イヴァン・ビリビン
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イヴァン・ヤコヴレーヴィチ・ビリビン(Иван Яковлевич Билибин, 1876年8月16日(ユリウス暦8月4日) - 1942年2月7日)は20世紀初頭の最も影響力のあるイラストレーターの一人。『芸術世界』誌の同人として、ロシア・バレエ団の舞台デザインも担当した。生涯を通じて、スラヴの神話や民話に強い霊感を受けている。
サンクトペテルブルク郊外に生れる。イリヤ・レーピンに師事した後、ミュンヘンに留学していっそうの研鑚を積む。1899年にロシアのおとぎ話に基づく斬新な挿絵を発表して、名声を掴む。1905年革命の間は、革命に関する戯画を描いていた。1902年から1904年にかけてロシア北部を遍歴し、古い木造建築やロシアの伝承に魅了される。その成果を研究論文『ロシア北部の民間芸術』として1904年に発表。一方で、浮世絵からも大きな影響を受けた。
ロシア革命に相容れないものを感じてソ連を脱出。カイロとアレクサンドリアに短期間逗留した後、1925年にパリに定住した。同地では、私邸や(正教会の)教会の装飾職人として働いた。しかしながら故郷への憧れはつのる一方で、1936年にソ連大使館の模様替えを終えると、ソヴェト・ロシアに帰国した。1941年までソ連美術アカデミーで教鞭を執っている。レニングラード包囲戦のさなかに他界。