台湾郵政
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台湾郵政（たいわんゆうせい）とは台湾において郵便事業および郵便貯金事業を行う公共事業体である。
正式名称は臺灣郵政股份有限公司（台湾郵政株式会社）。また民間では郵局（郵便局）と言う。
目次 |
[編集] 概要
台湾郵政は従来は国家が運営しており、中華民国交通部郵政総局であった。組織改革によって2003年1月1日に公共企業に改組し、交通部が100%出資し株式を有する国営公司の中華郵政股份有限公司となった。また日本の郵政事業民営化とは異なり、郵便事業と郵便貯金事業の経営分離はなされていない。
2007年2月12日には台湾政府の民進党政権が推し進める台湾正名運動の一環として現在の台湾郵政に改名された。
[編集] 台湾における郵政事業の歴史
[編集] 第二次世界大戦前
- 1888年、清朝政府が「臺灣郵政條款十六條」を発布、「臺灣郵政總局」設置。
- 1895年、日本が台湾を清朝より併合。台湾総督府設置。日本軍が野戦郵便局を台湾全土に23箇所設置。
- 1896年、郵便條例施行、野戦郵便局を民政局通信課に移管。電信部門と合併。
- 1900年、郵便貯金業務を開始。
- 1901年、通信課を通信局に改称。
- 1919年、通信局を逓信局に改称。
- 1924年、逓信局と鉄道部を合併し交通局とし、下部組織として逓信部となる。この体制は第二次世界大戦終結まで続く。
[編集] 戦後
- 1945年、連合国に対し日本がポツダム宣言を受諾し降伏。台湾の主権が中華民国政府に返還される。
- 1949年、中国国民党が国共内戦に敗北し台湾に逃れる。電信部門を分離し，交通部郵政総局が管轄する中華民国台湾郵政管理局となる。
- 2003年、公共企業に改組し、中華郵政となる。
- 2007年2月8日、中華民国総統陳水扁が、台湾正名政策推進のため、中華郵政を改名し「台湾郵政」とすることを表明する。
- 2007年2月9日、中華郵政工会が改名阻止を訴える抗議活動をする[1]、しかし中華郵政の役員会で改名案が可決し、2007年2月12日に「台湾郵政」に改名された[2]。これにより「中華郵政股份有限公司設置條例」も改名された。
- 2007年2月12日、「臺灣郵政股份有限公司」に改名。郵便局の社名表記も中華郵政から台湾郵政へと順次変更された。
[編集] 備考
- 台湾の切手の表記は、従来は「中華民国郵票」(REPUBLIC OF CHINA)であったが、台湾郵政への改名に伴い順次「台湾」(TAIWAN)に変更されるといい、2007年に発行された記念切手から始まった。
- 若年層へのアピールに積極的なことでも知られており、2004年に制服や「同人概念郵票」と題する切手のデザインを公募したことで話題になった[3]。
- 中国においては中華人民共和国政府の中国郵政が郵便事業を行っている。なお、中国政府の国連代表権獲得を機に中華民国（台湾）政府が各種の国際機関から脱退したため、台湾郵政も万国郵便連合（UPU）を1972年に脱退して以降加盟していないが、国際的郵便ネットワークから外されておらず、国際郵便を各国に差し出すのは可能である。中国にも差し出すことができる。[4]
- 台北市にある台北郵局（郵便局）は、1930年の日本統治下に建造された近代折衷主義のコンクリート建造物で、昭和時代初期の建築様式を今に伝えている文化財でもある。
- 切手や葉書など0.5台湾ドルの端数が付いているものがあるが、現在0.5台湾ドル硬貨が一般的に流通していないため、国内用官製葉書（2.5台湾ドル）のように自動販売機では2枚単位でしか購入できない場合がある。
[編集] 脚注
- ^ 正名／爆衝突～ 中華郵政工會衝進董事會嗆聲！，東森新聞報、2007年2月9日
- ^ 侯沛吟、中華郵政正名 12日掛牌改「台灣」，TVBS（Yahoo! 奇摩新聞）、2007年2月9日，2007年2月9日引用。
- ^ 中華郵政漫畫形象大賽
- ^ 郵便料金と規格は国内（台湾）、国際、大陸（中国）（香港、マカオ含む）の3つに区分されている。
[編集] 外部リンク
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