スーパーマリオカート
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ジャンル | レースゲーム |
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対応機種 | スーパーファミコン |
開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
人数 | 1〜2人 |
メディア | 4Mbitロムカセット DSP-1チップ搭載 |
発売日 | 1992年8月27日 1992年9月1日 1993年1月21日 |
価格 | 8,600円(税別) |
対象年齢 | ESRB:E |
売上本数 | 約382万本 約876万本 |
『スーパーマリオカート』 (Super Mario Kart)は任天堂が発売したスーパーファミコン用ソフト。マリオカートシリーズの1作目であり、この作品で確立された各種基本フレームは最新作に至っても変わることなく受け継がれている。その完成度の高さから「カートレースゲーム」の原型的存在として現在も根強い人気を持つ。日本国内におけるスーパーファミコン用ソフトの最高売り上げを記録した。
目次 |
[編集] 概要
マリオシリーズのキャラクター達がカートでレース&バトルするゲームである。純粋なレースゲームに他のカートへの妨害要素を加え、しかもそれをユニークに表現している。
4タイプ8人のキャラクターの中から好きなドライバーが選べる。基本コースは15種類だが、グランプリモード・100ccでのキノコ・フラワー・スターの全カップで優勝すると、さらにスペシャルカップの5コースが追加される。これにも優勝するとカートの速度が速くなる150ccカートが追加される。
各コースでレースを行い上位4位が獲得できる「ドライバーズポイント」を稼いでカップ獲得を目指す「マリオカートGP」、敵カートからの妨害を受けることなく自らの限界タイムに挑める「タイムアタック」、そして対人要素として既存のコースをひとつ選びタイムを競う「VSマッチレース」と専用コースでお互いのカートにアイテム攻撃を仕掛け、先に相手カートに付けられた風船を3つ割ることを目的とする「バトルモード」が用意されている。
バトルモード以外は、全て5周でゴールインとなる。なおプレイヤーが5周目(ファイナルラップ)に突入する(2人プレイの場合は先行しているプレイヤーが5周目に突入する)と、BGMのテンポが速くなる。
コース中に落ちているコインを拾えば最大10段階までスピードUPできる。なおコインが無い状態で他のカートと接触すると、カートがスピンして一時的に止まってしまう。
[編集] キャラクター
キャラクターごとに最高速度、加速力、コーナリング性能などが異なる。
- 標準性能カート - マリオ、ルイージ
- 標準的なステータスで、最高速度はクッパ・ドンキーコングJr.には若干劣るものの比較的高い。初心者にも優しい。しかし、ルイージのほうはマリオよりはなぜか安定しているようで、操作性はノコノコとキノピオの次に良い。エンジン音はブロロロ・・・という普通の音で、音の大きさはノコノコ・キノピオのカートよりも大きい。
- 加速重視カート - ピーチ、ヨッシー
- 加速性能がよく、最高速度に達するまでが一番早い。敵カートに攻撃されてもすぐに態勢を立て直すことができるので、バトルモードに向いているが、もちろんレースでも十分に使える。短所はグリップ性能とハンドルの切れが悪く、最高速度が遅いこと。チョコレー島、ノコノコビーチ、ドーナツ平野などの滑りやすいオフロードコースは苦手。ブイーン・・・というような軽いエンジン音が特徴。
- 高速安定カート - クッパ、ドンキーコングJr.
