ブライアン・フェリー
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ブライアン・フェリー(Bryan Ferry, 1945年9月26日-)は、イギリスのロック・ミュージシャン、シンガー。ロキシー・ミュージックやソロ活動で有名。
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[編集] 来歴
イングランド北部ニューキャッスル郊外の炭坑夫の家庭で生まれる。苦学しつつニューキャッスルの大学で美術を学び、アマチュア・ソウル・バンドでシンガーとして活動。その後ロンドンに引っ越し、教師として働きながら曲を書く。
1971年にロキシー・ミュージック結成、1972年に『ロキシー・ミュージック』でデビュー。1973年にはバンドと並行してソロ活動も開始し、全曲カヴァーのソロ・デビュー作『愚かなり、我が恋』発表。1974年末、ロキシー・ミュージックの活動の合間を縫って、初のソロ・コンサートを行う。1975年にロキシー・ミュージックが解散してからは、ソロ活動に専念し、1977年に初来日公演を行う。
1979年から1983年にかけて、再結成ロキシー・ミュージックで活動。その後ソロ活動を再開させ、1985年には『ボーイズ・アンド・ガールズ』が大ヒット。このアルバムからのシングルカット「DON’T STOP THE DANCE」が、富士フイルムのビデオテープのCMに使われ、自身も出演し日本でもヒットした。この曲は2002年に再び日産・プリメーラのCMに使われている。
1997年、『イン・ユア・マインド』(1977年)収録曲「TOKYO JOE」が、木村拓哉主演のTVドラマ『ギフト』で使用され、日本で大ヒットした。
2001年、ロキシー・ミュージックの再々結成ツアーに参加。
[編集] 音楽性
ロキシー・ミュージックでは、ヨーロッパ的ダンディズムを感じさせるサウンドと奇抜なファッションから、グラム・ロック(グリッター・ロック)の一派とも目された。しかしブライアン自身は、黒人のジャズやソウル・ミュージックからも影響を受けている。
自身も優れたソングライターで、ロキシー・ミュージックでは曲作りの中心を担っていたが、ソロ活動では、他人の曲をカヴァーするのも好んでいる。『タクシー』は黒人音楽のカヴァーが中心だが、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのカヴァーも含む。『ディラネスク』は全曲ボブ・ディランのカヴァー。他にもビートルズ、エルヴィス・プレスリー等を取り上げている。
基本的にシンガーであるが、キーボード・ハーモニカ・ギターを演奏する時がある。キーボードについては、ほとんどのアルバムとライブにて披露されている。ブライアン・フェリーのキーボードは、たどたどしいが「ぶっきらぼう」な独特の味があり、他に類を見ない個性的なサウンドである。ある意味ではヘタウマの典型例と言える。また、ハーモニカも初期のアルバム「For Your Pleasure 」と一部のライブで聞く事が出来る。ハーモニカは本来ブルーズの楽器であるが、ブライアンの演奏にはソウルのサックスのような端正な味わいがあり、彼のルーツを伺い知る手掛かりとして興味深い。ギターは、初期のライヴ映像や、AVALONの「INDIA」などで披露されている。これらの演奏を見る限り、ブライアンのギターは基本的にシンガーの余興の域を越えないレベルである。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] ロキシー・ミュージック
ロキシー・ミュージックの項目参照
[編集] ソロ
- These Foolish Things(1973)
- Another Time, Another Place(1974)
- Let's Stick Together(1976)
- In Your Mind(1977)
- The Bride Stripped Bare(1978)
- Boys And Girls(1985)
- Bête Noire(1987)
- Taxi(1993)
- Mamouna(1994)
- As Time Goes By(1999)
- Frantic(2002)
- Dylanesque(2007)