太王四神記
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太王四神記 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 태왕사신기 |
漢字: | 太王四神記 |
平仮名: (日本語読み仮名) |
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片仮名: (現地語読み仮名) |
テワンサシンギ |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英題: | legend |
太王四神記(たいおうしじんき、태왕사신기)は、2007年9月11日から12月5日まで韓国のMBCで放送された韓国ドラマ。放送は毎週水・木曜日の午後9時55分から(JST)。HD放送、5.1chサラウンド放送。
目次 |
[編集] 概要
[編集] 韓国内
高句麗を舞台とするファンタジー時代劇。映画並みの巨額の予算をかけ、コンピュータグラフィックスを多用するなど韓国ドラマとしては異例の作品である。
主演はペ・ヨンジュン。ペ・ヨンジュンにとっては「冬のソナタ」以来5年ぶりのテレビドラマ。宿命の星の下に生まれたペ・ヨンジュン演じるタムドクが幾多の苦難を乗り越えて、後に高句麗中興の祖といわれる第19代国王の広開土王(日本では好太王として知られる)となっていく姿を描く。同じMBCの時代劇で高句麗建国の祖を描いた「朱蒙」に比べるとはるかにファンタジー色の強い作品となっている。
当初は2007年5月からMBCで放送開始の予定だったが制作上の問題から放送が延期された。また当初はソン・イルグクが百済の阿莘王役として出演するはずだった。ちなみに、韓国放送時の太王四神記の裏番組はソン・イルグク主演のドラマだった。
済州島で行われたロケでは、事故が相次いだ。監督の金鍾學とチェ・ミンスが、交通事故にそれぞれ遭遇。また主演のペ・ヨンジュンが10月24日、撮影中に刀が右手人差し指に当たり、靱帯を切断。
[編集] 国外
日本では放送前の2007年3月にメイキングなどを収めたプレビューDVDが2タイトル発売され、オリコン週間DVD総合ランキングで1・2位を独占した。
日本ではNHKが放送契約を結んでいる。2007年12月3日から2008年5月19日までBShiで字幕版を、2008年4月5日から地上波NHK総合で日本語吹き替え版の放送が開始された。全24回。また2007年12月3日からNHKの放送終了後、ニフティでインターネットによる本編の動画配信が開始され、12月4日からはティ・ジョイにより新宿バルト9ほかで、映画『太王四神記』として、毎週BSハイビジョンでの放映翌日に毎話が全国公開された[1]。
2007年12月14日からは、台湾中国電視でも放送されている。
2009年1月より、宝塚歌劇団・花組による舞台化が予定されている。演出はウィーンミュージカル『エリザベート』の日本初演を手がけた事でも知られる小池修一郎。
公式ホームページでは全24話を韓国MBCオリジナル・ノーカット版をVOD配信中。またモバイルの公式サイトでもドコモの対応携帯なら各話全て、au、ソフトバンクモバイルの携帯では各話の名シーンを見ることが出来る。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] ストーリー
はるか昔、地上は火の力を持つカジン率いる虎族に支配されていた。横暴な虎族の支配に心を痛めた神の子ファヌンは地上に降り立ち、人々が平和に暮らす国・チュシンを創る。しかし、国を奪われたと感じたカジンはチュシンの民を襲う。ファヌンは争いをなくすために、カジンから火の力を奪い、熊族の女戦士・セオに与える。火の力は朱雀となって、セオに宿った。やがて、ファヌンとセオは恋に落ち、セオはファヌンの子供を身ごもる。密かにファヌンに憧れていたカジンはこのことに嫉妬し、セオを襲うが、戦いの中で生まれた子供を守ろうとするあまり、セオは自らの力を制御しきれなくなり、朱雀が暴走を始める。その場に駆けつけたファヌンはやむなく、青龍・白虎・玄武の三神で朱雀を倒そうとするが果たせず、自らセオを討つ。そして、ファヌンは朱雀・青龍・白虎・玄武の四神を封印し、やがて真にチュシンの王となるべき人物が誕生した際に、四つの神器が目覚め、チュシンの王がそれらを発見して、封印を解くだろうという予言を残して、天に昇った。
それから2000年あまりが過ぎた西暦374年、チュシンの王の誕生を示す星が輝き、高句麗のソスリム王の弟の家にタムドクが、妹の家にホゲが生まれる。そのころ、四つの神器を独り占めして、四神の力を手に入れるべく、チュシンの王の誕生の日を待ち望んでいた虎族の末裔である
