此花
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『此花』(このはな)はサクセスより発売されたアドベンチャーゲームシリーズ。
1作目はPSとDC、2作目はPS2とDC、3作目以降はPS2で発売された。また、外伝として2作品が携帯アプリで製作されている。
制作・企画はあかほりさとる率いるSATZ。キャラクターデザインは『悠久幻想曲』、『少女義経伝』シリーズなどを手がけたmooが担当した。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
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[編集] 主要登場人物
- 本作の主人公。高校2年。両親と兄との4人家族。都内有数の進学校に在籍し優秀な成績を収めていたが、それを快く思っていなかった者によりカンニング疑惑を着せられる。その後独断で退学届けを出し、学校を自主退学したことに父親が激怒し、「どこでもいいから高校は出ろ」と言われた事から文部省に務めている父親の紹介といった形で此花学園に転校する事となった。そこでは波風立てずに生活する予定であったが、転校早々美亜子に弱みを握られ、強制的に学校未公認である新聞部に入部させられた上に、自室も新聞部の部室と兼用して使われる事となった。
- 性格はどちらかといえば優柔不断で、美亜子と忍の間で二人の過激なやり取りにいつも右往左往している。またこの3人による追いかけっこは学園名物にすらなっている。また頭の回転は非常に速く、事件の被害者の事などで情に厚い面も見せる。
- 橘 美亜子(たちばな みあこ)(声:川澄綾子)
- 高校2年。実家が京都にある為、寮で生活している。世界中を飛び回るジャーナリストになる為、新聞部の設立を目指す少女。好奇心と行動力が凄まじく、恵をいつも振り回している。また、思ったことも遠慮なく言うが思いやりのある一面もある。
- 尚人に溺愛されているが本人はそれを拒絶しており、数分単位でくるメールや電話も一切受け取らない。余りのしつこさに携帯電話を蹴ってしまう事も。
- 好物はポテトチップで1ではワサビ味やガーリック味であったが、2以降はキムチ味に変わった。いつも大量に所持していて、新聞部部室(恵の部屋)もそれらの置き場所と化している。父親は文部大臣である。
- 桜田 忍(さくらだ しのぶ)(声:浅野るり)
- 2から登場する少女。高校2年。恵と元の高校で常に成績の1,2を争う良きライバルであったが、カンニング事件で恵が転校した後に、自分もその後を追うように此花学園に転校してくる。その後「推理同好会」を設立し、恵達に勝負を挑んでくる。
- 頭脳明晰で常にクール、態度もぶっきらぼうである為、敵をよく作りやすい性格。その為、美亜子と常に喧嘩状態になっており、恵がいつもそれを止めるという構図が出来上がっている。
- 小早川 亘(こばやかわ わたる)(声:浜田賢二)
- 3から登場する少年で高校2年。此花学園の姉妹高である彼花学園の生徒会長を務める。恵達とはウォーターアイランドで出会い、その後一緒に行動する事となる。つかみどころのない性格で、高いハッキング技能も備えている。恵とは面識は無かったが以前からその名前は知っていた。
- 椎名 真由美(しいな まゆみ)(声:雛野まよ)
- 此花学園の化学教師。校内の男子生徒、教師問わず魅了する、身体のラインが分かるようなコーディネートをしている。化学教師という事で白衣も着るが、はだけた感じで着ている。新聞部の数少ない理解者でちょっとした頼みごとをしたり、パソコンを貸したりしてくれる。
- 高校2年。美亜子の友人でいつも振り回されている恵に同情してくれる気さくな少女。ブラスバンド部所属。3まではごく普通の高校生であったが、4では陰陽道マニアとしてのキャラクターが明らかになり、恵を更に振り回す。
- 萩原 尚人(はぎわら なおと)(声:鈴木正和)
