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真ゲッターロボ (架空のロボット) - Wikipedia

真ゲッターロボ (架空のロボット)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

真ゲッターロボは、『真ゲッターロボ』などに登場する架空のロボット。

真ゲッターロボに関する設定は複雑なため、作品別に分けて表記する。また、作品ごとに使用する武器や機体デザインなどに多少の違いがある。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 漫画『真ゲッターロボ』『ゲッターロボ號』

本作における設定は、ゲッター線の力を最大限に引き出すことを目的とした機体として早乙女博士が開発したゲッターロボというものである。

その能力は圧倒的で、ゲッターロボGですら軽く凌駕するが、ゲッター線だけでは100%の性能を引き出すのに必要なエネルギーを充填するのに3年かかるため、ゲッタードラゴンをエネルギー増幅炉として使用しなければならなかった(それでも50%までしか充填できなかった)。漫画『ゲッターロボ號』では物語後半に真ゲッターロボが登場し、物語を完結させる。

なお作品としては漫画『ゲッターロボ號』のほうが先に発表されているが、作品内の時系列では後の話であり、號において真ゲッターロボが登場するシーンは、近年の単行本では設定の変化とともに多少修正されている。また、初登場時はゲッター線を使用していないゲッターロボ號と対比させて「本当のゲッターロボ」と呼ばれていたが、後に真ゲッターロボが正式名称となった。

漫画『ゲッターロボ號』で登場した際は、合体したまま真ゲッター1の上半身から真ゲッター2の上半身をモーフィングによる変形をしていたが、漫画『真ゲッターロボ』ではそれまでのゲッターロボと同様に3機のゲットマシンが合体するシステムであったことが明かされた。ゲッターロボ・ゲッターロボGと同様にゲッタートマホーク、ゲッタービームを装備。またパイロットの意思が非常に強いものであれば広範囲を消滅させるゲッター線の光球ストナーサンシャインを放つ事も可能。飛行速度は亜光速~超光速まで加速する。 また、出力によってトマホークの形状が変わる(五分の一だと片刃で柄が長く先がイボつきのタイプになり、二分の一以上だと両刃で柄が長く先が槍状のタイプになる)。

ゲッター線エネルギーによる攻撃は単純に相手を消滅させているのではなく、宇宙を創造している根源であるゲッターエネルギーとして一つになっている(取り込んでいる)事がゲッター自身によって語られている。全次元、全時空間(本編中では天国や地獄の概念とされる世界も)全てが内包されている世界で、その全てを支配するゲッターは「全にして個、個にして全」という真理を顕在化した存在であるため、生と死を含めた様々な事象の循環した世界の機構としての存在意義を示している。

その為、精神のみゲッターと同一化したものや、直接的に肉体全てが吸収されたもの、生物の概念で言えば死亡したものなどが存在したが、號のように真ゲッターに搭乗し、真理に辿り着いたもの(竜馬も一足先に同じ領域に達していた)はそういったあらゆる存在とのコンタクトも可能になっていた。また真ゲッターロボと同化途中の剴との対話から、世界でこれから起こり得る事象なども全て知覚する事が可能になるという、概念的に理解しやすい能力も発揮していた。

これらの事象は全て真ゲッターロボと関連して発生しており、ゲッターロボやゲッターロボGなどには起こらなかったが、ゲッターエネルギーそのものは同一のものであるため、恐竜帝国の帝王ゴールやブライ大帝などシリーズ初期に死亡した人物が、死後ゲッターと一つになった事が明らかになっていた。なお、この設定は漫画版でのみである。

[編集] OVA『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』

本作における設定は、真ドラゴン護衛用として1機のみ製造されたものというものである。

13年前に発生した早乙女博士の復活時に発射された重陽子ミサイル落着を阻止すべく宇宙へ上がったが、スティンガーとコーウェンに妨害され、ミサイルは研究所に落着。地球はゲッター線で汚染され、周囲一帯は壊滅した。それ以降研究所に放置されていたが、偶然研究所跡に迷い込んだケイと車弁慶、ゴウをパイロットに再起動する。はじめ、ゴウ、ケイ、ガイの3名が搭乗。真ドラゴンとの決戦以降は流竜馬、神隼人、車弁慶の3名が搭乗した。

性能は全般的に高いが、作中終盤に出現した巨大インベーダー軍団の前には苦戦を強いられた。

最終話では、真ドラゴンとの連携による攻撃「ファイナルゲッタービーム」「ファイナルゲッタートマホーク」(いずれもネーミングはゲーム『スーパーロボット大戦D』による)を繰り出し、木星の衛星ごとインベーダーを殲滅した。しかしその余波で真ゲッターも多大なダメージを受ける。その後発動した最終兵器「シャインスパーク」のエネルギー増幅炉となるも、ボロボロの真ゲッターではシャインスパークのエネルギーには耐えきれず、光の中で徐々に崩壊していく。その光の中、竜馬達はある「目的」に気づき、真ゲッターとともに時の狭間に旅立っていった。

