ベースボール (ファミコン)
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ジャンル | スポーツゲーム |
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対応機種 | ファミリーコンピュータ[FC] アーケード[AC] ディスクシステム[FCD] |
開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
人数 | 1~2人 |
メディア | FC:192Kbitカセット FCD:ディスクカード(片面) |
発売日 | FC:1983年12月7日 AC:1984年 FCD:1986年2月21日 |
価格 | FC:4500円(税抜) |
売上本数 | 約235万本 |
『ベースボール』は、1983年12月7日に任天堂から発売された、ファミリーコンピュータ(ファミコン)用ゲームソフトである。1986年2月21日にディスクシステムへ移植されている。
目次 |
[編集] 概要
タイトル通り、野球をプレイし勝敗を競うという内容。ファミコン初の野球ゲームで、十字キーの各方向と4つの塁を対応させた操作系統など、その後に登場したプロ野球ファミリースタジアムなどの各種野球ゲームの基礎となった部分を数多く確立している。1人用はコンピュータとの対戦、2人用はプレイヤー同士の対戦となっている。スポーツゲームの売り上げとしてはゴルフに次ぐ第3位である。
[編集] 初期選択
C・D・G・S・T・Wの6チームから選択する。これらはセ・リーグ6球団のチーム名の頭文字で、C=広島東洋カープ(赤、白)、D=中日ドラゴンズ(水色、白)、G=読売ジャイアンツ(黒、白)、S=ヤクルトスワローズ(青、水色)、T=阪神タイガース(黒、水色)、W=横浜大洋ホエールズ(青、白)(本作品発売当時の呼称)にあたり、ユニフォームの色も各チームのカラーに合わせた色となっている。
1人用の場合、先攻になるか、後攻になるかはランダムである。2人用の場合は、コントローラーI側が先攻、コントローラーII側が後攻になる。またコンピュータのチームは選んでいないチームの中からランダムに決定される(ただしセレクトボタンを押しながら電源を立ち上げるか、リセットボタンを押すとタイトル画面に入らず相手は必ずGチームとなる)。
アーケード版でも同様であるが、アーケード版では2人用でも先攻後攻がランダムになる。
[編集] プレイ内容
基本的に野球のルールと同じ。投手は変化球や緩急を使い分けることができ、牽制球を投げることもできる。選手個々人の設定が存在しないため、スタメンを選んだり選手交代を行うことはできず、打者や投手の利き腕はプレイごとにランダムに設定される。投手はいくら投げてもスタミナが衰えることはない。
走者はいつでも進塁を試みることができる。打者が打った際、守備側は捕球動作を操作することができず、捕球は自動的に行われる。ただし捕球後はプレイヤーが指定した塁に向かって送球させることができる。守備はお粗末なもので、簡単なゴロを野手が避けて外野に抜けるようなこともしばしばあり、プレイヤーにストレスを感じさせることもあった。
9回まで行って決着がつかなかった場合、延長戦などは行わず引き分けとして試合終了となる。
ただし、アーケード版では、「ポイント」が設定されており、経過時間により減算されるほか、プレイ内容により増減する。このポイントが0になると、9回までプレイしていなくてもゲームオーバーとなる(追加コインで続行可能)。9回まで行うと試合終了になり、ゲームオーバーになるのはファミコン版と同じ。
本体付属のコントローラーと拡張端子につないだコントローラーの十字キーを上下逆に入力しながら投球する(アーケード版では、片面にある2本のレバーを上下逆に入力しながら投球する)と、球速が0km/h~1km/hと表示されるほどの極めて遅い球を投げることができる。接続する機器にハイパーショットを使うとボタンを押すだけでこの球を投げられる。これを十字キーで変化させると、三塁方向のファールラインから一塁方向のファールラインをまたいで最終的にベースを通過する異様な変化球にする事もできる。どうぶつの森シリーズに収録されているものは、1つのコントローラーのスティックと十字キーを使い、より簡単にこの球を投げることができる。
アーケード版では、守備時にはピッチャー視点(手前にピッチャー、奥にバッター)となる(この視点は、ファミコン版には存在しない)。そのため、投球の操作がファミコン版と若干異なる。対戦時には表裏2つの画面を使用するために可能になった仕様である。