白山比め神社
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白山比咩神社 | |
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所在地 | 石川県白山市三宮町 |
主祭神 | 菊理姫(白山比咩神) 伊邪那岐尊(イザナギ) 伊弉冉尊(イザナミ) |
社格等 | 式内社(小)・加賀国一宮・国幣中社・別表神社 |
創建 | 崇神天皇時とされる |
白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)は、石川県白山市三宮町に鎮座する神社である。式内社、加賀国一宮で、旧社格は国幣中社。現在は、全国に2000社の白山神社の総本社とされる。
現在の祭神は、白山比咩神社社蔵の『神社明細帳』(明治初年)により、菊理姫(白山比咩神)、伊邪那岐尊(イザナギ)、伊弉冉尊(イザナミ)の三神を祀る。一般には白山(しらやま)さん・白山権現などともいわれる。
創建は崇神天皇の頃とされる。文明12年(1480年)の火事の為に末社の三宮の位置(現在地)に遷座した。奥宮は、白山山頂の御前峰にある。
神紋は、三子持亀甲瓜花。
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[編集] 歴史
平安時代中期の9世紀頃になると、自然崇拝の山から修験者の山岳修行や、神仏習合思潮に彩られた霊場へと変質を遂げるようになり、加賀・越前・美濃の三方から山頂に至る登山道(禅定道)が開かれ、それぞれの道筋に宗教施設(社堂)が次第に調えられていった。文献史料の中で白山の神が初出するのは、仁寿3年(853年)10月、『日本文徳天皇実録』に加賀国白山比咩神が従三位に叙せられたというものである。
10世紀中葉成立の延喜式神名帳では、加賀国石川郡十座の内、白山本宮が小社筆頭として扱われた。
11世紀末、加賀国禅定道筋の白山系社堂(白山加賀馬場)の中心的存在であった白山本宮は、加賀国一宮となり、一国の神社を代表とする立場から、勧農を目的とした国衙祭祀を担う。
久安3年(1147年)4月には、越前禅定道筋の社堂(白山越前馬場)の中心である平泉寺が延暦寺末寺化の動きを示すと、同月に延暦寺山門別院となり、比叡山の地主神日吉七社をならい、本宮・金剱宮・三宮・岩本宮・中宮・佐羅宮・別宮による白山七社を形成した。加賀馬場において、白山本宮長吏は、白山七社惣長吏を兼帯し、他の六社の長吏と馬場全体を統括した。惣長吏は僧名に「澄」の通字を用いて真弟(実子)相続の結縁的な世襲制であった。
白山本宮(白山比咩神社の当時の呼び名)は、平安時代中期から鎌倉時代を経て、室町時代前期に至る約500年間栄えたが、室町時代中期以降は、白山本宮が鎮座する味智郷(みちごう)でも、富樫氏など武士の勢力が強くなり、白山七社の結び付きが弱まった。白山本宮は、洪水や火災に度々遭い、再建を重ね、文明12年(1480年)の大火で全ての社寺が焼失し現在の地に遷座した。これに先立つ文明3年、本願寺八世蓮如上人は、吉崎に道場を開き、北陸に浄土真宗を広めた。弥陀の本願を信じ、あの世の往生を願えという教えは、この世の幸せをいい、白山信仰に取って代わっていった。武士、農民からなる門徒集団は、長享2年(1488年)、加賀の守護富樫政親を金沢の高尾城に攻め滅ぼし、織田信長配下の武将柴田勝家が金沢御坊を攻め落とすまで、およそ100年間、加賀は「百姓のもちたる国」といわれ、中心が金沢へ移った。こうした一向一揆による加賀国支配に依って、白山の世俗的権力は衰微し、社頭も荒廃した。
白山本宮の社頭は、近世加賀藩主前田家の保護を得て復興される。しかし、白山嶺上の管理を巡っては、江戸時代において越前馬場の平泉寺、美濃馬場の白山本地中宮長滝寺(現 長滝白山神社)との論争が起きた。
明治の神仏分離により、寺号を廃して延喜式神名帳に記載された社名である白山比咩神社に改称した。それまで、加賀・越前・美濃の馬場のそれぞれが白山信仰の中心地となっており、勧請元ということでは、むしろ美濃が最も多く、加賀は2番目であった。しかし、3社のうちで延喜式神名帳に記載されているのは加賀の白山比咩神社のみであるということから、ここが全国の白山神社の総本社とされ、越前・美濃はその下に位置する地方の白山神社のうちの一つということにされた。越前・美濃の白山神社より勧請を受けた他の白山神社も、加賀の白山比咩神社の分霊社というように由諸を書き換えた。第二次大戦後は、越前平泉寺・美濃長滝の両白山神社もそれぞれ「白山神社の総本社」を名乗っている。
2006年10月白山の伏流水を活用した「禊場(みそぎじょう)」を設置。
[編集] 祭神
白山比め大神は、菊理媛神と同一神とされる。菊理媛神は、日本書紀に一度だけ、それも異説として紹介される場面に登場する神である。詳細は菊理媛神を参照。
[編集] 文化財
- 剣 銘吉光
[編集] 交通アクセス
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 「図説白山信仰」白山本宮神社史編纂委員会/編(白山比咩神社、2003年)
[編集] 外部リンク
- 白山さん(公式サイト)