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電池 - Wikipedia

電池

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アルカリマンガン乾電池
アルカリマンガン乾電池

電池(でんち、battery, cell の両方の概念を含む)は、エネルギー(主として化学反応)を直接に直流電力に変換する電力機器である。

目次

[編集] 化学電池

化学電池(かがくでんち)は、エネルギー化学反応によって直接に直流電力に変換する電池電力機器)である。

[編集] 一次電池(乾電池)

詳細は一次電池乾電池をそれぞれ参照

化学エネルギーを電気エネルギーに変換(放電)することのみが可能な電池。一次電池の内、電解質不織布(セパレーター)に染み込ませるなどの処理をして固体化したものを特に乾電池と呼ぶ。

[編集] 二次電池(蓄電池)

自動車用12V鉛蓄電池
自動車用12V鉛蓄電池
デジタルカメラ用リチウムイオン二次電池
デジタルカメラ用リチウムイオン二次電池

詳細は二次電池を参照

放電時と逆方向に電流を流すことにより、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄積(充電)することが可能な電池。

[編集] 燃料電池

詳細は燃料電池を参照

水素メタノール天然ガスなどの燃料から直接電気エネルギーを得る電池。使用する電解質の種類により以下の4種類に分類される。

リン酸形燃料電池 (PAFC)
電解質にリン酸を用いるもの。100℃以上1,000℃未満の中温域で使用。
固体高分子形燃料電池 (PEFC)
電解質に水を含む高分子を用いるもの。100℃付近の低温域で使用。
溶融炭酸形燃料電池 (MCFC)
電解質に溶融したアルカリ金属炭酸塩を用いるもの。100℃以上1,000℃未満の中温域で使用。
固体酸化物形燃料電池 (SOFC)
電解質に酸素イオン伝導性のセラミックスを用いるもの。1,000℃付近の高温域で使用。

また、携帯式電子機器での使用を考慮して、燃料のメタノールを使い捨てライターのようなカートリッジで供給することを前提としたタイプ、ダイレクトメタノール燃料電池 (DMFC) も検討されている。

[編集] 生物電池

生物活動の結果得られる化学エネルギーを利用した電池。

[編集] 物理電池

による物理変化によって生じるエネルギー(放射エネルギー)を電気エネルギーに変換するもの。

[編集] 光電池(太陽電池)

詳細は太陽電池を参照

光エネルギーを直接的に電気エネルギーに変換するもの。

[編集] 熱電池

詳細は熱電素子を参照

熱エネルギーを直接的に電気エネルギーに変換するもの。

[編集] 電池の歴史

  • 紀元前250年頃 世界最古の電池との説があるバグダッド電池(イラク)が作られる(実際には電池としての使用はされていない)。
  • 1791年 ルイージ・ガルヴァーニ(イタリア)、電気を発見。
  • 1800年 アレッサンドロ・ボルタ(イタリア)、ボルタ電池を発明。
  • 1802年 物理学者ヨハン・ウィルヘルム・リッター(ドイツ)、小型一次電池を発明。
  • 1866年 ジョルジュ・ルクランシェ(フランス)、ルクランシェ電池(マンガン乾電池の原型)を発明。今までの電池で使われていた電解液をゲル状にしたもので、これが現行使われる乾電池の原型となる。
  • 1881年 ティーボウ(J.A.Thiebaut)が亜鉛の容器に負極と多孔質の容器の両方の役割を持たせた最初の電池で特許を取る。
  • 1887年 屋井先蔵(日本)、乾電池を発明。カール・ガスナー(Carl Gassner)(ドイツ)、乾電池の特許を取得。
  • 1899年 ユングナー(スウェーデン)、ニッケル・カドミウム蓄電池を発明。
  • 1900年 トーマス・エジソン(米国)、ニッケル・鉄蓄電池を発明。
  • 1959年 エバレディ(Eveready)(米国)、アルカリ乾電池を開発。
  • 2004年 松下電器産業(日本)、オキシライド乾電池を発売。
  • 2008年 松下電器産業(日本)、エボルタ乾電池を発売。

関連サイト

[編集] 電池国史

  • 1849年(嘉永2年) 佐久間象山がオランダのショメール百科全書を参考にして電信実験の為にダニエル電池を作成[1]。これが日本初の電池となった。
  • 1854年(安政元年) ペリーが2度目の渡日の際、将軍への献上品としてボルタ電池4箱を持ち込んだ。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク


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