- 美亜子の従兄弟(1では義理の兄の実弟「義兄妹」となっていた)。美亜子に惚れ込んでいて、行動はストーカーを彷彿とさせる程。
- ミステリおたくであり恵達には無い知識も持っている為、毎作アドバイスを必要とされている存在(美亜子以外に)。1では声のみで出演、2ではシルエットで登場、3では1カットで登場(但し本人と語られていない)し、4ではサブシナリオの主人公と作品を重ねる毎に扱いは良くなっていった。
- 風間 壬和子(かざま みわこ)(声:井上富美子)
- 2から登場する刑事。真面目で一本気の性格。スラっとした知的な美人だが、何故か尚人に惚れていて、いとこである美亜子ですら崇敬している。その為、美亜子にいい様に使われ警察が入手した情報も教える事も。
[編集] 各シリーズのあらすじ
[編集] KONOHANA:TrueReport
春休みの終わりに此花学園の付属寮に引っ越してきた転校生、桃井恵。ここで残りの高校生活を静かに過ごす予定だったのだが、その望みは脆くも崩れ去ってしまう。それは偶然にも橘美亜子の着替えを見てしまった事で弱みを握られてしまったことと、始業式を前に校庭で教師が殺されるという事件が起こってしまった事だ。美亜子は新聞部の創設を学校側に認めさせる為に殺人事件を自分で解決しようと考え、恵も美亜子に弱みを握られていたことから無理矢理捜査に協力させられてしまう。此花学園に伝わる『死神伝説』を準えて次々と起きる連続殺人の真実、そして恵に告げられるもうもう一つの真実とは……?
[編集] 此花 if
シリーズの主人公、桃井恵が此花学園に転校してくる前の物語。今回の主人公は学園に教育実習にやってきた学園OBの元水泳部部長。人気女優が学園で紛失したイヤリングの捜索を校長から依頼され、学園を奔走する事に。その際、パートナーを美亜子を始め前作登場の水泳部の面々から一人選択して二人で行動する事になってしまう。
[編集] 此花2 〜届かないレクイエム〜
『死神伝説』の事件から数ヶ月過ぎ、恵と美亜子は新聞部設立の為に猫探しなどの活動(雑用)を地道に行っていた。が、その二人の前に恵の前の学校から転校してきた桜田忍が現れ、推理探偵同好会を設立して勝負を挑んでくる。そしてその数日後、バスケ部の部室で火災が発生し、三年生一人が死亡する事件が起こったのだった。現場は密室、そして謎のメッセージが入ったコイン・・・。こうして恵と美亜子の新聞部と忍の推理探偵同好会の戦いは始まったのだった。
[編集] 此花3 〜偽りの影の向こうに〜
美亜子の鶴の一声と成り行きと謀略によりアミューズメントパーク・ウォーターアイランドに何故か恵と美亜子と忍の三人で行くこととなった。そこでオフ会のチャット仲間五人組と出会い一緒に回ることとなったのだが、お化け屋敷を訪れた際にその中の一人が殺されているのを発見してしまう。こうしてまたしても事件に巻き込まれてしまう3人であった・・・
[編集] 此花 else 幽かなる記憶の断片
殺人現場の傍で発見された事と、殺害されたのが知り合いであったことから殺人の容疑者となってしまった今作の主人公、此花学園の生徒の春木賢二。しかし彼は記憶喪失で自分の名前くらいしか覚えていなかった。そして何時ものごとく噂を聞きつけた新聞部の美亜子と恵、そして忍と共にこの事件を追うこととなる。
[編集] 此花4 〜闇を祓う祈り〜
[編集] 京都修学旅行編
修学旅行の最終日、何時もの三人は帰りの新幹線の中でまったりとしていたがその時、車両内に悲鳴が上がる。その悲鳴で目が覚めた美亜子と忍、恵の三人は悲鳴の上がった所に駆けつけるとそこには倒れこんで苦しんでいる臨時教師の千菊剛と、京都で出会った見習い陰陽師の鈴。この現状から警察は鈴を容疑者と決め付け、連行しようとする。三人は真犯人を見つける為、修学旅行中の千菊とその周辺の出来事を思い起こす事に・・・。
[編集] 田龍湖編
[編集] 関連商品
- 此花KONOHANA:TrueReport―死神伝説の真相(電撃文庫)
- 此花と此花2の間の話。此花学園の『死神伝説』が生まれた真相を探るストーリー。