佐々木久子
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佐々木 久子(ささき ひさこ、1930年2月10日 - )は、日本の編集者、評論家、随筆家である。雑誌『酒』(1955年 - 1997年)の編集長で、かつて「広島カープを優勝させる会」を旗揚げし奔走した事でも有名。広島県広島市出身。
目次 |
[編集] 来歴・人物
3歳から酒をたしなむ。広島女子商業―広島大学卒業後、単身で上京。1955年4月、25歳になる年、雑誌『酒』を創刊、以来1997年に501号をもって休刊するまでの42年間にわたり、編集長を務めた。
1956年早々、赤字で廃刊に追い込まれかけた同誌を小説家の火野葦平が救った。火野は、命ある限り無償で執筆する旨の証文を書き、同誌に原稿とトビラを約束どおり1960年のその死まで書き続けた。また多くの文人を紹介した[1]。
またおなじころ、前年1955年2月に小説家であり夫の坂口安吾を亡くし、1956年早々に東京・銀座で文壇バー「クラクラ」を開いたばかりの坂口三千代に、『クラクラ日記』の執筆を勧めたのも佐々木であった。『クラクラ日記』は1957年から11年間同誌で連載され、1967年に文藝春秋から単行本として出版、翌1968年には若尾文子主演でテレビドラマにもなった。
1966年、梶山季之や藤原弘達、石本美由起、木村功、杉村春子、森下洋子、灰田勝彦ら、広島出身者や縁のある文化・芸能人とアンチ巨人の大宅壮一、梶山の飲み友達だった田辺茂一らと「広島カープを優勝させる会」を結成。代表世話人となって奔走した。応援の甲斐あって10年後にカープは初優勝したが、カープ絡みで度々マスメディアに登場したので、古くからのカープファンには雑誌編集長というより、熱狂的カープ応援団としてのイメージが強いかも知れない。
1985年、厚生省(現厚生労働省)の諮問機関「おいしい水研究会」委員に就任した。
[編集] ビブリオグラフィ
- 『浮気笑論 - 男がサカナにされる本』、日本文芸社、1966年
- 『酒と旅と』、白馬出版、1972年
- 『酒縁歳時記』、鎌倉書房、1977年
- 『男百人男だけの肴』、田中小実昌、やなせたかし、加藤和彦らと共著・編著、鎌倉書房、1978年
- 『酒恋うる話』、鎌倉書房、1979年
- 『酒 - はる・なつ・あき・ふゆ』、集英社文庫、1982年
- 『地酒と肴'83 - 四季の味特選』、鎌倉書房、1983年
- 『佐々木久子のお酒とつきあう法』、東電文庫、1983年
- 『酒と旅と人生と』、集英社文庫、1983年 ISBN 4087507025
- 『あまからぴん』、ミリオン書房、1985年 ISBN 4943948170
- 『酒に生きるおやっさん』、鎌倉書房、1989年 ISBN 4308004586
- 『おいしいもの見つけた』、ミリオン書房、1990年 ISBN 4943948421
- 『続・酒に生きるおやっさん』、鎌倉書房、1990年 ISBN 4308004985
- 『酒の旅人 - 佐々木久子の全国酒蔵あるき』、実業之日本社、1994年 ISBN 4408210293
- 『覚むれば独り』、短歌研究社、1994年 ISBN 4885511410
- 『わたしの放浪記』、法藏館、1995年 ISBN 4831880647
- 『今宵も美酒を』、有楽出版社、2003年 ISBN 4408591823
[編集] 註
- ^ 「Report from Kamakura」酒縁で発行された雑誌の話を参照。