フォーミダブル (空母)
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艦歴 | |
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発注: | |
起工: | 1937年6月17日 |
進水: | 1939年8月17日 |
就役: | 1940年11月24日 |
退役: | 1947年 |
その後: | 1956年にスクラップとして廃棄 |
除籍: | 1953年 |
性能諸元 | |
排水量: | 満載 28,661トン |
全長: | 743.75 ft (227 m) |
全幅: | 95 ft (29 m) |
吃水: | 28 ft (8.5 m) |
機関: | |
最大速: | 30.5ノット (56 km/h) |
航続距離: | 11,000カイリ(14ノット時) (26 km/h 時に 20,000 km) |
乗員: | 1,200名 |
兵装: | 4.5インチ砲8門、2ポンド砲48門 |
搭載機: |
フォーミダブル (HMS Formidable, R67) は、イギリス海軍の航空母艦。イラストリアス級航空母艦の1隻。
[編集] 艦歴
フォーミダブルはベルファストのハーランド・アンド・ウルフ社で1937年6月17日に起工し、1939年8月17日に進水、1940年11月24日に就役した。
フォーミダブルは1941年3月27日から29日にかけてマタパン岬沖海戦に参加する。1941年5月26日、マルタへ航空機を輸送途中に1,000キロ爆弾2発を受け大きく損傷し、修理のため6ヶ月間戦列から離れる。アメリカ合衆国のノーフォーク海軍造船所で修理後、フォーミダブルは再びコルセアおよびヘルキャットを搭載した。
1942年、フォーミダブルは太平洋を横断しインド洋での短期間の任務に就く。10月に地中海に戻り、北アフリカおよびイタリア戦線への援護を行う。その中には連合軍のシチリア島侵攻(ハスキー作戦)が含まれた。その後北極船団の警護任務に就く。
1944年7月17日、フォーミダブルから発艦したソードフィッシュがノルウェー沖のティルピッツ攻撃に参加した(マスコット作戦)。8月にはグッドウッド作戦の一環としてティルピッツに対してさらなる攻撃を行う。11月11日、フォーミダブルの艦載機はドイツ潜水艦 U-331 を攻撃し撃沈した。U-331は戦艦バーラム (HMS Barham, 04) を1941年11月25日に撃沈していた。
1945年、フォーミダブルはイギリス海軍太平洋艦隊と共に日本軍に対する攻撃を行い、沖縄戦においては何度かの特攻機による攻撃を切り抜けた。5月4日の11:30直後、日本軍機がフォーミダブルに対して急降下攻撃を行う。対空砲により応戦、至近距離で撃墜したものの、飛行甲板に突っ込み長さ3m、幅60cmのくぼみが生じた。大きな鉄片が格納庫甲板および中央機関室を通って突き抜け、蒸気管を破裂させ燃料庫を破壊した。艦載機庫で火災が生じ8名が死亡、47名が負傷した。しかしながら鋼製の飛行甲板はこれ以上の損害を生ぜず(アメリカ軍空母の飛行甲板は木甲板であった)、コルセア1機とアヴェンジャー10機が破壊されたに留まった。火災は徐々に鎮火し、甲板のくぼみはコンクリートと鋼板で修理が行われた。午後5時までに航空機の着艦が可能となった。5月9日に再び特攻機による飛行甲板への攻撃が行われたが、損害のレベルは4日の攻撃よりは軽微であった。
戦闘による損傷の蓄積は深刻なものであった。地中海で受けた爆弾によるダメージで艦は大きく損傷し、海軍による戦後の調査で修理費用が莫大なものとなることが判明した。「オールド・フォーミー Old Formy」は1947年に予備役となり、その後再び現役任務に戻ることはなかった。
フォーミダブルは1956年11月にスクラップとして廃棄された。
[編集] 外部リンク
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