ミューチケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミューチケットとは名鉄特急の特別車(座席指定)へ乗車するときに必要な特別車両券の名称。前身の座席指定券のリニューアル版として、1999年に登場した。2007年現在の発売額は、乗車区間・年齢(大人・子供)を問わず1乗車350円である。
目次 |
[編集] 概要
- 従来の「座席指定券(料金)」は座席(着席)確保の対価として設定されていたが、1999年に特急運用から7000系・7700系が撤退し、車内設備の統一を完了したのに伴い、名鉄特急の「指定席車」を「特別車」に、「座席指定料金」を特別車両の利用料金に改めた。
詳細については、「名鉄特急」の項を参照のこと。
[編集] 発売日
- 1ヶ月前(前の月の同じ日)の初列車から発売。前の月の同じ日がない場合は当月の1日から発売。
[編集] 発売箇所
- 弥富駅・赤池駅・成田山駅・動物園駅の各駅を除く有人駅の窓口並びに駅サービスセンターで購入可能。
- 名鉄名古屋駅・金山駅・知立駅・中部国際空港駅等のミューチケット対応券売機設置駅でも購入可能。
- 名鉄観光サービスをはじめおもな旅行代理店でも購入可能(ただし購入には時間がかかることもある)。
- 座席が空いていれば車内での購入も可能(この場合は「ミューチケット」ではなく「精算券」となる)。
[編集] ミューチケット対応券売機のみでの発売の特急停車駅・特別停車駅
※これらの駅ではタッチパネル式の新型自動券売機でミューチケットを購入できる。(駅名)は近くの終日有人駅
- 豊川線・諏訪町駅(国府駅・豊川稲荷駅)
- 西尾線・南安城駅(新安城駅)
- 西尾線・米津駅(西尾駅)
- 河和線・河和口駅(河和駅・富貴駅)
- 知多新線・上野間駅(富貴駅)
- 知多新線・美浜緑苑駅(知多奥田駅・富貴駅)
- 知多新線・野間駅(知多奥田駅)
- 各務原線・名電各務原駅(三柿野駅・新鵜沼駅)
- 広見線・可児川駅(西可児駅)
- 広見線・日本ライン今渡駅(新可児駅)
[編集] 時間帯限定で発売の特急停車駅・特別停車駅
※(駅名)は近くの終日有人駅
[編集] 特別停車・停車のみで発売されていない駅
※(駅名)は近くの終日有人駅
- 名鉄では事前に有人駅での購入を推奨している。
[編集] 一時的に発売していた駅
[編集] ミューチケットの購入が必要な車両
[編集] 利用上の注意点
- 一人一枚(1座席)有効であり、1枚のミューチケット(1座席)で小児以上の複数の人が使用することも、1人で複数の座席を使用することもできない。ただし、乳児・幼児が同伴者のひざ等に乗る場合は1枚のミューチケット(1人分の料金)で乗車可能。
- 神宮前駅~金山駅間、金山駅~名鉄名古屋駅間、神宮前駅~名鉄名古屋駅間など、短区間の利用でも「特別車」への乗車にはミューチケット(特別車両料金)が必要である。
- 満席の場合にはミューチケットが発売されない。この場合でも「特別車」に乗車することは可能だが、座席は指定されず(通常は立席となる)、「特別車」に乗車している限り「特別車両料金」(ミューチケットと同額)を支払う必要がある。
- 間違って全車特別車に乗車した場合でも、上記と同様に「特別車両料金」が必要(空席が無ければ座ることはできない)。
- 「一部特別車」(特別車と一般車を併結した)列車の「特別車」にミューチケットを所持しない旅客が乗車した場合も、上記と同様に車掌より「特別車両料金」の請求を受けるが、すぐに一般車へ移動すれば料金を支払う必要はない。
- 万一、ミューチケットを紛失した場合や券面指定の列車に乗り遅れた場合は、再度買い直す必要がある。ただし、紛失の場合はその旨を車掌に申し出て、後にミューチケットが見つかった場合は手数料を差し引いた額が払い戻される。
[編集] ミューチケットの割引
- 乗継割引
- 特別車両券(料金)は1乗車乗切り制が基本であるが、指定駅で60分以内に2列車を乗り継ぐ場合は、同時購入する場合に限って2乗車500円の「乗継割引ミューチケット」を発売する(詳細は乗り継ぎ料金制度(名鉄)を参照)。
- ミュー定期券
- 1ヶ月間13,000円で発売。平日の1往復のみ同一列車の同一座席を確保することができる。購入には乗車区間内の定期券を所持していることが条件で、乗車する際も定期券とミュー定期券を併用しなければならない。指定列車でなくとも、有効区間内であればどの特別車も利用できることに特徴がある。ただしこの場合は空席利用となるのでミューチケットを所持した乗客が現れた場合は席を譲らなければならず、満席の場合は立席乗車となる。
- ミュー回数券
- 11枚を10回分の料金(3,500円)で発売。乗車列車や区間は指定されずに発売するため、1枚ずつ自分が希望する列車で利用することができる。乗車する前に窓口で回数券とミューチケットを交換する(磁気券ならミューチケット対応券売機でも可能)。上記のミュー定期券とは異なり、こちらは利用可能な乗車券の制限がない。このほか、昼間・休日等に利用を限定した割安な回数券も発売している(こちらは磁気券では発売されていない)。
- まる乗り1Dayフリーきっぷ
- 3,000円で発売。この項目とは直接的な結びつきがあまりないが、名鉄電車全線が1日乗り放題となるきっぷである。最大の特徴として、10:00から16:00の間はミューチケットを買わなくても特別車の利用も可能となることが言える。(それ以外の時間帯でもミューチケットを買えば利用可能)ただし、空席利用となるのでミューチケットを所持した乗客が現れた場合は席を譲らなければならず、満席の場合は立席乗車となる。2002年に夏季限定で発売したのが始まりで、翌2003年から通年発売となった。