夜神月
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
夜神月(やがみ ライト、Light Yagami)は、漫画『DEATH NOTE』の主人公である。
目次 |
[編集] 演者
注意:以降の記述で夜神月に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] プロフィール
- 生年月日:1986年(アニメ版では1989年)2月28日
- 命日:2010年1月28日
- 身長:179cm
- 体重:54kg
- 血液型:A型
- 好きなもの:正義
- 嫌いなもの:悪
- 私立大国学園高等学校の高校生のち東応大学の大学生(2003年 - 2004年)
- 大学院生、警察庁情報通信局情報管理課技官(2009年 - 2010年)
[編集] 人物
父・総一郎は警察庁幹部、母・幸子(専業主婦)と妹・粧裕(さゆ:私立中学生)の四人家族。家族の愛情にも、経済的にも不自由しない家庭環境で育つ。内に秘めた正義感と他の追随を許さない優秀な頭脳を自負している。世の中の悪行に苛立ち、ジレンマを感じていたが表立って行動することはしていなかった。デスノートを拾い、リュークと出会ったことで、その強い自己顕示欲が表面化した。特異で極端な自我の正義を疑わず、それこそが幸せで平和な世の中になると信じきりデスノートを使い続ける。
何もかも完璧にこなす人柄、変化・裏表の激しい表情と態度、説明しがたい複雑な性格であり、その内にはキラとしての高慢かつ独善的な選民意識と冷酷非道さを併せ持ち、キラとしての思想に対する確信を最後まで貫き通す。リュークに「死神以上に死神らしい」、「悪魔」(実写映画における台詞)などと言われ、レムには、「死神を超えている」と言う感想を抱かせるほどの策略家でもある。自身を死刑台に送ると宣言したLに対抗心を抱き、Lからは「まれに見る負けず嫌い」として認識されている。
高校在学中に全国模試で1位をキープし、さらに、東応大学にも、Lとともに全教科満点で首席入学するなど非常に天才的な頭脳の持ち主。また、自分のパソコンから父のパソコンや警察のデータベースにハッキング(クラッキング)するなど、高度なクラッキング知識を持ち合わせている。さらに中学生時には、テニスで全国大会制覇を2度成し遂げていることなどから、高い身体能力を有していることがわかる。その他にも手先が器用、女性の扱いに長けるなど、万事に優れた才能の持ち主である。レイ・ペンバーの殺害後は己の身を守るための殺人をも厭わなくなり、自身を神として信じた故か次第に見境が付かなくなるかのごとく自分をキラとして疑うものは周到な計画の下、容赦なく粛清を加えていく。
[編集] 第一部
元々は、尊敬している父と同じく警察官僚を目指していたが、日常に退屈していた高校生のときに死神・リュークが地上に落としたデスノートを拾ったことを契機に、新世界の神になる事を決意し、世界中の犯罪者達を裁いていくことで、「犯罪者のいない理想の世界」すなわち「新世界の創世」をしようとする。その後、次第に「犯罪者を粛清する存在」を必然的に知ることになった世間から「キラ」と呼ばれるようになり、世界に対して隠然と影響力を行使していくことになる。やがて、キラを大量殺人犯として追っている探偵・Lと互いに熾烈な心理戦を繰り広げていく。
[編集] 第二部
東応大学卒業後、警察庁に入庁、情報通信局情報管理課に所属(警察官でなく技官)。 公式書類の上では「東応大学大学院生」となっている(キラに殺される危険があるため、警察関係者はその名前を公表されないことになっている)。自身の策略により、死に追いやったLの後継者(2代目)として成り済まし、キラ捜査を続け、捜査本部を撹乱し続けた。4年間の月日を得て一層傲慢になり、自分の思想は全人類に受け入れられるはずだという絶対的な確信の下に新世界の実現に邁進する。新世界実現のためには、自分の邪魔をする者のみならず、デスノートの存在を知る者、自分の協力者でさえ邪魔になれば躊躇なく抹殺する冷酷非情な人間としての面も描かれている。
[編集] 実写映画版
ノートを拾ったのは大学生のとき。法学部で、司法試験を大学3年目にして一発で合格。いくつかの事件で総一郎の捜査の手助けをしたこともある。警視庁へのハッキングによって多くの犯罪者が不起訴処分となり、彼らが反省一つしていない現実を知り、犯罪を裁く法律に限界を感じ、デスノートによる粛清に臨む。
[編集] 結末
- 原作
- ニアとの対峙の際に魅上を使ってSPKや日本捜査本部のメンバー全員の抹殺を謀る。しかし魅上がメロによって誘拐された高田を消そうと独自で動いたことがきっかけで、ニア側が本物のデスノートの存在に気付き、丸ごとノートを偽装していたことを知る。これによって逆に追い詰められ、キラであることを自供。ノートの切れ端を使ったニア殺害を試みるも松田の銃撃に阻まれ、最後のあがきとしてリュークに助けを求めるが、ニアとの対決に敗北が決定的になったことで見限られ、ノートに名前を書かれて死亡する。
- アニメ版
- 魅上が自害した隙にYB倉庫から逃走。重体の身で歩き回った末、リュークに名前をノートに書かれ、廃屋の工場でLの幻を見つつ死亡する。また、リュークの殺した理由も「ノートを人間界に持ち込んだ死神とそのノートを最初にを手にした人間との掟」という設定が主になった。なお、逃走中デスノートと関わる前の自分の幻とすれ違っている。
- 映画版
- Lによる自分でノートに23日後に心不全で死ぬと書くという策に嵌り、死神・レムによって殺されたと思い込んで、その場でキラであることを暴露。さらに、事前に本物とすりかえられていた偽物のノートで、父・総一郎らを始めとする捜査本部のメンバー全員の名前を書いているところを監視カメラで見られる。事前に腕時計に仕込んだノートの切れ端を使おうとするも、松田に阻止された挙句、原作同様に退屈しのぎに飽きたリュークによって名前を書かれ、心臓麻痺で最期を迎える。総一郎には最期までキラの思想に対する理解を求めていたが、総一郎からは「独りよがりだ」と言われ、叶わなかった。
[編集] その他
- 『ボボボーボ・ボーボボ』との合作では、首領パッチが月を演じた(なお、月とLの配役は、大場つぐみの指名)。首領パッチはゲーム版ではLと同じ山口勝平が演じていた。
- 「月」と書いて「ライト」と読む名前は、殺人犯の名前なので現実の人間と絶対に被らないような名前を前提とし、作者の大場つぐみが命名辞典で見つけた「星」と書いて「ライト」と読む名前を応用したものである(13巻より)。
- 使用しているシャープペンシルはアニメでは、「ぺんてるエナジーシャープ」に酷似したもの、実写版では、「ぺんてるTUFF」である。 実写版でのボールペンはプラチナの「ポケット」である。
- 『DEATH NOTE』は中国でも放映されている。中国の方言のひとつである上海語でも夜神月は『ヤガミ ライト』と読む。これは上海語が日本語に近い発音だからである。
[編集] 関連項目
|
|
---|---|
作者 | 大場つぐみ(原作) - 小畑健(作画) |
登場人物 | 人物一覧 - 夜神月 - L - 弥海砂 - 死神一覧 |
メディア展開 | 実写映画 - 小説 - アニメ |
映画音楽 | 第1作 - 第2作 |