- 最高速度が最も速い。重量級のため他車との衝突に強く、高速で体当たりすれば相手カートをはじき飛ばすことができるが、最高速度に達するまで時間が掛かる上、ハンドルの切れもあまり良くないので、バトルモードには不向き。加速力はクッパ、ハンドルさばきはドンキーコングJr.の方が優れている。特にクッパは最高速が高く、サーキットコースのタイムアタックには最適。上級者向きのカート。ゴロロロ・・・というようないかにも大型車のようなエンジン音である。
- 軽量機敏カート - ノコノコ、キノピオ
- ハンドルさばきはバツグンで、苦手なコースは、ほとんどといってよいほどない。得意コースは、おばけ沼、チョコレー島。グリップ性能が最も高い代わりに最高速度が一番遅く、初心者向けのカートとされている。しかしながら加速性能も良く、繊細なハンドリングに的確に応答するため、上級者にも人気があり、最初から最後まで使えるカートである。バトルモードにも向いている。エンジン音はピーチやクッパのカートに比べて大きい。最も軽量のため、他のカートとの接触には弱い。エンジン音はビロロロ・・・という個性的な音である。
[編集] プレイモード
1Pモードで2種類、2Pモードで3種類存在する。なおGP以外では全て100ccカートを用いる。
[編集] マリオカートGP
8カートで競争し、優勝を目指すモードである。1P・2Pどちらでもプレイできる。
プレイヤーは、最初にクラス・ドライバー・カップを選択する。ここで選択したドライバー以外はCOMとなる。ラウンド1のプレーヤーのスタート位置は8位、2Pモードの場合1P側が8位、2P側が7位となる。ラウンド2以降のスタート位置は前ラウンドの順位である。
4位以内でゴールすると順位に応じたドライバーズポイントがもらえて次のコースへ進めるが、5位以下、もしくは途中でリタイアすると残りカートが1台減らされ、やり直しとなる。2Pの場合はどちらか一方でも4位以内でゴールすれば2人とも次のコースへ進める(ただし5位以下のプレーヤーは残りカートが1台減らされる)。最初4台のカートが与えられ、残りカートがなくなったプレーヤーはゲームオーバーとなり次のレース以降に参加できなくなる。同じ順位で3回ゴールすると1UPする。
最終順位が3位以内であれば、表彰台に上がり表彰される。最終順位が4位以下となった場合にも表彰式の画面が表示されるが、違う音楽が流れる。
[編集] タイムアタック
1Pモードでのみプレイ可能。コースを1台のみで走行し、いかに速くゴールできるかを目指すモードである。
アイテムが配置されていないこと以外は、コース構成はほぼ同じ。ゲームオーバーは存在しない。
コースアウトや障害物への衝突などのミスをせずにゴールすると、その走り方をそっくり再現する「ゴースト」が次回のタイムアタックから出現する。なお、特定コマンドを入力することでゴーストのデータを1つだけ保存可能。
[編集] VSマッチレース
2Pモードのみプレイ可能。1つのコースを走り、相手より先にゴールすることを目指すモードである。GPと同様にアイテムが出現するほか、VSマッチ専用のお邪魔キャラが登場する。
[編集] バトル
2Pモードのみプレイ可能。双方のカートに3つの風船が付いており、相手の風船を全て割ることを目指すモードである。
コースはバトルモード専用コースで、4種類ある。風船は最初は3個。アイテムを獲得して攻撃し、スピンさせるごとに1個ずつ風船が割れる。先に相手の風船を全て割ったプレーヤーが勝者となる。
[編集] コース
[編集] キノコカップ
- (1-1)マリオサーキット1 (任天堂公認目標タイム 1'03"68)
- 目立った障害物も難度の高いカーブもない基本コース。
- (1-2)ドーナツへいや1 (任天堂公認目標タイム 1'27"44)
- オフロードコース。コース中盤~終盤に掛けて3連続ヘアピンカーブがある。
- (1-3)おばけぬま1 (任天堂公認目標タイム 1'12"12)
- 所々に穴が開いた板張りのコース。コース端の木製ブロックに衝突すると崩れてしまい、そこからコースアウトしてしまうことも。コース終盤にはリスクを伴うショートカットルートもある。
- (1-4)クッパじょう1 (任天堂公認目標タイム 1'41"90)
- 煮えたぎる溶岩の上に敷かれたコース。スーパーマリオシリーズではお馴染みの「ドッスン」や「バブル」が障害物として行く手を阻む。
- (1-5)マリオサーキット2 (任天堂公認目標タイム 1'23"58)
- コース終盤に敷かれたダッシュバン+ジャンプバンによる大ジャンプが見所。
[編集] フラワーカップ
- (2-1)チョコレーとう1 (任天堂公認目標タイム 1'09"40)
- 褐色の荒野を舞台とするオフロードコース。至る所にあるギャップと、カートに絡み付くチョコレート色の沼がコントロールを難しくする。
- (2-2)おばけぬま2 (任天堂公認目標タイム 1'23"58)
- コースの所々が崩落したおばけ沼の中級コース。コース中盤にもリスクを伴うショートカットルート有り。
- (2-3)ドーナツへいや2 (任天堂公認目標タイム 1'43"66)
- 部分的にコース幅が狭くなり、ミスを誘発するダート部分が追加されたドーナツ平野の中級コース。お邪魔キャラの「チョロプー」が登場する。
- (2-4)クッパじょう2 (任天堂公認目標タイム 1'58"98)
