ハビアー・バスケス
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ハビアー・バスケス(Javier Carlos Vázquez , 1976年7月25日 - )はシカゴ・ホワイトソックスの投手。右投げ右打ち、プエルトリコ出身。
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[編集] 経歴
[編集] エクスポズ
1994年にドラフト5巡目でモントリオール・エクスポズへ入団。1998年4月3日にメジャーデビューを果たした。2000年-2003年の4年間はエースクラスの投手として活躍している。
2001年はオールスターまでの成績が7勝9敗、防御率4.93だったが、それ以後の成績は9勝2敗、防御率1.60で8月にはピッチャー・オブ・ザ・マンスを受賞している。しかし9月17日に怪我のための登板を最後シーズンを終えた。自己最多となる16勝を記録しリーグ最多の3完封を記録した[1]。{{by|2002年]}は10勝13敗とデビュー年以来となる負け越しとなった。
2003年に自己最高となる防御率3.24、241三振をマークした。241三振はペドロ・マルティネス(1997年、305三振)、ビル・ストーンマン(1971年、251奪三振)に次ぐ球団史上3位だった[2]。シーズン終了後にニック・ジョンソン、フアン・リベラらとのトレードでニューヨーク・ヤンキースへ移籍した。
[編集] ヤンキース、ダイヤモンドバックス
2004年は開幕時点では、前年オフに昨季ローテーションを担った3人(ロジャー・クレメンス,アンディ・ペティット,デビッド・ウェルズ)が抜けたため、マイク・ムシーナとジョン・リーバー、ケビン・ブラウンと共に、新たなエース候補として考えられていた。いざ開幕してみると、バスケス以外の3人は高齢ということもあり、次々に故障者リスト入りし、マリアーノ・リベラやトム・ゴードンをはじめとするブルペン陣に負担をかけてしまい、プレーオフでの失速を招く要因の一つとなった。結局、シーズン通してコンスタントに登板できたのは、バスケスだけであった。しかし、彼をエースと呼ぶには程遠く、5年ぶりに200投球回を下回り、防御率はほぼ5点台に近い4.91で、初のア・リーグの壁にぶつかる形となった。
同年オフ、年俸削減と若手起用、何よりも本人の優勝できるチームで投げたいという意向から、アリゾナ・ダイヤモンドバックスがエースでメジャー屈指の左腕ランディ・ジョンソンを放出することを決めた。それを知ったヤンキースはバスケスと共に、当時のプロスペクトであったディオナー・ナバーロとブラッド・ハルシー、900万ドルをつけて、2005年1月11日、ジョンソンとのトレードが成立。ダイヤモンドバックスへ移籍することとなり、2年ぶりのナ・リーグ復帰となった。ここでも、ブランドン・ウェブに告ぐ先発投手として期待された。
[編集] ホワイトソックス
2005年12月20日、シカゴ・ホワイトソックスへトレードで移籍。
2006年、ワールド・ベースボール・クラシックのプエルトリコ代表に選出された。2次リーグのドミニカ共和国戦において5回1失点の好投で1勝を挙げる。
2007年は開幕前に2008年から3年総額3,450万ドルで契約延長した[3]。32先発すべての登板で5イニング以上投げるという抜群の安定感を披露。エクスポス時代の2001年以来となる15勝、同じく2003年以来となる200奪三振以上となる213奪三振をマーク。マーク・バーリーやジョン・ガーランドと共に、シーズン通して不振に陥ったチームを支えた。
[編集] 年度別成績
年 | 球団 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 | 試合 | 先発 | セーブ | 投球回 | 被安打 | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 与四球 | 奪三振 |
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1998 | MON | 5 | 15 | 6.06 | 33 | 32 | 0 | 172.1 | 196 | 121 | 116 | 31 | 68 | 139 |
1999 | MON | 9 | 8 | 5.00 | 26 | 26 | 0 | 154.2 | 154 | 98 | 86 | 20 | 52 | 113 |
