福岡政行
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福岡 政行(ふくおか まさゆき, 1945年9月9日-)は、白鴎大学法学部教授。立命館大学客員教授。岐阜聖徳学園大学客員教授。他複数の客員教授を兼任。NPOアシストの会/アシストジャパン事務局長。専門は政治学、地方自治。東京都葛飾区出身。
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[編集] 人物
東京都立葛飾野高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。同大学大学院政治学研究科博士課程修了。駒沢大学法学部専任講師・助教授を経て、1992年から現職。2002年から立命館大学客員教授を併任。
大学時代アナウンス研究会に在籍(逸見政孝と同期)した関係で喋りが上手でテレビによく出演する。一時は現職大学教員でありながらワイドショーで政治とは無関係な事件・芸能関係のレポーターも務めていた。
また、白鴎大学硬式野球部の部長を務め、東京ヤクルトスワローズのファンである。ちなみにその野球部から2006年に飯原誉士が東京ヤクルトに入団した。 2001年秋には日刊スポーツで競馬予想のコラムを行なうなど競馬好きとしても知られる。
テレビ東京の元アナウンサーで現在は報道局・経済報道部の大浜平太郎(『ワールドビジネスサテライト』 サブキャスター)は福岡ゼミ出身である。また中畑清も教え子である。1986年の衆参同日選挙で自民党大勝を予測し脚光を浴びたが、2005年の選挙で民主党の圧勝と予測した後、自民党勝利とするなど意見をコロコロ変えることが多い。また宮崎哲弥からは「福岡センセという人は肝心な場面で予想を外すのがチャームポイント」とからかわれている(論座2005年10月号)。
学術論文の発表が少なく、政治学者ではなく政治評論家という肩書きの方で現在はよくテレビに出ている。また、本務校の白鴎大学教授ではなく、非常勤先の立命館大学「客員」教授を敢えて用いる場合も多い。そのため、学術界での存在感は全くと言ってよいほど無く、学者なのかタレントなのか存在が中途半端ではないかという批判も多い[要出典]。
[編集] 政治的スタンス
右派でもなく左派でもない中立。以前は拉致被害者を北朝鮮に送り返すことも主張していた。野中広務とは極めて近しい関係にある[要出典]。
1990年代前半の「政治改革」議論では小選挙区制推進の急先鋒であったが、近年は「そんなことは発言したことがない」とうやむやの内に自論を撤回している。
[編集] 近年の予測
かつては森喜朗内閣の時に「YKKが亀井静香と手を組み倒閣に動く」と予測。確かに、その後、倒閣運動・加藤の乱が勃発に至るが、当時YKKの一角だった小泉純一郎は清和会の会長であり、YKKが揃って森倒閣に動くことなど常識ではありえない。事実、一匹狼的色彩が強かった小泉は、加藤の乱鎮圧以降、急速に派内で信頼を高め、翌年の首相就任へと至る。
2003年の自民党総裁選の際は、「小泉再選は100%ない」と断言。とりわけ、党員投票での惨敗を強く主張していた。そのため、これを機会に福岡の政治学者としての信頼性は大きく揺らぐことになる。 最近では、2006年9月に予定されている自民党総裁選で、福田康夫元官房長官の勝利を確信を持って断言。それどころか、「既に自民党議員の過半数に迫る勢い」とまで言い切っていたが、実際には森派内での支持、党員の支持は安倍晋三に大差をつけられていたのが正確で、それを受け2006年7月の時点で、当の福田は撤退を宣言。またもや見通しの甘さを露呈した。
また、2006年9月26日に発足した安倍晋三政権人事でも福岡の予測は完全に見当外れで幹事長に二階俊博、拉致問題担当相を新たに設置してその地位には平沼赳夫がつくと予測していたが、今回も完全に見込み違いに終わる。2007年4月の東京都知事選挙では浅野史郎元宮城県知事が現職の石原慎太郎・東京都知事に逆転する可能性に言及。しかし、結果は石原の圧勝に終わる。
2007年7月に行われる参議院選挙では与野党逆転を断言した。とりわけ、29あるいわゆる「1人区」で自民党は12議席しか取れないとした。実際の選挙では、それ以上に自民党が敗北する結果となり、大局としては一応予想が当たることとなったが、信用の完全回復にまでは至っていない。また浜田幸一には「この方の言う事は全部外れるんだ」と言われたこともある。
2008年4月の立命館大学で行われた氏の講義のガイダンスでは、小泉純一郎氏に言及し、小泉元総理の三度目の総裁選出馬表明の前夜、小泉氏に会い「自民党をぶっ壊す」のフレーズを授けたと豪語し学生の失笑を買う[要出典]。
[編集] 著書
[編集] 単著
- 『現代の政治過程』(学陽書房, 1982年)
- 『日本の政治風土――新潟三区にみる日本政治の原型』(学陽書房, 1985年)
- 『時代の潮目をよむ』(日本経済新聞社, 1986年)
- 『現代日本の政党政治――保守支配と連合』(東洋経済新報社, 1986年)
- 『現代政治分析理論』(早稲田大学出版部, 1987年)
- 『島根ふるさと論と大分一村一品――四全総と新しい地方自治』(ぎょうせい, 1987年)
- 『手にとるように政治のことがわかる本――図解でわかる選挙・国会・政党のA to Z』(かんき出版, 1992年)
- 『細川内閣と政界再編'94――ここが変わる日本型民主主義』(第三書館, 1993年)
- 『日本の愚かな構図――「恥」を忘れた日本人』(講談社, 1998年)
- 『日本の選挙』(早稲田大学出版部, 2000年)
- 『10年後ニッポン――あなたは残れない』(講談社, 2001年)
- 『ニッポンの総理大臣紳士録――伊藤博文から小泉純一郎まで、56人の首相の功罪とエピソード』(主婦と生活社, 2001年)
- 『日本をダメにした政治のカラクリ――自民党でも民主党でも日本は滅亡する・2004年政界大再編でこうなる!』(ベストセラーズ, 2003年)
- 『まちづくりのサバイバル術――商店街の明日はどうなる?』(学陽書房, 2004年)
- 『いま、日本にある危機』(東峰書房,2006年)
[編集] 共著
[編集] 編著
- 『できることからボランティア――若者の新世紀ルネッサンス』(郁朋社, 1996年)
[編集] 共編著
- (青木一能)『世界の政治システム――比較政治分析からの接近』(芦書房, 1988年)
- (内田健三・金指正雄)『税制改革をめぐる政治力学――自民優位下の政治過程』(中央公論社 1988年)
- (筑紫哲也)『これからの日本をどうする』(日本経済新聞社, 1998年)
- (筑紫哲也)『ここから日本はよみがえる――情報公開NPOまちづくり』(日本経済新聞社, 2000年)
- (筑紫哲也)『「志」の開拓者たちよ!――「民」が起こす日本革命』(日本経済新聞社, 2001年)
- (鈴木崇弘)『シチズン・リテラシー -社会をよりよくするために私たちにできること』(教育出版,2005年)
[編集] 訳書
- G・K・ロバーツ『比較政治学』(早稲田大学出版部, 1974年)
[編集] テレビ出演
- 「ビートたけしのTVタックル」 不定期出演 月曜([テレビ朝日]系)