- ドッスン&バブルのお邪魔キャラに加え、コース幅を狭くし簡単な分岐ルートも設けた中級コース。中盤にショートカットルートも用意されているが、極めてリスクが高い。
- (2-5)マリオサーキット3 (任天堂公認目標タイム 1'46"48)
- コース終盤のシケインカーブやコーナーの要所にばらまかれた砂が少々厄介な中級コース。
[編集] スターカップ
- (3-1)ノコノコビーチ1 (任天堂公認目標タイム 1'05"66)
- 浅瀬上の小島を駆け抜けるビーチコース。海の色が濃い場所に進入すると沈んでしまうが、一定時間内に自力脱出すればジュゲムの救出を待たずにコース復帰が可能。跳ねているプクプクに接触すると小スピンさせられる。
- (3-2)チョコレーとう2 (任天堂公認目標タイム 1'22"40)
- コース中盤に配置された広大なチョコレート沼が名物の中級コース。ここをいかに素早く抜けられるかが勝負の鍵。
- (3-3)バニラレイク1 (任天堂公認目標タイム 1'04"24)
- 雪原と氷原とで構成されたコース。コース上のアイスブロックは衝突することで破壊出来るが、上手く衝突しないとタイムロスも激しいため繊細なコース取りが要求される。氷で出来た、滑りやすいメインロードでのカートコントロールも少々難しい。
- (3-4)クッパじょう3 (任天堂公認目標タイム 1'53"26)
- コース幅が更に全体的に狭まり、分岐ルートも追加された上級コース。中盤には道路いっぱいにドッスンが並んでいる所があり、運が悪いとそこで足止めを余儀なくされる。追い抜きには難しいコース設計。
- (3-5)マリオサーキット4 (任天堂公認目標タイム 1'56"78)
- 序盤から息つく間もない連続カーブとコース中央の連続ヘアピンカーブが売りの上級コース。特に最初のヘアピン手前には土管が4基も配置されているため、安定したコース取りが必要とされる。
[編集] スペシャルカップ(100cc、150ccのみ)
- (4-1)ドーナツへいや3 (任天堂公認目標タイム 1'39"88)
- コース中央の池に掛かった桟橋を駆け抜ける上級コース。二つめの桟橋は途中で崩れている。チョロプーやダートもある。
- (4-2)ノコノコビーチ2 (任天堂公認目標タイム 1'13"47)
- 1とは異なり、一つの小島の周りを走るコース。意外に走りにくいコースレイアウトになっており、アイテムが使いづらい。
- (4-3)おばけぬま3 (任天堂公認目標タイム 1'35"81)
- コース端のブロックがほとんど配置されていないばかりか、崩れた箇所も至る所に存在する上級コース。グランプリモードではダッシュバン+ジャンプバンによる大ジャンプで大逆転も狙える。
- (4-4)バニラレイク2 (任天堂公認目標タイム 1'12"22)
- コース中央の氷の池が目を引く上級コース。中盤から終盤に掛けて、浮かぶ氷の割れ目を上手くジャンプで渡ることでショートカットが狙える。
- (4-5)レインボーロード(任天堂公認目標タイム 1'35"81)
- 七色のタイルが煌びやかな天空のコース。コース端に縁石の類が一切ないため、コースアウトすると落下する。接触しただけで大スピンする「スーパードッスン」がある。
[編集] バトルコース
- バトルコース1(ドーナツへいや)
- バトルコース2(ノコノコビーチ)
- バトルコース3(バニラレイク)
- バトルコース4(マリオサーキット)
[編集] アイテム
アイテムを参照。
[編集] COM(敵カート)のみ使用アイテム
- ミドリこうら(ノコノコ)
- ノコノコが使用。普通のミドリこうらと変わらないが、投げタイプではなくドンキーコングJr.、ヨッシー、クッパ達と同じように地面に設置するタイプ。
- バナナの皮(ドンキーコングJr.)
- ドンキーコングJr.が使用。普通のバナナと変わりはない。
- ヨッシーのたまご(ヨッシー)
- 基本的には緑の甲羅と同じ。その場でピョンピョン飛び跳ねているが、クッパのファイアボールと違い設置場所から動くことはない。
- ファイアボール(クッパ)
- バナナの皮やミドリこうらと同様地面に設置されているが、その場で円を描くように動くため回避が難しい(逆に偶然回避できることもある)。
- スター(マリオ、ルイージ)
- 普通のスターと同様に無敵状態になり、こちらの走行を妨害してくる。触れれば当然スピンする上、無敵のためこちらのアイテムによる攻撃も通用しない。プレイヤーが使用するスターは使用中カートの性能が大幅にアップするが、COMの場合は走行性能自体は通常時と変わらない。後ろにいる場合は問題ないが、先行された場合回避するのが一番やっかいなアイテムと言える。
- 毒キノコ(ピーチ、キノピオ)
- 設置タイプのアイテム。スピンはしないが、小さくなってスピードもダウンしてしまう上に、通常の大きさのカートと接触すると潰されてしまう。対処は、一定時間待つかもう一度毒キノコに触れる。しかし、初めから小さい状態でスタートした場合は毒キノコをとることで通常状態に戻ることができるので、重要アイテムといえる。
また、自分が操作しているキャラはアイテムを一度使うと次のアイテムを取得するまで何もできないが、COMは制限無くアイテムを使用する。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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