本作では、変形すると真ゲッターロボの色が変わるようになっており、真ゲッター1は赤、真ゲッター2は白、真ゲッター3は黄系統のカラーリングとなる。

[編集] 武装

  • この作品では、真ゲッター1が「鎌」(ゲッターサイト)、「槍」(ゲッターランサー)を使用している他、ゲッタービームを頭部と腹部の2カ所から発射できる。頭部からのビームは緑、腹部からのビームは赤(ただし、劇中終盤では逆のパターンも見られた)。
  • 真ゲッター2の武装は、ドリルテンペストとミラージュドリルが無くなり、、替わりにプラズマドリルハリケーンが実装された。
  • 真ゲッター3の武装は、キャタピラ後部に新設されたコンテナからミサイルを一斉発射するミサイルストームが追加装備されたほか、大雪山おろし二段返しが普通の大雪山おろしへ、肩のゲッターミサイルがゲッターホーミングミサイルへとそれぞれ変更された。

[編集] OVA『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』

全高55m、重量220t。

本作における真ゲッターロボはゲッターロボの後継機として開発が進められていたという設定。

本来、ニューヨークにおける恐竜帝国との決戦に投入されるはずだったが、起動に失敗。ゲッターロボはパイロットの武蔵もろとも自爆し、恐竜帝国とニューヨークを同時に壊滅させる。その影響で国際社会からゲッター線開発停止の圧力がかかり、それに屈した日本政府により封印されていた。恐竜帝国の再来に際し、人類最後の切り札として封印を解かれ、一文字號の気合で遂に起動。早乙女研究所内で多数のプロトゲッターを相手に戦い大破したネオゲッターロボに代わり、対恐竜帝国用に戦線投入された。

その能力は高く、バット将軍やガリレイ長官を苦もなく倒す絶大な戦闘能力を誇る。しかし、最終決戦において巨大化したゴールには手も足も出ず、あわや撃破寸前にまで追い込まれたが、神ゲッターロボと呼ばれる形態に進化したことで形勢が逆転。ゴールの攻撃をまったく受け付けず、逆に相手を瞬殺する恐るべき本領を発揮している。なお、神ゲッターロボは「石川賢画集(1)闘神」に掲載されている「蒼のゲッター1」がデザインモチーフになっている。

小説版では封印されたことになっているが、実際は臨戦態勢のままにされている。
5年前の恐竜帝国との最終決戦で武蔵がゲッター炉心を暴走させたその瞬間や、ネオゲッターロボとメカザウルス・ゲラとの戦闘時に、炉心に火が入りそうになっている。ネオゲッターロボが大破した際、自動操縦で早乙女研究所から発進しアラスカ戦線に参加した。何らかの意志が持つ描写がされている。
やはり能力は凄まじく、最小出力のゲッタービームでもネオゲッターのゲッタービームキャリアによるゲッタービームとは比べものにならない威力を誇る。

[編集] 武装

  • 本作では、ゲッタートマホークが「ダブルトマホーク・ランサー」と設定されている(小説版では普通にゲッタートマホークと呼ばれる)他、デザインも簡素化されており、脚部のモールドが無く、前作の真ゲッターにあった「瞳」も無い(號が最終決戦で真ゲッターを再起させた際、一瞬「瞳」が発現、神ゲッター形態では、完全に瞳が出現した状態となっている)。
  • 設定上ストナーサンシャインも備えているが、劇中では使用されなかった(小説版では撃とうとしたが途中でゲッター線が拡散してしまい不発)。なおゲーム『スーパーロボット大戦R』では隠し武器として登場している。
  • 真ゲッター2の必殺技は、ミラージュドリルへと変更された。
  • 真ゲッター3の武装は、ミサイルストームがミサイルボムへと名称変更されたほか、大雪山おろしが無くなった(元々がムサシ個人の技であるため当然とも言えるが)。

[編集] 小説『スーパーロボット大戦』

小説『スーパーロボット大戦』の真ゲッターロボは、現代より先の未来で早乙女博士が臨界点を超えたゲッター線にも耐えうるロボットとして開発したものである。

しかし、実験は失敗し早乙女博士達は死亡、残ったボディをパリアッチョが回収し、遠い未来の世界で現代からやって来た竜馬達のゲッターロボGと対決した。

パイロットはクローンの武蔵3人だが、真ゲッターの力で姿が変わってしまっていた。竜馬達のゲッターGを圧倒したものの、最後はシャインスパークの直撃を喰らって破壊される。唯一真ゲッターが完全な悪の存在として使用された作品であった。

[編集] ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』

ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』は、ゲッターロボをはじめ、多くのロボット作品が登場するゲームソフトのシリーズ。

ゲームの進行とともにアニメ版ゲッターロボGのさらなる後継機として真ゲッターロボが登場する。非常に古い作品の直系でありながら新しいデザイン・キャラクター性を持つ真ゲッターは、95年の『第4次スーパーロボット大戦』以降ほとんどのシリーズで登場している。なお真ゲッター2の下半身と真ゲッター3はこのゲームのために書き下ろされたのが初出。ちなみに、ゲーム中の登場は様々で、ゲームだけのオリジナル設定で登場すること(旧シリーズの真ゲッターは旧ゲッターが暴走した高出力のゲッター線を浴びて変化している)もあれば、ゲッター線暴走の産物になることもあったり、敵に渡って利用されてしまったりもする。

