医務官

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医務官（いむかん）とは、医務に従事する公務員の官職名等である。

[編集] 医務官 (外務省)

外務省の医務官とは、在外公館に勤務し、主として医務に関する事務に従事する外務職員が用いる特別の公の名称である。「外務職員の公の名称に関する省令」（昭和27年外務省令第7号）に基くものである。現地に勤務する外交官及びその家族の健康管理に当たり、場合によっては現地の医療機関を紹介する。一般の在留邦人や旅行者に対する治療は、現地の医師診療資格の相互協定により禁止されている。（外務省医務官が現地で一般人の診療行為を行うと、その国の医師法違反になる。）

[編集] 医務官 (自衛隊)

防衛庁の医務官とは、各級司令部等に置かれて、保健衛生に関すること等を掌る幹部自衛官の職名である。「方面総監部、師団司令部及び旅団司令部組織規則」（昭和34年総理府令第62号）や「航空総隊司令部、航空支援集団司令部、航空教育集団司令部、航空開発実験集団司令部、航空方面隊司令部、航空混成団司令部及び航空団司令部組織規則」（平成元年総理府令第10号）に基いて設けられている。陸上自衛隊の医務官は医官（医師の資格を有する衛生科の幹部自衛官。）が充てられる。

医務官は、自衛隊病院長、衛生隊長と並んで医官の到達しうる最高のポストの一つではあるが、普・特・機・施設などの戦闘職種と較べると、実際の扱いの程度は低い。一応は、方面総監や師団長、旅団長の幕僚ではあるが、部下は方面総監部医務官であっても、幹部1名、陸曹2名程度である。旅団医務官になると部下は陸曹1名にとどまる。法務官・監察官・医務官は「師団の3大ヒマ人」と揶揄されているが、彼らが暇ということは、実は非常に有難いことである。即ち、組織や個人が法的問題に悩まされず、組織が健全体で監察の必要が無く、個人が健康上の問題も無く、したがって彼らの出番が無いということだから。

[編集] その他

厚生労働省の医師又は歯科医師の資格を有する者の官職名は「厚生労働技官」であって、俗に「医系技官」と呼称されることがあるが、医務官とは呼称されていない。これは、医療行為を職務としておらず、専門的知識をもって行政事務を行う行政職としての立場であるためである。また、中には大学（医学部・歯学部）からの出向者であることもある。