塗仏の宴 宴の支度
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『塗仏の宴 宴の支度』(ぬりぼとけのうたげ うたげのしたく)は京極夏彦の長編推理小説・妖怪小説。京極堂シリーズ第六弾である。『塗仏の宴』は本作『宴の支度』と『宴の始末』との二部作となっている。
目次 |
[編集] 出版経緯
[編集] 書籍情報
- 新書版 ISBN 4-06-182002-8
- 文庫版 ISBN 4-06-273838-4
- 分冊文庫版
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] あらすじ
宴の支度は整いました――。京極堂、挑発される。
「知りたいですか」。郷土史家を名乗る男は囁く。「知り ――たいです」。答えた男女は己を失い、昏き界へと連れ去られた。非常時下、大量殺戮の果てに伊豆山中の集落が消えたとの奇怪な噂。敗戦後、簇出した東洋風の胡乱な集団6つ。15年を経て宴の支度は整い、京極堂を誘い出す計は成る。
[編集] 登場人物
主要登場人物は京極堂シリーズを参照。
[編集] ぬっぺっぽう
- 堂島 静軒(どうじま せいけん)
- 自称郷土史研究家。
- 光保 公平(みつやす きみひら)
- のっぺらぼうに似ている元警官。駐在していた戸人村(へびとむら)で佐伯家に入ったことがある。
[編集] うわん
- 一柳 朱美(いちやなぎ あけみ)
- 『狂骨の夢』に登場。
- 村上 兵吉(むらかみ へいきち)
- 首を吊ろうとしていたところを、朱美に助けられる。15、6年前に故郷を捨てた経験を持つ。
- 尾国 誠一(おぐに せいいち)
- 18の頃から20年のキャリアを持つ薬売り。朱美達夫婦に何かと目を掛けてきた。謎が多い人物。
[編集] わいら
- 華仙姑 処女(かせんこ おとめ)
- 世間で評判だが、その存在自体を疑われていた謎の女占い師。本人は占いを生業にしているつもりは無い。本名は佐伯 布由(さえき ふゆ)。
- 宮田(みやた)
- 三軒茶屋にある条山房という漢方薬局で働く、丸眼鏡の小男。暴行を受けた敦子を介抱する。
- 岩井(いわい)
- 韓流気道会の師範代。敦子の取材にも対応した。記事の腹いせに敦子を襲おうとする。
[編集] ひょうすべ
- 加藤 麻美子(かとう まみこ)
- 幼い頃にひょうすべを見たことがあるという、『小説創造』という雑誌の編集者。祖父の名前は只二郎(ただじろう)。
[編集] しょうけら
- 三木 春子(みつき はるこ)
- 木場に相談を持ち掛ける女性。工藤信夫(くどう のぶお)からストーカー被害を受けている。
- 彩賀 笙(さいが しょう)
- 警察の捜査に協力している少年。藍童子(らんどうじ)と呼ばれている。
[編集] おとろし
- 織作 茜(おりさく あかね)
- 『絡新婦の理』に登場。
- 羽田 桝太郎(はだ ますたろう)
- 羽田整織の創立者。
- 津村 信吾(つむら しんご)
- 羽田の秘書。茜の同窓。
- 多々良 勝五郎(たたら かつごろう)
- 沼上 蓮次(ぬまがみ れんじ)
- 『今昔続百鬼――雲』を参照。