日下武史
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日下 武史(くさか たけし、1931年2月24日 - )は、日本の俳優、声優。劇団四季の創設者のひとり。東京都豊島区出身。
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[編集] 来歴・人物
慶應義塾高等学校在学中に浅利慶太と出会い、劇作家の加藤道夫に師事したことが機縁となって演劇の道を志す。実際の演劇活動は慶應義塾大学文学部仏文科在学中からである。1953年慶應大学を中退し、同じ仏文科の浅利慶太、水島弘、藤野節子、井関一らと劇団四季を結成する。旗揚げ公演は、翌1954年1月のジャン・アヌイ作『アルデールまたは聖女』である。これ以後、劇団四季の主要メンバーとして第一線で活躍している。
映画出演は少ないが、舞台で培った計算された演技と韜晦した雰囲気、その中に時折見せる存在感、知性などでバイプレイヤーとして活躍している。
日下を語る上で欠かせないのが声優、ナレーターとしての声の演技である。1961年NET(現在のテレビ朝日)系で放映された『アンタッチャブル』では、ロバート・スタック演ずるエリオット・ネスを演じ、大好評を得た。以後、洋画、ナレーションで活躍し、1986年テレビ朝日系日曜洋画劇場『アマデウス』では、F・マーリー・エイブラハム演ずるアントニオ・サリエリの声をあて、トム・ハルス演ずるモーツァルトをあてた三ツ矢雄二と極めて巧妙かつ丁々発止のやり取りを演じ日下が持つ深みある声の演技を披露した。
名古屋で舞台公演中、倒れるが、その後療養し、2003年には13年ぶりに『ひかりごけ』の舞台に立った。
[編集] 主な出演作品
[編集] 映画
- トップ屋を殺せ
- 暗殺
- 炎と女
- 化石の森
- 不毛地帯
- 天保水滸伝
- 南極物語
- ときめきに死す
- 極道渡世の素敵な面々
- 神々の履歴書(ナレーション)
- 226
- 帝都大戦(近衛文麿役)
- 天河伝説殺人事件
- シャイなあんちくしょう
- 満月
- まあだだよ
- 帰ってきた木枯し紋次郎
- 新サラリーマン専科
- 火星のわが家
[編集] テレビドラマ
- 天と地と (三条西大納言役)
- 樅ノ木は残った (柿崎六郎兵衛役)
- 大江戸捜査網(ナレーション)
- 新・平家物語 (金売吉次役)
- 江戸川乱歩の美女シリーズ
- 獅子の時代 (住田役)
- すずらん
- お入学(銀河テレビ小説)
- 鬼平犯科帳
- 大奥 (テレビドラマ)
- 新春仕事人スペシャル 必殺忠臣蔵(1987年正月、必殺シリーズ)吉良上野介役
[編集] ラジオドラマ
[編集] 舞台
- アルデールまたは聖女
- アンチゴーヌ
- トロイ戦争は起こらないだろう
- オルフェとユリディス
- ひばり
- 解ってたまるか!
- この生命は誰のもの?
- エクウス
- ヴェニスの商人
- 桜の園
- スルース
- ひかりごけ
- ユリディス
- オンディーヌ
- ハムレット
- 思い出を売る男
- 鹿鳴館
[編集] 吹き替え
[編集] アニメ
- ゴキブリたちの黄昏
- アヴァロン
- ストリートファイターII MOVIE(ベガ役)
- 銀河英雄伝説
- ノートルダムの鐘
[編集] 受賞・受章歴
- 芸術選奨文部大臣賞
- 紫綬褒章
- 勲四等旭日小綬章