三菱ふそう・エアロミディMK
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エアロミディMKは、三菱ふそうトラック・バスが製造・販売する中型バス(エアロミディシリーズ)である。
この記事では、三菱ふそうがこれまで発売してきた、中型バスについて解説を行う。また、現在発売されている日産ディーゼル工業からのOEM車種、エアロミディ-Sについても記述を行う。
目次 |
[編集] シリーズの概要
[編集] 1970年代までの観光バス・路線バス
[編集] MR620
1965年に発売された三菱最初の中型バス。呉羽自工製の前後同一プレスボディを架装し、そのスタイルの良さで注目を浴びた。最高出力110PSの6DS1型エンジンが搭載されており、性能的にもクラストップを誇った。
1967年にボディデザインが変更され、オーソドックスな観光バス風スタイルになった。このときの基本スタイルが、1980年代初めのMK116系にまで引き継がれることとなる。
[編集] B6系
MR620型の後継シリーズとして1970年に登場。車体長にバリエーションが与えられ、MR620と同じ7.8mボディのB620B、路線向けに2扉仕様も可能とした8.6mボディのB620Eの2モデルとなった。エンジンは共に6DS5型(122PS)である。
1972年にモデルチェンジが実施され、6DS7型エンジン(135PS)を積むB623B(7.8m級)・B623E(8.6m級)、6DS3型エンジン(125PS)を積むB622B(7.8m級)の3モデルへと増強された。1974年には、ヘッドライトを取り囲むベゼルの形状が丸形から角形へと変わり、顔つきが若干変化している。
[編集] MK103H
1974年登場。外観はB623E型と大差ないが、エンジンが6D10型(140PS)となり、リアオーバーハングがB623E型に比べて10cm延長されている。
[編集] MK115系
1976年登場。B622B・B623Bを引き継ぐ短尺サイズのMK115F、B623E・MK103Hを引き継ぐ中型標準サイズのMK115Hの2モデルが設定された。三菱初の中型車用直噴式ディーゼルエンジンとなった6D14型エンジン(160PS)が搭載されている。
この代から観光仕様と路線仕様の側窓が造り分けられるようになり、路線仕様はメトロ窓から一般的な2段昇降式アルミサッシに改められた。なお、観光仕様は従来通りのメトロ窓である。
[編集] 路線系(1970年代以降から2007年まで)
[編集] K/P-MK116/516
業界初の54年排出ガス規制適合中型バスとして、1979年に誕生した。車体長のバリエーションは従来通りであるが、型式数字が115から116に変更され、排ガス規制記号も付加されてK-MK116F型/H型となった。エンジンはクラス最強の6D15型(170PS)である。
1981年には呉羽製車体がキュービックスタイルのスケルトンボディに生まれ変わり、標準尺車の車体長が9mに延長されてK-MK116J型となった(短尺車についてはボディスタイルの変更のみで、型式に変化はない)。さらに1983年にはエアサス車(K-MK516F型/J型)が追加され、間もなく58年排ガス規制対応によって全型式の規制記号が K- から P- に変わっている(例:K-MK116J → P-MK116J)。 1986年MK7m車の登場で「エアロミディ」の愛称が与えられた。
K-MK116H |
P-MK116J |
[編集] P/U-MK117/517
1988年登場、ボディスタイルが大幅に変更され、当時の大型路線車・エアロスターKと共通性を持つデザインとなった。エンジンは最高出力185PSの6D16型である。
車体長・ホイールベースや足回りのバリエーションは従来通り。モデル中期の1990年には平成元年排ガス規制に対応、規制記号が P- から U- に変更されている。
ヘッドライトは丸形が標準であるが、角形ライトもオプション設定されていた。ただし、採用例はあまり多くはない。
このモデルでは輸出仕様も存在し、香港の九龍バスがアリソン製ATを搭載したモデルを導入している。
また、台湾にはシャーシのみ輸出し、現地製の車体を架装した車両が存在する。
[編集] U-MK218/618
1993年、三菱自動車バス製造製にモデルチェンジ。エンジンは当時クラス最高の210PSを発生させる6D17-I型を搭載。フロントマスクが異形4灯ヘッドランプをバンパーに組み込んだ現在の意匠に変更された。
また、西日本車体工業がワンステップバスを1990年代初頭から特別対応で設定しており、九州地方で導入例がある。改造扱いとなる。
このモデルにも輸出仕様が存在するが、エンジンは6D14を搭載しているため、型式がMK217Jとなる。また、輸出仕様は排ガス規制に伴う改良を受けていないため、KC-車以降に準じたモデルは存在しない。
[編集] KC-MK219/619
1995年、短期規制(平成6年排出ガス規制)に対応してマイナーチェンジ。エンジンは観光系とともに10PS引き上げられた。1998年5月の一部改良では衝撃吸収ステアリングが装備され、それまで改造扱いだった前中扉ワンステップバスが正式に型式認定を受けた。
[編集] KK-MK系
