アントン・ナヌート
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アントン・ナヌート（Anton Nanut, 1932年9月13日 - ）は、スロヴェニアの指揮者である。
目次 |
[編集] 経歴
スロヴェニアのカナル・オブ・ソチで生まれた。リュブリャナ音楽院で学び、ドブロヴニク市立オーケストラの常任指揮者に就任した。その後スロヴェニア・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。同時に母校の指揮科の教授に就任した。スロヴェニア・フィルを率いてイタリア、オーストリア、ベルギー、ドイツ、ポーランド、ソ連、アメリカに演奏旅行を行った。
1981年には、スロヴェニア放送交響楽団の音楽監督に就任した。アメリカ、イタリア、ドイツ、スイス、ハンガリーなどに演奏旅行。
シュターツカペレ・ドレスデン、ベルリン放送交響楽団、メキシコシティ・フィルハーモニック管弦楽団に客演経験あり。
[編集] 受賞歴
その他、いくつかの受賞歴がある。
[編集] 演奏スタイル
150曲近くを録音していることからうかがえるように、レパートリーの幅は非常に広い。旋律をしっかり歌わせ、オーケストラを隅々までならしつつも音量だけで盛り上げることをしない音楽作りはオーストリア的であるといわれている。木管楽器の扱い方が非常に上手い。東欧出身者でありながら、旧ソ連や東側諸国のオーケストラにありがちな「パワーでごり押しする」演奏スタイルではなく、むしろ西欧的な音量バランスに気を配った演奏である。日本国内ではポニーキャニオンから発売されていたチャイコフスキーの交響曲第2番『小ロシア』の録音などが入手できるが、本人の名前で流通しているものはそう多くはない（理由は後述）。
[編集] 幽霊指揮者
実は、手兵スロヴェニア放送響とともに、幽霊指揮者の元ネタにされてしまっている。これは、どういった理由があるのか判然としないが、レパートリーがあまりに広いことと、知名度がさほど無いこと、それに、演奏スタイルが例えばスヴェトラーノフなどのように強烈な個性を持たず、「当たり障りの無い」ものであることが災いしているのではないだろうか。日本国内においても、多数が流通しているものとみられている。
