正方形
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正方形(せいほうけい、英:square)または、正四角形とは、平面幾何学において4辺がすべて等しく、4角がすべて等しい四角形のことであり、正多角形の一種である。正方形の角は必ず直角となる。正方形は長方形、菱形、凧形、平行四辺形、台形の特殊な形である。
正方形の2本の対角線の長さは等しい。逆に、対角線の長さが等しい菱形は正方形となる。
正方形の中心を原点に取り、軸に平行に取った辺の長さが2である正方形の頂点の座標は (x, y)=(1, 1),(1, -1),(-1, 1),(-1, -1) となる。この正方形の内部は -1<x<1, -1<y<1 として (x, y) で示される点の集合として表される。もしくは |x|n + |y|n < 1 の n→∞ の場合 と表現される。ただしこの式では頂点は含まない。
正方形は対角線の交点(重心)を中心とした点対称な図形であり、また線対称な図形でもある。重心を中心とした90°または180°の回転で元の像と重なり合う。
対角線、または、向かい合う辺の中点同士を結ぶ線分で両側に分けたものが折り返したときに重なり合う。このそれぞれが線対称な図形である。対角線と、長方形2つに分ける線分が各2本引けるので、対称軸が4本あるという。四角形の中では最も対称軸の本数が多い。なお一般に正n角形にはn本の対称軸がある。
- 点対称
- 中心点を軸に180度回転した像と元の像が重なり合うものを、点対称な図形という。
- 線対称
- 図形を分ける直線を引き、片側の像を折り返したものがもう一方の像に重なるものがあれば、線対称な図形という。
なお、1m²の面積は一辺1mの正方形の面積と定義される。1cm²、1km²なども同様である。
正多角形のうち平面を隙間なく敷き詰めることのできる図形は正三角形、正方形、正六角形の三つのみである。 また正多角形のうち正多面体の面になりうるものは正三角形、正方形、正五角形、の三つのみであり、全ての面が正方形である正多面体は正六面体もしくは一般にサイコロとよばれる。