英雄称号
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英雄称号(えいゆうしょうごう)とは、国家の英雄に対して授与される称号。主に共産圏の国において制定されている。
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[編集] 主な英雄称号
[編集] 旧・ソビエト連邦
ソビエト連邦では、「ソビエト連邦英雄称号」、「社会主義労働英雄称号」を定めていたほか、10人の子を産んだ母親には「母親英雄」の称号が贈られた。また、国家建設や防衛に大きな功労をあげた都市に対しては「英雄都市」の称号を授与している。ソ連崩壊後、「ソビエト連邦英雄称号」は「ロシア連邦英雄称号」として制度が持続され、チェチェン紛争従軍兵士などに授与されている。
[編集] 旧・モンゴル人民共和国
モンゴル人民共和国(現・モンゴル国)においても、ソビエト連邦と同様に「モンゴル人民共和国英雄称号」、「社会主義労働英雄称号」が定められていた。
[編集] 朝鮮民主主義人民共和国
朝鮮民主主義人民共和国では、英雄称号は最高称号と位置づけられている。下位には、人民称号と功勲称号がある。同国の英雄称号には等級があり、最高位は1950年6月30日に制定された「朝鮮民主主義人民共和国共和国英雄称号」であり、社会主義体制の発展に寄与した者へ授与される。これに次ぐ位が1951年7月17日に制定された「労力英雄称号」で、経済建設などで卓越し、功労を立てた者などに授与される。
ちなみに「朝鮮民主主義人民共和国共和国英雄称号」および「労力英雄称号」を授与される際、同時に国旗勳章1級も与えられる。また、2回の授与の場合は「二重英雄」、3回の授与の場合は「三重英雄」と称される。この「三重英雄」には同国主席の金日成、その後継の総書記である金正日がいる。