードも取り入れた実直な日本語ロックを展開した。
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[編集] 来歴
- 1970年パンタ(中村治雄)、トシ(石塚俊明)で結成。「ダサくてもいいからオリジナリティに満ち、自信をもって人前で演奏できる」ことを目指す。
- 名前の由来はフランク・ザッパの「Who Are The Brain Police?」という曲からとられたもの。
- 政治的に過激な歌詞により1972年のファーストアルバム「頭脳警察1」は発売中止(ちなみにジャケットは3億円事件犯人のモンタージュ)、「頭脳警察セカンド」の中の3曲は放送禁止になった。この頃コンサート会場では赤軍派によるアジテート演説が行われるなど、反体制バンドと呼ばれていた。
- 1975年解散。パンタはソロ~PANTA & HAL、トシはシノラマなどで活動。
- 1990年に1年間だけ再結成。復活作「頭脳警察7」にはマルコシアス・バンプやザ・グルーヴァーズなど豪華ゲスト陣が参加。翌年の「歓喜の歌」にもコーラスで荻野目洋子などの名前がクレジットされている。旧作「セカンド」から「悪たれ小僧」までがCDで再発。
- 2001年に再々結成。幻と言われた「頭脳警察1」も30年の時を経てようやくリリースされた。現在はパンタ、トシに藤井一彦(ギター/グルーヴァーズ)、JIGEN(ベース/ソウル・フラワー・ユニオン、桃梨)が加わり4人編成で活動中。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] アルバム
- 頭脳警察1(1972年3月)
- ~イントロダクション~世界革命戦争宣言/赤軍兵士の詩/銃をとれ(Part 1)/さようなら世界夫人よ/暗闇の人生/彼女は革命家/戦争しか知らない子供たち/お前が望むなら/言い訳なんか要らねえよ/銃をとれ(Part 2)
- 頭脳警察セカンド(1972年5月)
- 銃をとれ!/さようなら世界夫人よ/コミック雑誌なんか要らない/それでも私は/軍靴の響き/いとこの結婚式/暗闇の人生/ふりかえってみたら/お前と別れたい
- 頭脳警察3(1972年10月)
- ふざけるんじゃねえよ/嵐が待っている/時々吠えることがある/滅び得た者の伝説/少年は南へ/前衛劇団{モーター・プール}/歴史から飛びだせ/無知な奴らが舞い踊る/桃源境/指名手配された犯人は殺人許可証を持っていた/パラシュート革命/光輝く少女よ
- 誕生(1973年3月)
- 無冠の帝王/悲しみにつつまれて/詩人の末路/あなた方の心の中に黒く色どられていない処があったらすぐ電話をして下さい/もうあきた/鹿鳴館セレナーデ/やけっぱちのルンバ/メカニカル・ドールの悲劇/心の落ちつき失せて/破滅への招待
- 仮面劇のヒーローを告訴しろ(1973年7月)
- ウイスキー・ハイウェイ/まるでランボー/ハイエナ/恋のいらだち/ホ短調の間奏曲/仮面劇のヒーローを告訴しろ/イエス・マン/奴は帰らない/麗しのジェット・ダンサー/愛なき日々/プリドナンナ/間違いだらけの歌
- 悪たれ小僧(1974年11月)
- 戦慄のプレリュード/夜明けまで離さない/ひとつぶの種になって/悪たれ小僧/真夜中のマリア/落葉のささやき/サラブレッド/スホーイの後に/あばよ東京
- 頭脳警察7(1990年11月21日)
- 腐った卵/Blood Blood Blood/煽動/わかってたまるか/Quiet Riot/6000光年の誘惑/謙虚な昼寝/イライラ/People/月蝕と日蝕の谷間で/万物流転
- 歓喜の歌(1991年5月21日)
- 最終指令“自爆せよ”/飛翔〈ひらめく旗の下で〉/セフィロトの樹/獲物の分け前/ライヴ・エヴィル/白い森/焔の色/オリオン頌歌/歓喜の歌
[編集] ライブアルバム
- 頭脳警察Live!(1975年)
- LIVE IN CAMP DRAKE(1991年2月21日)
[編集] ベストアルバム
- 頭脳警察BEST(1987年)
- 1972-1991(1993年11月21日)
[編集] コンピレーション参加
- 幻野 幻の野は現出したか
- 幻野EVIDENCE(1989年)
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- 「世界革命戦争宣言」「銃をとれ」「セクトブギウギ」「銃をとれ(アンコール)」収録
[編集] 外部リンク
- FLYING PUBLISHERS(公式サイト)
- Pantax's webpage(ファンサイト)