毎日放送制作土曜夜10時枠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
毎日放送制作土曜夜10時枠(まいにちほうそうせいさくどようよるじゅうじわく)は1975年4月5日から1980年9月27日まで毎日放送制作、TBS・JNN系列にて毎週土曜夜10時に放送していた番組の総称。主に、時代劇、ドラマを編成していた。
[編集] 枠の歴史
それまでは朝日放送(ABCテレビ)が制作する『必殺シリーズ』が好評を博していた時間帯であった。しかし、1974年11月19日、ABCテレビとキー局であるTBSテレビ、NETテレビ(日本教育テレビ、現・テレビ朝日)と同局の準キー局である毎日放送(MBS)が(いずれも当時のもの)、翌年3月31日をもって、TBSテレビ‐MBS、NETテレビ‐ABCテレビと、東京・大阪のJNN/ANN系列局を変更すること(腸捻転ネットワークの解消)を決定した。
これにより、必殺シリーズをネットしていた地方局から、「必殺シリーズが見られなくなってしまう」との抗議の声がTBSに相次いだ。このため、TBSは新たに準キー局となるMBSに対し、必殺シリーズと同系統の時代劇の制作を依頼し、かくして誕生したのが『影同心』である。『影同心』の人気上昇で、必殺シリーズ(当時放映されていた作品は第5作『必殺必中仕事屋稼業』で、NETテレビ系列移行後は金曜夜10時枠となった)が終了したと勘違いする視聴者も多かった(このために、『仕事屋稼業』の視聴率も30%前後から半減してしまった(さらには強力な裏番組の存在もあった))。続編の『影同心II』も制作されたが、前作の二番煎じの感は拭えず、さらに直接の裏番組である『テレビ3面記事 ウィークエンダー』(日本テレビ)の視聴率上昇もあり、人気は低迷。
『影同心』シリーズ終了後は三船プロダクション制作の時代劇を放映(『隠し目付参上』、『江戸特捜指令』)。1977年4月から古谷一行主演による『横溝正史シリーズ』を皮切りに、角川書店との提携によるシリーズが放映された。おりしも角川書店は劇場映画でも次々とヒット作品を飛ばしていた時期であった。
角川書店との提携によるシリーズ終了後は、時代劇『雪姫隠密道中記』を放映し、MBS制作枠の最後を飾った。以降、同枠は報道番組『JNN報道特集』に生まれ変わった。その後についてはTBSテレビ系列土曜夜10時枠を参照のこと。
- (視聴率は関西地区のもの)
[編集] この枠で放送してきた番組
- 影同心(1975年4月5日~10月11日)
- 影同心II(1975年10月18日~1976年3月27日)
- 隠し目付参上(1976年4月3日~9月25日)
- 江戸特捜指令(1976年10月2日~1977年3月26日)
- 横溝正史シリーズ(1977年4月2日~10月1日)
- 森村誠一シリーズ
- 腐蝕の構造(1977年10月8日~11月19日)
- 暗黒流砂(1977年11月26日~12月24日)
- 人間の証明(1978年1月7日~4月1日)
- 横溝正史シリーズII(1978年4月8日~10月28日)
- 森村誠一シリーズII
- 青春の証明(1978年11月4日~12月30日)
- 野性の証明(1979年1月6日~3月31日)
- 高木彬光シリーズ
- 検事霧島三郎
- ①(1979年4月7日~5月19日)
- ②「炎の女」(1979年5月26日~6月23日)
- ③「密告者」(1979年6月30日~7月28日)
- 白昼の死角(1979年8月4日~9月29日)
- 検事霧島三郎
- 黒岩重吾シリーズ
- 女の樹林(1979年10月6日~11月17日)
- 水の中の砂漠(1979年11月24日~12月29日)
- 裂けた星(1980年1月5日・12日、前後編で放送)
- 愛の装飾(1980年1月19日~2月23日)
- 女の熱帯(1980年3月1日~3月29日)
- 雪姫隠密道中記(1980年4月5日~9月27日)
|
|
---|---|
日曜日 | 正午枠 - 午後1時枠 - 夕方5時枠 - 夜7時枠 - 夜10時枠 - 夜11時枠 |
月曜日 | なし |
火曜日 | 夜7時枠 - ※夜8時枠 - 夜10時枠 |
水曜日 | 夜7時枠 - 夜10時枠 |
木曜日 | ※夜7時枠 - 夜7時30分枠 (NETテレビ系列時代) - 夜7時30分枠 (TBS系列時代) - 夜8時枠 - 夜9時枠 - 夜10時枠 - ※木曜深夜アニメ枠 |
金曜日 | 夜7時枠 - 夜9時枠 - 夜10時枠 |
土曜日 | 朝のワイドショー - 夕方6時枠 - 夜7時枠 - 夜10時枠 - ※アニメシャワー(かつての一部番組) |
斜字は過去の枠。※はローカルセールス枠。