ソスリム王の死後、弟のヤン王が即位し、タムドクは王太子となる。神殿の大神官はタムドクをチュシンの王と認定し、ヤン王はタムドクに命を狙われぬよう愚鈍なふりをするよう命じる。一方、高句麗の人々はホゲこそチュシンの王と見なしていた。その思いが特に強い、ホゲの母は、わが子に王位を継がせようとヤン王の毒殺を画策する。しかし、陰謀はタムドクによって見破られ、ホゲの母は自害してしまう。それ以降ホゲはタムドクを憎しみ、復讐を誓う。一方、ホゲの父であるヨン・ガリョ(以下カリョ)はタムドクが愚鈍ではなく、はかりしれない英知を持っていることに恐怖するのだった。やがて、そんなカリョに火天会が接近していく。
そのころ、コムル村の村長となったヒョンゴはスジニを連れて旅をしながら、前村長の言いつけに従い、チュシンの王と見なされていたホゲを見守っていた。しかし、身分を隠し、市井を見てまわっていたタムドクと出会ったスジニはホゲよりもタムドクの人柄に好意を抱く。そして、キハもまたタムドクを慕うようになっていた。
カリョは、ホゲの謀略によって撃毬大会に出場できなくなったとある部族のチームにタムドクが身分を隠して参加したのをとらえ、タムドクの軽挙を非難し、ついにヤン王に対してホゲに王位を譲るよう迫る。しかし、ヤン王はこの要求を拒絶し、大神官がタムドクをチュシンの王と認定したと伝え、タムドクへの譲位を布告する。窮地に立たされたカリョは火天会と手を組み、タムドクを亡き者にせんと様々な謀略を仕掛けていく。一方、一時はキハとの平凡な生活を夢見たタムドクは父の死そしてヒョンゴやスジニといったコムル村の人々の励ましによって次第に王としての自覚を身につけ成長していく。
果たして、チュシンの王となるのはタムドクかホゲか。そして、朱雀以外の神器はどこにあるのか。古代の高句麗を舞台に壮大な物語が始まる。
[編集] 主な登場人物
- ファヌンははるか昔、人々が平和に暮らす国・チュシンを創るべく地上に降り立った神の子で、タムドクはそのファヌンの転生とされる人物である。チュシンの王として誕生したが、暗殺を恐れる父によって愚鈍なふりをするよう命じられた。しかし、父の毒殺計画を未遂に終わらせるなど、幼いときからその才能を垣間見せていた。火天会の策謀によって様々な濡れ衣を着せられるが、持ち前の英知と色々な人々の努力によって疑惑を晴らしていく。民衆からは当初、暗愚な王と思われていたが、百済との戦いで戦果をあげ、火天会によって幽閉された重臣たちを自ら救いに行くなどして、貴族や民衆などから支持される王となっていく。
- 高句麗の第17代国王。子がなく、王の死後、弟が跡を継いだ。タムドクの伯父にあたる。
- 高句麗の第18代国王。タムドクの父。母が妊娠中に敵国に拉致され、敵国で誕生・成長したため、妹をはじめとする心無い人々には、国王の本当の子ではないのではないかと噂されている。そんな噂を気にして隠遁生活を送っていたが、兄の死によって、心ならずも国王となる。タムドクがチュシンの王となるべき人物と知るや、タムドクに愚鈍なふりをさせ、タムドクの身の安全をはかった。タムドクがキハとの平凡な生活を望んでいると知り、キハの目の前でわざと自害し、キハが自分を殺害したと見せかけることによってタムドクにキハを諦めさせ、王としての自覚を持たせようとした。
- カジンははるか昔、火の力を用いて地上を支配した虎族の女。密かにファヌンを慕っていたが、ファヌンに火の力を奪われ、さらにファヌンが熊族の女・セオと結ばれたことを知って、セオを襲った。キハはカジンの転生とされる人物であり、スジニの姉である。朱雀の神器の本来の持ち主であるスジニを匿っていたところを火天会に拉致され、洗脳された上で、神殿に送り込まれる。タムドクとは幼馴染ともいうべき間柄で相思相愛だった。タムドクが火天会の謀略によって都を追われた際に付き従い、関係を持って、タムドクの子を身ごもった。そのことを知るや、独自の行動をみせていく。
- セオはファヌンと恋に落ち、彼の子を産んだ女性。スジニはセオの転生とされる人物である。真の朱雀の神器の持ち主でありながら、神器を奪われ、姉も火天会に拉致された。ただし、そのとき赤ん坊だったので、そのことを知らない。コムル村の人々に保護され、ヒョンゴと行動を共にした。タムドクを慕っている。ちなみに彼女は幼い時からかなりの酒乱である。
- ヒョンゴ:オ・クァンロク(日本語吹き替え版:チョー)