αシリーズでは、宇宙怪獣を倒すために開発されたという設定(厳密には無限力の一端を担う者として、竜馬達に与えられた力である)。原作どおりにゲッターロボGを超えるゲッターとして登場し、初陣で「新世紀エヴァンゲリオン」の使徒を一撃で粉砕、その圧倒的な強さを見せ付けている。この通り非常に強力な機体だったため、スパロボにマジンカイザーが登場するきっかけともなった。

[編集] モデルの相違点

  • 『第4次スーパーロボット大戦』から『スーパーロボット大戦F完結編』までは漫画『ゲッターロボ號』での設定・デザインが用いられている。前述のとおり、真ゲッター2と真ゲッター3は当作品のために書き起こされたもの。変形はゲットマシンには分離せず、モーフィングによって行われる。なお、『新スーパーロボット大戦』で装備されている真・シャインスパークは、原作で使っていたそれらしき技が元で、名称はダイナミックプロ公式とのことである。
  • スーパーロボット大戦α』から『スーパーロボット大戦α外伝』までは漫画『真ゲッターロボ』での設定・デザインが用いられ、変形が通常のゲッターロボ同様ゲットマシンの分離・合体によるものとなった。真・シャインスパークはストナーサンシャインより威力が劣るように変更された。
  • 第2次スーパーロボット大戦α』以降はOVA版の設定・デザインが用いられている。設定は『真(チェンジ!!)ゲッターロボ』と『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』の折半、デザインは『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』のものがメインとなっている。武装は原作版。そのため、真・シャインスパークを使用可能(『第2次α』のみ使用不可)で、ストナーサンシャインよりも強力な設定に戻された。
  • スーパーロボット大戦COMPACT』、『スーパーロボット大戦COMPACT2』(及びリメイク版のスーパーロボット大戦IMPACT)では、一定条件を満たすとゲッター線暴走イベントが発生する。その結果、偶発的に誕生する設定。そのため、厳密には下敷きになっている「原作」は存在しないが、ユニットの設定などは原作のものを踏襲している。『COMPACT2』では、実験目的で使われていた初代ゲッターロボが変異し、真ゲッターになったという設定。『COMPACT』では、「ゲッター線が暴走した!」というメッセージが表示されるだけでいつの間にかゲッターGが真ゲッターに置き換わっている。早乙女博士が『COMPACT2』で真ゲッターはゲッター線の実験によって誕生した異端児であると語った。ただし進め方次第ではゲッター線暴走イベントが起きず、最後までゲッターGの展開もある。『COMPACT2』では、オリジナル機体のライン・ヴァイスリッター(女主人公機の強化機体)と二者択一である。
  • スーパーロボット大戦W』ではマジンカイザーと同時期に開発され、同機の製作者である兜十蔵博士が開発に関わっている。お互いのどちらかが暴走した際に封印が解ける(封印を解く条件はこの方法に限らず、カイザーはマジンガーZの破壊が封印の解放条件となっており、真ゲッターも早乙女博士の意思で封印を解く事が出来たようである)カウンター的存在という設定。デザインは『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』のものを踏襲するが、武装は原作版、搭乗者はTV版(そのため参戦作品にはゲッターロボGが入っているが、ゲッター系のユニットは真ゲッター以外に存在しない。事実上、TV版のキャラを真ゲッターに乗せる方便になっている)。参戦作品は原作の真ゲッターロボ扱い。

[編集] ゲーム『ゲッターロボ大決戦!』

真ゲッターロボを含む各種ゲッターロボとゲッターロボ號に登場した各国のスーパーロボット(とテキサスマック)によるゲッターロボ世界を舞台にしたシミュレーションRPG

ダイナミックプロも企画に加わり、石川賢デザインのオリジナル女性型ゲッター「ゲッターロボ斬」が初登場している。この作品はゲッター烈火、ゲッター紫電、ゲッター金剛の3形態に変形し、パイロットも3人とも女性という一風変わったものになっている。またゲッターエンペラーが早乙女博士の作った宇宙母艦として登場したり、ブラックゲッターのデザインと設定がOVA版と異なり、ゲッターロボやゲッターGの予備パーツの寄せ集めで建造されたことになっている(そのため変形不可能で、ドリルが装備されている)。

なお、ゲーム終盤に登場するゲームオリジナルの真ゲッタードラゴンの設定は原作漫画版に近く、大量のゲッター線を浴びたゲッターロボGが繭を作り進化した姿となっている。この真ゲッタードラゴンは通常の合体変形こそ行わないものの、体の一部モーフィング変形させてドリルやストロングミサイルといった他形態の武器を使用していた。

ゲーム特有のシステムとしては、マップクリアごとのインターミッションでゲッターロボ合体シミュレーションに合格しないと、ゲッターロボGや真ゲッターロボに搭乗できないというものだった(訓練機はモノトーンの真ゲッターロボ)。


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