ジョー・カルザゲ
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基本情報 | |
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本名 | ジョゼフ・カルザゲ |
通称 | The Pride of Wales The Italian Dragon |
階級 | スーパーミドル級 |
国籍 | ウェールズ ( イギリス) |
誕生日 | 1972年3月23日(36歳) |
出身地 | UK, イングランド, ロンドン |
命日 | |
死地 | |
スタイル | サウスポー |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 45 |
勝ち | 45 |
KO勝ち | 32 |
敗け | 0 |
引き分け | |
無効試合 |
ジョゼフ"ジョー"カルザゲ(Joseph "Joe" Calzaghe、1972年3月23日 - )は、イギリス(ウェールズ)のプロボクサー。現在、WBA・WBC・WBO統一世界スーパーミドル級チャンピオン。イタリア人とウェールズ人のハーフで活動拠点をウェールズに置く。恵まれた体格とサウスポースタイルを活かした、スピーディーでスキルフルなスタイルを持つ。イギリスを代表するアスリートの1人であり、2階級制覇の元世界王者のリッキー・ハットンとともにレノックス・ルイス引退後のイギリスのプロボクシング人気を支えている。
速射砲のような、猛スピードの回転の連打を最たる武器としており、特色である。
目次 |
[編集] 来歴
[編集] 幼少・アマチュア時代
ジョー・カルザゲの父で彼のトレーナーでもあるエンツォ・カルザゲはイタリアのサルデーニャで生まれたイタリア人だが、ウェールズ人と結婚し長い間イングランドに住んでいた。ジョーが2歳の頃、母の生まれ故郷であるウェールズに引越し、現在も在住している。スポーツ万能であった彼は幼少の頃からサッカーに励み、さらに9歳の頃からボクシングを始めた。13~4歳頃までは彼自身はサッカー選手になりたかったと語っている。だがエンツォは彼にボクシングの才能があることを見抜き、ボクサーになることを勧めた。学生時代は3階級で英国のチャンピオンを獲得している。アマチュア時代の戦績は110勝10敗である。
[編集] プロボクサー時代
1993年10月にプロデビュー。1995年10月にスティーブ・ウィルソンを8回TKOで下し英国スーパーミドル級王座を獲得。スピードと回転の速い連打と切れのいい左強打を武器に圧倒的な内容と高KO率で連戦連勝を重ね、トップホープとして非常に高い評価を受ける(世界初挑戦時は22戦全勝21KO、19試合が4R以内のKO)。
[編集] WBOチャンピオン
1997年10月11日、シェフィールドアリーナでWBOスーパーミドル級王座決定戦に出場し、この前の時代にイギリスにおいて非常に高い人気を誇った元王者クリス・ユーバンクと対戦。この試合は新旧対決として英国内で高い話題を呼んだ。カルザゲは開始15秒ほどでダウンを奪い、早期の決着が予想されたが、ユーバンクが持ち直す。この後老獪なユーバンクとの間で激戦が展開され判定に持ち込まれたものの快勝し、初の世界王座を獲得した。この試合で、パンチ力・スピードに加えて技術・精神力・タフネスも証明する高いパフォーマンスを見せ、安定王座やスーパースターの座を期待される事になった。
しかし初期の防衛戦で慢性化し何度も再発した左拳の負傷は、パンチの威力の鈍りと、パンチと動き全体の思い切りが無くなった事によるパフォーマンスの低下を齎し長らくスランプ状態になる。その後も全ての防衛戦で勝利し長期にわたる王座君臨を続けるが、評価は思うように上がらずに、実力と比べると国際的な存在感は高くはならなかった。WBC王者とのタイトル統一戦も交渉されたが、カルザゲの怪我で実現しなかった。
だがその間にも技術や安定王者として実力は磨かれ、(国内を含む)敵地防衛や(カルザゲの負傷により)分裂したWBO王座の統一戦で暫定王者マリオ・ファイトをKOするなど実績を積み重ねていく。また、リッチー・ウッドホールやロビン・リードの英国の元世界王者やオマー・シカ、チャールズ・ブリューワー、バイロン・ミッチェルなど米国で実績を残した選手も破った。
2006年6月3日に18度目の防衛戦で、キャリアの大転換点となったIBF王者ジェフ・レイシーとの統一戦がマンチェスターのMENアリーナで行われた。レイシーはアグレッシブな若手強打者として潜在力と将来性に期待が掛かっていた。一方でカルザゲにとってはキャリア初の国際的な注目を浴びるビッグマッチであり、下馬評は割れた。激戦が予想された試合だったが、スピードと技術の差でカルザゲが一方的にリードする。12R終了間際にはダウンを奪うが惜しくもゴングに逃げられ、判定(119-107、119-107、119-105)によりWBO・IBF王座を統一した。
この勝利により懐疑論者の声は薄まり、長期防衛時代の再評価もあり、実力や実績に対し高い評価を受ける事になった。また、アメリカで高評価を受けているアメリカ人選手を一方的に破った事により、特に低かった同国での評価も得るようになった。
この後2度の防衛戦を経て(IBF王座は1度防衛後返上)、現在を代表する名選手と目されていくが、対立王者のWBA・WBC王者ミッケル・ケスラーとのスーパーミドル級最強決戦を求める声が高くなる。ケスラーは長身と懐の深さを活かしながら長い強打を放つ次世代を担う選手との評価は高く「中量級頂上決戦」「欧州の最高選手の対戦」「無敗対決」として高い話題を呼んだ。