2000 | MON | 11 | 9 | 4.05 | 33 | 33 | 0 | 217.2 | 247 | 104 | 98 | 24 | 61 | 196 |
2001 | MON | 16 | 11 | 3.42 | 32 | 32 | 0 | 223.2 | 197 | 92 | 85 | 24 | 44 | 208 |
2002 | MON | 10 | 13 | 3.91 | 34 | 34 | 0 | 230.1 | 243 | 111 | 100 | 28 | 49 | 179 |
2003 | MON | 13 | 12 | 3.24 | 34 | 34 | 0 | 230.2 | 198 | 93 | 83 | 28 | 57 | 241 |
2004 | NYY | 14 | 10 | 4.91 | 32 | 32 | 0 | 198.0 | 195 | 114 | 108 | 33 | 60 | 150 |
2005 | ARI | 11 | 15 | 4.42 | 33 | 33 | 0 | 215.2 | 223 | 112 | 106 | 35 | 46 | 192 |
2006 | CWS | 11 | 12 | 4.84 | 33 | 32 | 0 | 202.2 | 206 | 116 | 109 | 23 | 56 | 184 |
2007 | CWS | 15 | 8 | 3.74 | 32 | 32 | 0 | 216.2 | 197 | 95 | 90 | 29 | 50 | 213 |
通算 | 10年 | 115 | 113 | 4.28 | 322 | 320 | 0 | 2062.1 | 2056 | 1056 | 981 | 275 | 543 | 1815 |
[編集] 脚注
- ^ "2001 Career Highlights:Javier Vazquez (英語)" MLB.com. 2008年3月19日閲覧.
- ^ "2003 Career Highlights:Javier Vazquez (英語)" MLB.com. 2008年3月19日閲覧.
- ^ "Vazquez, White Sox agree to $34.5M extenstion (英語)" ESPN.com. 3月19日2008年閲覧.
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
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投手 | 41 ランス・ブロードウェイ / 56 マーク・バーリー / 52 ホセ・コントレラス / 50 ジョン・ダンクス / 60 デウォン・デイ / 26 オクタビオ・ドーテル / 62 ジャック・エグバート / 34 ガビン・フロイド / 40 チャーリー・ヒージャー / 64 ルーカス・ハレル / 45 ボビー・ジェンクス / 71 スコット・ラインブリンク / 48 エステバン・ロアイザ / 57 ブーン・ローガン / 47 マイク・マクドゥーガル / 46 ニック・マセット / 61 アダム・ラッセル / 51 アンドリュー・シスコ / 37 マット・ソーントン / 33 ハビアー・バスケス / 43 イーレン・ワッシャーマン |
捕手 | 63 コール・アームストロング / 44 トビー・ホール / 55 ドニー・ルーシー / 12 A.J.ピアジンスキー |
内野手 | 18 オーランド・カブレラ / 24 ジョー・クリーディ / 22 ジョシュ・フィールズ / 14 ポール・コネルコ / 38 パブロ・オズーナ / 10 アレクセイ・ラミレス / 1 ダニー・リチャー / 5 フアン・ウリーベ / 31 ドウェイン・ワイズ |
外野手 | 32 ブライアン・アンダーソン / 23 ジャーメイン・ダイ / 7 ジェリー・オーウェンス / 20 カルロス・クエンティン / 30 ニック・スウィッシャー |
指名打者 | 25 ジム・トーミ |
監督・コーチ | 13 オジー・ギーエン(監督) / 3 ハロルド・ベインズ(一塁コーチ) / 21 ドン・クーパー(投手コーチ) / 28 ジョーイ・コーラ(ベンチコーチ) / 8 ジェフ・コックス(三塁コーチ) / 36 フアン・ニエベス(ブルペンコーチ) / 59 マーク・サラス(ブルペン捕手) / 29 グレッグ・ウォーカー(打撃コーチ) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月17日更新 |