京成1600形電車
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1600形電車（1600がたでんしゃ）は、京成電鉄が所有していた特急形電車。「開運号」専用車両である。
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[編集] 概要
[編集] 初期
1953年（昭和28年）にモハ1601とクハ1602の2両編成で登場した。当初パンタグラフはモハ1601にしかなかったが、後にクハにも増設されている。
正面2枚窓の「湘南タイプ」の前面を持つノーシル・ノーヘッダーの流麗な車体を持ち、室内もデパート風の扉や壁を利用したショーウィンドーなどのアイデアを生かしたデザインとなり、さらに簡易リクライニングシートを採用。1954年（昭和29年）春には日本テレビ放送網の協力により白黒テレビを装備した。簡易リクライニングシートは日本の私鉄史上初採用、鉄道車両へのテレビの搭載としては京阪電気鉄道1800系よりも早く、日本で最初である。これは大阪地区のテレビ本放映開始が1954年（昭和29年）と、東京地区より1年遅かった影響でもある。
なお流麗なボディではあるものの、新性能車輌が出現する直前（京成電鉄の全鋼製・新性能車輌は、1600形の翌年に登場し、後にコンビを組むことになるモハ704-クハ2203が初めてである）に登場したこともあり半鋼製であり、また駆動装置は吊り掛け式で、モーター、制御装置は戦前製の200形と同じだった。
1958年（昭和33年）に売店設備を持つ中間電動車モハ1603（吊り掛け式だが車体は全鋼製。パンタグラフはない）を増備。3両編成で1967年（昭和42年）まで使用された。
[編集] 後期
1967年12月に特急運用を離脱した後、1968年（昭和43年）にモハ1601とクハ1602が新造車体で更新された。同時に制御装置が700系と同形の多段式に変更された（このことから、この2両は広義の700系に編入されたものとも考えられる）。この更新で不要となった旧車体のうち先頭車二輛は谷津遊園（すでに閉園）に保存，中間車は津田沼第二工場に保管されたが、数年で解体された。
更新後は、青電と同じく片開き3扉ではあるものの無塗装に青帯を配したアルミ車体(1D4D4D1)であった。更新の際にモハ1601はモハ1602、クハ1602はクハ1601に改められたが、付随車で本来「サハ」と名乗るところを、制御車を表す「クハ」と名乗った珍しい事例となった。この2両は窓配置が同一のクハ2203とモハ704に挟まれて使用された。ただしモハ1602が吊り掛け式なのに対してモハ704は700形唯一のカルダン式であったため、違う駆動方式の混成となった。
残るモハ1603は主要機器をモハ200系車体新造車と同じタイプの普通鋼製車体に移し替えられ、さらに電装を解除されてクハ1603となった。しかし先頭車として使われる機会はほとんどなく、終生510形3両の中間に組み込まれ、新京成電鉄へ譲渡されずに1976年（昭和51年）に廃車となった。
アルミ車については1974年（昭和49年）にはクハ1601が外され、3両編成の行商専用列車として運用されることとなったがモハ704-モハ1602との連結面では貫通路幅の違い(700mm-1100mm)があったため，この間はテーパー幌を使用するとともにモハ1602の貫通路に改造を行なって使用した。
1981年（昭和56年）に廃車され、残るクハ2203とモハ704も1982年（昭和57年）に廃車された。
2006年（平成18年）現在、宗吾車両基地内でモハ1602の車体が物置として利用されている。
なお、この時試作されたアルミ車は長らく京成では実用化されなかったが、2010年（平成22年）に営業を開始する新型AE車で初めて本格採用される予定である。
[編集] 関連項目
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