トラベルプランニングオフィス
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有限会社トラベルプランニングオフィス(Travel Planning Office/略称:TPO)は、日本の中小旅行代理店である。本社所在地は東京都渋谷区南平台町4-8。代表者は中尾一樹。
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概要
1994年に設立。主に列車の乗車券発券や貸切を中心に取り扱う。1999年8月のコミックマーケット前夜の「ムーンライトながら」上り車内で自社の団体予約枠(団体予約の場合、一般の発売である乗車日の1ヶ月前よりの更に早い段階で指定席を確保することが出来る)で買い占めた指定券を用いて車両一両をほぼ占領し、前後車両との連結部分にカラーコーンを置いて往来を遮断したことが週刊誌(週刊新潮1999年9月23日号「夜行列車でドンちゃん騒ぎ」より)で取り上げられた。
また、コミックマーケットにて企業ブースとして出展を行っていたが、自社の団体予約枠で確保した「ムーンライトながら」の指定券を転売していたことが問題視されたこともあり、現在は出展を行っていない。(先述の一両占拠の際にも余った指定席を列車の始発駅である大垣駅のホーム上で一般の乗客相手に転売行為を行っていた。)
鉄道路線の経営引き継ぎ
以前より廃止が表明された鉄道路線の経営引き継ぎに意欲を見せており、これまで北海道ちほく高原鉄道やくりはら田園鉄道、神岡鉄道、のと鉄道、有田鉄道、南海貴志川線、鹿島鉄道、高千穂鉄道に対して事前打診なしの経営権譲渡や後継運行事業者の公募への参加を行っているが、鉄道経営の実績が無いことや企業規模、北海道ちほく高原鉄道引き継ぎの際に主張した固定資産の無償譲渡やJR北海道不在の特急列車乗り入れ論などに見られる事業計画[1]、鹿島鉄道の際のJR直通夜行列車計画案など非現実的な事業計画[2]などから採用される事は全く無く実現には至っていない。
ツアーバス
2007年度からは横浜市の旅行代理店「ジャパンイベントツアーズ」と共同でツアーバスにも参入している。
アイリスライナー
2007年6月2日より東京駅八重洲口と鹿島神宮駅を結ぶツアーバス「アイリスライナー」の催行を開始した。競合する既存路線のかしま号(約75往復)の片道1,780円に対して1,400円の格安料金を謳った。しかし、募集告知が実質ウェブサイトのみで告知期間も短かったことから利用客は伸びず、催行開始早々に中止が相次いだ。また、募集途中で急遽鹿島サッカースタジアムへ行程を変更したことや、格安料金と謳いながらかしま号の回数券1回当りと遜色のない料金や従来半額となる小人に対しても大人料金を適用させるなど他のツアーバスと比較しても煮詰めの甘さが目立った。結果、6月29日に再開したものの最終的に催行されたのは6月2日の1往復と6月30日の一部の便のみで、7月2日をもって撤退が発表された。
- 凡例 ○:乗車のみ取り扱い ●:降車のみ取り扱い ↓↑:通過
所在地 | 発着地名 | 宇宙通信 センター経由 |
クラブハウス 経由A |
クラブハウス 経由B |
備 考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東京 ↓ 鹿島 |
東京 ↑ 鹿島 |
東京 ↓ 鹿島 |
東京 ↑ 鹿島 |
東京 ↓ 鹿島 |
東京 ↑ 鹿島 |
||||
東京都 | 千代田区 | 東京駅八重洲口 | ○ | ● | ○ | ● | ○ | ● | ヤンマーディーゼル前 |
茨城県 | 潮来市 | 潮来駅前 | ● | ○ | ● | ○ | ● | ○ | |
鹿嶋市 | 鹿島セントラルホテル | ● | ○ | ● | ○ | ↓ | ↑ | ホテル本館側国道124号沿い | |
住友金属 | ● | ○ | ● | ○ | ↓ | ↑ | 住友金属正門脇 | ||
鹿島アントラーズクラブハウス | ↓ | ↑ | ● | ○ | ↓ | ↑ | |||
