ホンダ・インサイト
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ホンダ・インサイト (INSIGHT) は本田技研工業が生産・販売していたハイブリッド自動車。
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[編集] 解説
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世界最高水準の低燃費を目指した「インサイト」は、かつてのCR-Xを彷彿とさせるコンパクトなハッチバッククーペ型で、2人乗り。徹底した空気抵抗低減のためのデザインが施され[1](空気抵抗低減の目的により、リアホイールスカートと呼ばれるリアのホイールハウスを覆うボディ形状を採用しているため、後輪の一部がボディに隠れる特徴的なスタイリングをしている。)、Cd値は0.25を誇っていた[2]。
車体は、NSXの技術をさらに進化させたアルミフレーム[3]で、フロントフェンダー等には初代CR-Xと同様に樹脂材が採用されている[4]。
搭載される原動機は、ECA型 995cc 直列3気筒 SOHC VTECエンジンとアシスト用薄型DCブラシレスモーターとで、ホンダはこのシステムにIMAという名前をつけている。走行時には必ずエンジンが動作しているという点がトヨタのプリウスと大きく異なる(ただし、2代目シビックハイブリッドに搭載したシステムでは、モーターのみによる走行も多少可能になった)IMAは広義の「パラレル型」ハイブリッドシステムである。
トランスミッションは、5速MTの他CVTも用意される。
[編集] 歴史
[編集] 初代(1999-2006年 ZE1型)
- 1999年9月6日 発表。当時の量産ガソリン車として世界最高の超低燃費35km/L(10・15モード)だった。税制の面でも優遇される。
- 1999年11月1日 国内販売開始。
- 2003年11月20日 初のマイナーチェンジ。キーレス・エントリーシステムやイモビライザーなど装備面での充実をはかる。
- 2004年10月14日 2度目のマイナーチェンジが行われ、燃費が36km/L(10・15モード/MT車)になる。
- 2006年7月 生産中止。ホンダのハイブリッドカーはシビックハイブリッドに受け継がれた。
[編集] 車名の由来
Insight は英語で「洞察力・見抜く力」という意味の単語からとられた。
[編集] 生産
かつて、NSX専用の生産工場として建設されたホンダ栃木製作所高根沢工場で、既存のNSX、S2000とともに生産されていたが、2004年4月にホンダの完成車一貫生産構想に基づき全3車種とも高根沢工場での生産を中止し、ホンダ鈴鹿製作所の少量車種専用ライン、TDラインへ生産を移管された。その後、2006年7月に生産を終了した。