誘拐 (映画)
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誘拐(ゆうかい)は1997年に東宝が製作した映画。映画脚本コンクール「城戸賞」95年度受賞作品。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] ストーリー
日曜の早朝、東昭物産常務の跡宮が運転手もろとも誘拐される。警視庁は捜査一課・特殊犯罪捜査第一係長で叩き上げのベテラン警部・津波浩と、FBIでプロファイリングを学んだロス市警帰りの若手エリート刑事・藤一郎を中核に捜査を開始するが、犯人は3億円の身代金とその受け渡しのために東昭物産の重役達を名指しで指名してきた。更にその映像をTV中継で公開するよう要求する。果たして犯人は如何なる手段で身代金を受け取るのか。そしてテレビ中継を要求した真意は・・・
[編集] ロケ撮影
- この映画は「3億円の身代金と身代金受け渡しのテレビ中継」のモブシーンが話題になった。東京都内の繁華街で俳優・スタッフが実際に撮影しながら大挙走り回るという、大規模ロケとなった。
- 撮影に当たっては、マラソンコース内のビルの屋上・地上やヘリコプターなどの、あらゆる角度から複数のキャメラで一発撮りを行った。
- 日本映画撮影監督協会の協力の下、日本映画の第一線で活躍する名キャメラマンたちが多数参加し、更には新人キャメラマンも参加し、新人たちの正式な仕事となった。モブシーンにおいては、ベータカムを構えた名キャメラマンたちが俳優のすぐ周りを取り囲んで撮影しており、その映像は身代金受け渡しのテレビ中継映像として使用されている。
[編集] 身代金受け渡しマラソンコース
[編集] 参加カメラマン一例
[編集] キャスト
[編集] スタッフ
- 監督:大河原孝夫
- 製作者:富山省吾
- 脚本:森下直
- 撮影:木村大作
- チーフ助監督:手塚昌明
- 音楽:服部隆之(サントラ盤:日本コロムビア)
- 技斗:宇仁貫三
- カースタント:スーパードライバーズ
- 音響:東洋音響
- 合成:マリンポスト
- フィルムサプライ:コダック
- 撮影協力:日本映画撮影監督協会
- ビデオ技術協力:オムニバスジャパン、共同テレビジョン、ソニーPCL
- 現像:東京現像所
- スタジオ:東宝スタジオ
- 協力:東京デジタルホン、富士通、八重洲無線、フクダ電子、エースヘリコプター、佐川航空、池上通信機
- 製作:東宝映画
- 配給:東宝
[編集] 映画賞
- 日本アカデミー賞(1997年)
- 撮影賞
- 照明賞
- 編集賞
- 主演男優賞(渡哲也)
- キネマ旬報ベストテン 第7位