外離島
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外離島 | |
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座標 | 北緯24度22分11秒 東経123度43分6秒 |
面積 | 1.32km² |
海岸線長 | 5.3km |
最高標高 | 148.5m |
所在海域 | フィリピン海 |
所属国・地域 | 日本(沖縄県) |
外離島(そとぱなりじま)は沖縄県八重山郡の西表島の南西2kmに位置する島。南東200mほどにある内離島との間は遠浅で小さな砂嘴が形成されており、対の島として認識されてきた。
西側の直径1.5kmほどの半円状の主要部と、東へ約0.5km延びる半島部からなる。西端には番屋峰とよばれる標高148.5mの山があり、琉球王国時代には番所が置かれていた[1]。半島部の南側を除き、海岸は急斜面である。島の南北などにはサンゴ礁が存在している。地質的には西表島と同じで、全体が砂岩などの八重山層群で構成され、主要部には南北方向の断層がある。
15世紀後半に西表島で勢力を有した慶来慶田城用緒は外離島で生れ育ったが、土地が狭く村立てが困難だったため、対岸の祖納に移住したという[2]。また、祖納との間の湾状の海域は「離溝」と呼ばれた[3]。正保年間は無人島であった[4]が、西岸は大船を係留できたため避難港になっていたと考えられている。
島では古くから祖納の人々がサツマイモや木綿、キビなどを栽培し、雍正6年(1728年)頃にはイノシシを根絶して粟畑を開墾したという[5]。第二次世界大戦中には船浮湾の基地を防衛するため、高射砲などが設置された。飲料水や農地の確保が困難なため、永続的な居住は難しく、2000年現在の人口は1名。黒真珠の養殖が行われている。
[編集] 参考文献
- 日本歴史地名大系(オンライン版) 小学館 (『日本歴史地名大系』 平凡社、1979年-2002年 を基にしたデータベース)