- コムル村の村長。当初はホゲをチュシンの王と見なしていたが、神殿の裁定が布告されるや自らの過ちに気づく。玄武の神器の持ち主で、神器の力によってタムドクの危機を救った。神器の力の発動を目の当たりにして、神殿の裁定が正しいことを確信する。以後、優れた頭脳を生かし、タムドクの参謀として活躍する。
- チュムチ:パク・ソンウン(日本語吹き替え版:乃村健次)
- 白虎の神器の持ち主。仲間と傭兵をしながら諸国を流浪していたが、タムドクが仮の王となると、タムドクに乞われて、彼に仕えるようになった。タムドクと初めて出会ったときは憎まれ口を叩いていたが、心底ではタムドクのことを心配している。
- チョロ:イ・フィリップ(李必立)(日本語吹き替え版:加瀬康之)
関彌 城の城主。10歳の時に城主となり、1人で敵軍を壊滅させるほどの高い戦闘能力を誇る。醜い容貌をしており、仮面でそれを隠していた。しかし、その醜い容貌は父親によって埋め込まれた青龍の神器の呪いが原因であり、タムドクの働きで本来の顔を取り戻すことが出来た。関彌城は本来、百済の城だったが、タムドクと出会ってからはタムドクに仕えるようになった。
- タムドクの従兄弟。根は優しい性格で、タムドクとは正々堂々と王位をめぐって争うことを望んでいたが、父親や火天会に丸め込まれ、次第に謀略に手を染めていく。民衆からはチュシンの王として期待されていたが、百済との戦争で大した戦果をおさめることが出来ず、さらにキハに母の面影を求めて、キハの言いなりになってしまったため、次第に将兵・民衆の支持を失っていく。
- 火天会の大長老:チェ・ミンス(崔民秀)(日本語吹き替え版:俵木藤汰)
- 虎族の末裔である火天会を束ねる野望渦巻く人物。登場当初はかなりの高齢であったが、己の陰謀で幼いキハを拉致し彼女の記憶を消去したのち、己の妖術によって若い外見を手に入れた。カリョと結託し、更にホゲを利用して四つの神器を集めさせ、それを横取りしようと狙っている。
- 2000年前に火の力を盗んだ為に不死の呪いにかかり、今まで生き永らえてきた。
- ヨン・ガリョ(カリョ):パク・サンウォン(日本語吹き替え版:菅生隆之)
- 高句麗一の勢力を誇る貴族。ソムリム王の妹を妻に迎え、息子を王位につけることを悲願としている。そのため火天会と結託するが思いのほか事態がすすまず、さらにタムドクの勢力を排除するため外国軍を自国に招きいれようとしたという売国的な目論見まで露見して、貴族社会での信望を失った。最後は保管されていた神器をキハに渡して、遺書を残し服毒自殺してしまう。
[編集] サブタイトル
- 第1話「神の子 ファヌン」
- 第2話「チュシンの星」
- 第3話「毒薬の因果」
- 第4話「王になる条件」
- 第5話「決勝戦の行方」
- 第6話「陰謀の序曲」
- 第7話「都を追われて」
- 第8話「張り巡らされた
罠 」 - 第9話「玄武の目覚め」
- 第10話「雨に流された
絆 」 - 第11話「天の裁き」
- 第12話「戦いの準備」
- 第13話「疾風のごとく」
- 第14話「難攻不落の城」
- 第15話「青龍の呪い」
- 第16話「白虎の神器を巡って」
- 第17話「冷たき慈悲」
- 第18話「2人の朱雀」
- 第19話「背中に告げた別れ」
- 第20話「それぞれの思惑」
- 第21話「崩れゆく大軍」
- 第22話「最後の守り主」
- 第23話「面影を追って」
- 最終話「二千年の時を越えて」
以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] スタッフ
- 監督:金鍾學(キム・ジョンハク)
- 脚本:宋智娜(ソン・ジナ)
- 音楽:久石譲
- 制作:TSGプロダクションカンパニー
[編集] 主題歌
[編集] 挿入歌
- ジュンソ 『ゆるして』(作曲:久石譲 編曲:アン・ジョンフン)
[編集] 註
- ^ 「シネマトゥデイ映画ニュース」内の記事「早朝3時から大行列!ペ・ヨンジュンを劇場の大スクリーンで観ようとファンが殺到!」(2007年11月26日付)の記述を参照。
[編集] 関連項目
- テレビでハングル講座
- 前番組同様、このドラマのあるシーンを教材としてセリフの聞き取りに挑戦するコーナーが設けられている。
[編集] 外部リンク
- 太王四神記公式サイト
- 太王四神記公式モバイルサイトの案内
- 太王四神記公式サイト・スタッフブログ
- 太王四神記公式掲示板
- @nifty『太王四神記』公式ファンコミュニティ
- NHK BSハイビジョン 太王四神記サイト
- NHK 総合テレビ 太王四神記サイト
- 太王四神記(DVD発売元のエイベックスによる公式サイト)
- 「太王四神記」DVDができるまで
- 太王四神記特集|ニッコリア
- 「太王四神記最新ニュースコレクション