1999年長期規制(平成10年排出ガス規制)に伴いマイナーチェンジ。エンジンがOHCの6M60と6M61に変更され、ホイールパーク式駐車ブレーキが装備された。2002年には10.5m車が追加されたほか、ノンステップバスが登場した。それほど生産台数が多くはなく、特にワンステップバスは名鉄バスグループ以外からの発注は少ない。
KK-MK23HH |
KK-MK23HH |
KK-MK23HH ワンステップ |
KK-MK27HM |
[編集] PA-MK系
2005年に新短期規制に適合したこの車種は、三菱ふそうリコール隠しの影響により販売台数が伸びなかった。2007年8月に生産中止。これにより、三菱と純正車体の組み合わせが消滅した。
[編集] 観光系 (1970年代以降)
[編集] P-MK126F
三菱ふそう・エアロミディMJを参照。
[編集] P/U-MK115/515/116/516
路線系と同時の1979年に誕生した。車体長のバリエーションも路線系と同様。
1981年には呉羽製車体が全溶接構造のキュービックスタイルに生まれ変わり、標準尺車の車体長が9mに延長されてK-MK116J型となった(短尺車についてはボディスタイルの変更のみで、型式に変化はない)。さらに1983年にはエアサス車(K-MK516F型/J型)が追加され、間もなく58年排ガス規制対応によって全型式の規制記号が K- から P- に変わっている(例:K-MK116J → P-MK116J)。エンジンはMK115/515がターボチャージャー付の6D14T型(195PS)、MK116/516が6D15型(175PS)である。 1986年MK7m車の登場で「エアロミディ」の愛称が与えられた。
[編集] P/U-MK117/517/525/527/595
路線系と同時の1988年に登場した。
車体については大幅にモデルチェンジされ、エアロミディシリーズで共通のイメージとなり、CD値は0.58となった。側面窓については、「超デラックス観光」仕様では固定窓、それ以外の仕様では引き違い窓が標準となっている。
MK525/527/595は観光系のみのシャーシとなっており、そのうちMK525/527では前輪独立懸架が採用された。エンジンはMK525/595が最高出力200PS/2900rpmのターボチャージャー付6D14T型、それ以外は最高出力185PS/2800rpmの6D16型を搭載している。
排出ガス規制への対応は路線系と同時に行なわれている。
[編集] U-MK218/618
1993年、三菱自動車バス製造製にモデルチェンジ。エンジンは当時クラス最高の210PSを発生させる6D17-I型を搭載。フロントマスクが異形4灯ヘッドランプをバンパーに組み込んだ現在の意匠に変更された。
[編集] KC-MK219/619
1995年、短期規制(平成6年排出ガス規制)に対応してマイナーチェンジ。エンジンは10PS引き上げられた。
[編集] KK-MK系
1999年長期規制(平成10年排出ガス規制)に伴いマイナーチェンジ。
[編集] PA-MK系
2005年に新短期規制に適合したこの車種は、三菱ふそうリコール隠しの影響により販売台数が伸びなかった。2007年8月に生産中止。
[編集] エアロミディ-S
エアロミディ-Sは日産ディーゼル工業の中型路線バス、スペースランナーシリーズのJP系(10.5mロングバス)およびRM系がOEM供給されたものである。三菱ふそうトラック・バスと日産ディーゼル工業の2社がバス製造事業において業務提携を行い、2社の車種が統一されたものである。
車両そのものの設計・開発は日産ディーゼル工業が行っているものの、エンジンは三菱ふそう側が開発を行っている。また、車体はすべて西日本車体工業製である。
型式は、10.5m車がAJ系、9m車がAR系となる。
[編集] PDG-AR/AJ系(現行車種)
2008年1月31日に発売を開始した。新長期規制(平成17年排出ガス規制)に対応しており、基準に対してPM(粒子状物質)10%減を達成している。
前述のように日産ディーゼルが設計をしているものの、エンジンは三菱ふそうが開発した6M60系(177kW/240PS)である。また排出ガス規制に対応するため、再生制御式DPFのほか、高精度クールドEGRなどが使用されている。また、後部バンパーはエアロミディーPA-代のバンパーを使用しているため、西日本車体(日産ディーゼル)のボディーにふそうのバンパーが装着されるという折衷スタイルになっている。
路線車のノンステップバスおよびワンステップバスのほか、9m自家用車の認可も国土交通省に受けている。
型式は9m車がPDG-AR820GAN、10.5m車がPDG-AJ820NAN、自家用仕様がPDG-AR820HANとなる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
路線型・自家用車 |
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エアロスター・エアロスターS(MM/スペースランナーA) - エアロミディ(S/MK/MJ/ME/MM) |
ハイデッカー |
エアロバス・エアロエース・エアロクィーン(MM/スペースウイングA・スペースアローA) - エアロミディMK |
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