カプチーノ
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カプチーノ(イタリア語:cappuccino)は、イタリアで好まれているコーヒーの飲み方の1つで、陶器のコーヒーカップに注いだエスプレッソに、クリーム状に泡立てた牛乳を加えたものをいう。イタリア語の本来の発音は「カップッチーノ」に近い。好みによってシナモンやココアパウダーで風味付けすることもある。
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[編集] 名前の由来
カップッチーノ(カプチーノ)という言葉は、元来はカトリック教会の一派であるカプチン会の修道士のことを指し、彼等が着るフードのついた修道服、カップッチョ(cappuccio 「頭巾、フード」の意)にちなむとされる。イタリアでカプチーノはカップッチョとも呼ばれている。より具体的には、カプチーノの茶色が修道士の服の色と似ていたから、という説や、エスプレッソに浮かんだミルクの泡を蓋に見立てたから(cappuccio には「蓋」の意味もある)という説、さらに白い泡をコーヒーが囲む様子が、頭頂部のみを剃髪した修道士の髪型に似ているから、という説もある。
[編集] カプチーノのミルク
カプチーノにはエスプレッソとともに、スチームドミルク(ホットミルク)とフォームドミルク(泡立てた牛乳)との両方を用いる。これらのミルクを用意するには、エスプレッソマシンやミルクフォーマーなどを使い、熱すぎない温度で手早く撹拌することが必要になる。
一般的には、カプチーノにおけるエスプレッソ、スチームドミルク、フォームドミルクの割合は1:1:1とされるが、店や客の好みによっても差異がある。
- カプチーノ・キアロ
- エスプレッソに対してミルクの割合が多いもの。「キアロ」はイタリア語で「明るい」の意。
- カプチーノ・スクーロ
- エスプレッソに対してミルクの割合が少ないもの。「スクーロ」はイタリア語で「暗い」の意。
- ウェット・カプチーノ
- フォームドミルクよりスチームドミルクの割合が多いもの。液体のミルクの分量が多いのでとろっとしている。全くフォームドミルクを入れないものはセンツァ・スキューマ(「泡なし」の意)と呼ぶ。
- ドライ・カプチーノ
- スチームドミルクよりフォームドミルクの割合が多いもの。ミルクの泡が多いのでふわっとしている。
[編集] その他のバリエーション
カプチーノにはトッピングの違いによってもさまざまな種類がある。
- カプチーノ・コン・カカオ
- ココアパウダーをかけたもの。
- キャラメル・カプチーノ
- キャラメルシロップを加えたもの。
- へーゼルナッツ・カプチーノ
- へーゼルナッツシロップを加えたもの。
牛乳以外の乳製品を用いたカプチーノもある。
カプチーノに類似したエスプレッソのバリエーションには以下のものがある。カプチーノとこれらとの違いは、どのようなミルクを入れているか、またその分量はどれくらいか、という差によって生じる。
- カフェ・ラッテ
- エスプレッソにスチームドミルクをたっぷりと用いる。
- カフェ・マキアート
- エスプレッソに対し、フォームドミルクを少量たらすように加える。
- カフェ・コン・パンナ
- エスプレッソの上にホイップクリームを浮かべたもので、ミルクは使用しない。しばしばココアパウダーをかける。
- カフェ・モカ
- カフェ・コン・パンナにチョコレートシロップを加えたもの。
[編集] カプチーノの飲み方
イタリアでは、喫茶店やカフェにあたるバールで、朝にクロワッサンやブリオッシュなどとともに飲まれることが多い。
日本におけるカプチーノは当初、ドリップコーヒーに牛乳またはホイップクリームを加え、シナモンをふったりシナモンスティックを添えたりするのが一般的であった。これはエスプレッソ自体が普及していなかったことと、コーヒー文化の移入が主にアメリカ経由であったためと考えられる。1996年以降、エスプレッソによるバリエーションコーヒーを主力としたシアトル系コーヒー店が日本に進出、チェーンを拡大すると、それにともなって、本来の形式のカプチーノが日本でも広く認識されるようになった。
[編集] 目で楽しむカプチーノ
バリスタがカプチーノの泡の表面に描く文様やイラストなどをデザインカプチーノあるいはラテアートなどと呼ぶ。カプチーノが温かく泡が消えないうちに、素早く美しく描くことが求められるため、高度な技術が必要とされる。