鹿島宇宙通信センター | ● | ○ | ↓ | ↑ | ↓ | ↑ | |||
鹿嶋郵便局前 | ● | ○ | ● | ○ | ↓ | ↑ | |||
鹿島バスターミナル前 | ● | ○ | ● | ○ | ↓ | ↑ | 国道51号沿い | ||
鹿島神宮駅前 | ● | ○ | ● | ○ | ● | ○ | チケットセンター前 | ||
鹿島バスターミナル前 | ● | ○ | 国道51号沿い | ||||||
鹿嶋郵便局前 | ● | ○ | |||||||
鹿島アントラーズクラブハウス | ● | ○ | |||||||
住友金属 | ● | ○ | 住友金属正門脇 | ||||||
鹿島セントラルホテル | ● | ○ | ホテル本館側国道124号沿い |
※潮来駅前は催行前の告知では道の駅いたこだった。
ナイトバード大阪号
2007年12月3日にウェブサイト上で急遽発表されたツアーバス。3,400円の格安料金で東京と大阪を東名高速道路・伊勢湾岸自動車道・名阪国道経由で結ぶと謳った。しかし、アイリスライナー同様募集告知期間が短かった。現在は催行休止中。
- 凡例 ○:乗車のみ取り扱い ●:降車のみ取り扱い ↓↑:通過
所在地 | 発着地名 | 直 行 | 有明 経由便 |
名古屋 経由便 |
昼特急 臨時便 |
備 考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
目白 ↓ 福島 |
目白 ↑ 福島 |
目白 ↓ 福島 |
目白 ↑ 福島 |
目白 ↑ 新大阪 |
||||
東京都 | 千代田区 | 目白駅改札口前 | ○ | ● | ● | ○ | ● | |
江東区 | 東京国際展示場 | ↓ | ↑ | ● | ↓ | ↑ | コミックマーケット開催時のみ停車。 | |
愛知県名古屋市 | 中区 | 金山駅 | ↓ | ↑ | ↑ | ● | ↑ | |
大阪府大阪市 | 淀川区 | 新大阪駅 | ↓ | ↑ | ↑ | ↓ | ○ | |
中央区 | JR難波駅 | ↓ | ↑ | ↑ | ● | |||
福島区 | 福島駅 | ● | ○ | ○ | ● | 改札口前→ローソン大阪福島7丁目店前 |
その他
- 2007年1月25日に社団法人全国旅行業協会が常務理事会において定款第14条第1項第1号(会費の滞納)を理由にトラベルプランニングオフィスの退会勧告が決議された。さらに2月9日には代表者所在不明のため同勧告が公示された。
- 2007年7月10日に自社サイトが突如閉鎖された。7月22日にサーバー管理者よりトラベルプランニングオフィスの不義・背信行為およびサーバー管理料不払いに対する閉鎖の旨が説明された。現在はウェブサイトが復帰しているものの、会社概要すら明記されていない状況で実質は休眠状態である。また、本社事務所への電話も恒常的に不通の状態となっており対外販売窓口がない状態である。
沿革
- 1994年2月14日 - 設立。
- 2007年6月2日 - ツアーバス「アイリスライナー」の催行開始。
- 2007年7月2日 - アイリスライナーの撤退発表。
- 2007年7月10日 - 同社ウェブサイトより全コンテンツが削除される。
- 2007年8月10日 - サーバー業者変更により同社ウェブサイトが復旧する。
- 2007年12月3日 - ツアーバス「ナイトバード大阪号」の告知開始。
- 2007年12月22日 - ナイトバード大阪号運行開始。
- 2008年1月12日 - ナイトバード大阪号が催行休止となる。再開日は未定。
事業内容
- イベントの企画、立案、手配、運営。
- 旅行業法に基づく旅行業(東京都知事登録旅行業第2種第3332号)。
- 上記各号に付帯する一切の事業。
資本金
- 2,000万円
役員
- 取締役中尾一樹
関連項目
- 中尾一樹
- 高橋恒太 - ジャパンイベントツアーズの実質的な代表者。
外部リンク
- トラベルプランニングオフィス
- ジャパンイベントツアーズ(代理店)
- 高速バスドットコム ※ナイトバード大阪号のみ掲載。