2007年11月3日にカーディフ・ミレニアムスタジアムで試合は挙行。この試合はカルザゲ有利の下馬評も激戦が予想されたが、ケスラーの強打をかわしながらスピードと回転を活かした攻撃で明白な勝利を得て快勝。WBO・WBA・WBC統一王者になり(21度目のWBO王座防衛)、スーパーミドル級世界最強の座は揺るぎ無い物となった。また、この試合は約53,000人を動員したと言われ、欧州のボクシング興行での観客動員記録を更新した。
ケスラー戦後には、過去の試合で示してきたトータルの能力に対して高い賞賛を与えられ、リングマガジンなど主要なボクシングメディアにおいてパウンド・フォー・パウンドの上位にランクされるなど現役選手中の最強選手の1人と看做されたり、同級史上最強選手の1人と評されるようになった。
2008年4月19日にラスベガス・トーマス&マックセンターで、バーナード・ホプキンス戦がライトヘビー級のウェイトにて行われた。カルザゲは1Rにダウンを奪われたものの中盤以降盛り返し12Rを戦い抜き、判定2-1(115-112, 113-114, 116-111)にて辛くも勝利し連勝を45に伸ばしている。
[編集] ファイトスタイル
彼のファイトスタイルへの認識は、初の世界王座獲得前と数度の防衛戦後で全く別れる。世界王座獲得前はサウスポースタイルからの左ストレートが鋭く攻撃力の高い速攻型の倒し屋と目されていた。だが世界王座を獲得し拳の慢性的な負傷を経て、キャリア中期以降はスキルフルでスピーディーな技巧派との評価が多い。
特徴として、良く動くフットワークやボディームーブで常に距離や相手との位置を変える、スピード、回転の速い連打、相手のパンチのインサイドから捉えるサウスポーの左、相手がインサイドに入った時に用いる思うように打て的中率の高いストレート気味のアッパーカット、スタミナが豊富である、タフである、常に冷静である、パンチがオープンになりがちである、どんな相手でも常に自分のスタイルを貫ける、などが挙げられる。
[編集] トピック
- 父親のエンツォはカルザゲのトレーナーで、カルザゲはエンツォがウェールズのニューブリッジで運営するTeam Calzaghe Gymで練習している。
- アマチュアのラスト50戦ほどからプロ入り後に亘り全勝を続けている。また2008年1月現在、無敗選手の中で最も戦績の多い選手であり、在位10年3ヶ月以上と最も長期の世界王座君臨をしている選手である。
- イギリスの史上最強選手の1人だと考えられている。
- 2003年に英国王室からMBE勲章を叙勲された。2007年には英国スポーツ界最高の名誉であるBBCのSports Personality of the Yearになり、エンツォもCoach of the Yearを受賞した。この時はラスベガスからの生中継で、同地でのフロイド・メイウェザー・ジュニア戦直後で同賞3位のリッキー・ハットンと一緒に、プレゼンターで同試合解説の元世界ヘビー級王者レノックス・ルイスから授与を受けた。BBCウェールズのSports Personality of the Yearには2度輝いている。
- エンツォは優秀なトレーナーとして評価されていて、エンゾ・マカリネリやギャビン・リースの世界王者もTeam Calzaghe Gymで訓練を受けている。他にも有力選手がいて、彼らはTeam Calzagheと呼ばれる。
- エンツォはイタリア人で、母親はウェールズ人である。カルザゲはThe Pride of WalesとThe Italian Dragonという、両方のルーツを現すニックネームを持つ。
- ウェールズの小都市のクンブランで妻子と共に過ごしている。父母も含めた家族との時間や地元での時間を大切にしていて、有名人との遊びなどはあまりしない。父子共に穏やかな性格と話しぶりで、地に足の付いた人柄との評価を受けている。
- ハンサムな選手としても知られ、かつてウェールズで最もハンサムな有名人と評された事がある。
[編集] 獲得タイトル
[編集] プロボクシング
- 全英スーパーミドル級王座
- WBC世界スーパーミドル級王座
- WBO世界スーパーミドル級王座(スーパーチャンピオン)
- IBF世界スーパーミドル級王座
- IBO世界スーパーミドル級王座
- WBA世界スーパーミドル級王座(スーパーチャンピオン)
[編集] ボクシング以外
- 2001年、BBC Wales Sports Personality of the Yearを受賞。
- 2003年、英国王室からMBE勲章を叙勲される。
- 2006年、BBC Wales Sports Personality of the Yearを受賞。
- 2007年、BBC Sports Personality of the Yearを受賞。
[編集] 関連項目
- 男子ボクサー一覧
- 世界ボクシング協会(WBA)世界王者一覧
- 世界ボクシング評議会(WBC)世界王者一覧
- 国際ボクシング連盟(IBF)世界王者一覧
- 世界ボクシング機構(WBO)世界王者一覧
- ボクシング現王者一覧
[編集] 外部リンク
- Joe Calzaghe - Undefeated WBO & IBF Super Middle Weight Champion. ffical Website
- Joe Calzaghe - Boxing's Greatest!
- boxer: Joe Calzaghe - Boxrecによる戦績
- Calzaghe gets MBE
- Calzaghe wins Sports Personality
- Inside Team Calzaghe
[編集] 脚注
前王者 スティーブ・コリンズ |
第4代WBO世界スーパーミドル級王者 |
次王者 |
前王者 ジェフ・レイシー |
第12代IBF世界スーパーミドル級王者 |
空位 次タイトル獲得者 アレハンドロ・ベリオ |
前王者 |
第18代WBC世界スーパーミドル級王者 |
次王者 |
前王者 |
UndisputedWBA世界スーパーミドル級王者 |
次王者 |