ワシントンD.C.
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ワシントンD.C./ワシントン市 | ||||||
ワシントンD.C.市街 | ||||||
|
||||||
愛称: "DC"、"特別区(The District)" | ||||||
標語: "すべては正義のために" "Justitia Omnibus(Justice for All)" |
||||||
位置 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
ワシントンD.C.の位置 | ||||||
座標: | ||||||
歴史 | ||||||
首都移転 | 1800年 | |||||
{{{成立区分1}}} | {{{成立日1}}} | |||||
{{{成立区分2}}} | {{{成立日2}}} | |||||
旧名 | {{{旧名}}} | |||||
創設者 | {{{創設者}}} | |||||
行政 | ||||||
国 | アメリカ合衆国 | |||||
州 | (連邦政府直轄地) | |||||
市 | ワシントンD.C./ワシントン市 | |||||
市長 | アドリアン・フェンティ (民主党) |
|||||
地理 | ||||||
面積 | ||||||
市域 | 177.0 km² (68.3 mi²) | |||||
陸上 | 159.0 km² (61.4 mi²) | |||||
水面 | 18.0 km² (6.9 mi²) | |||||
水面面積比率 | 10.2% | |||||
市街地 | ||||||
都市圏 | ||||||
標高 | 0 - 125 m (0 - 410 ft) | |||||
人口動態 | ||||||
人口 | (2007年現在) | |||||
市域 | 588,292 人 | |||||
人口密度 | 3,481 人/km² (9,015 人/mi²) | |||||
市街地 | 約5,300,000 人 | |||||
市街地人口密度 | ||||||
都市圏 | ||||||
都市圏人口密度 | ||||||
備考 | ||||||
その他 | ||||||
等時帯 | 東部標準時 (UTC-5) | |||||
夏時間 | 東部夏時間 (UTC-4) | |||||
市外局番 | ||||||
ナンバープレート | ||||||
ISO 3166-2 | ||||||
公式ウェブサイト: District of Columbia |
ワシントンD.C./ワシントン市(英語:Washington, D.C.)は、アメリカ合衆国の首都。東海岸、ポトマック川河畔に位置する。
目次 |
[編集] 概要
"D.C." は "The District of Columbia"(コロンビア特別区)の略で、南アメリカのコロンビア共和国と同様にアメリカ大陸の「発見」者クリストファー・コロンブスにちなんだ名である。1874年に設置された。日本のマスメディアなどでは、ワシントンD.C.のことを単に「ワシントン」と呼び、ワシントン州のことはワシントンD.C.との混同を避けるべく常に「州」を付して「ワシントン州」と呼ぶのが一般的である。
なお、漢字による当て字は華盛頓で、華府と略す。
首都としての機能を果たすべく設計された、計画都市であるため、同じアメリカ合衆国の大都市であるニューヨークなどと比べると無機的な印象の街である。
同様な都市としては満州国の新京、オーストラリアのキャンベラ、ブラジルのブラジリア(共に首都)が主な例である。
大統領官邸である「ホワイトハウス」、連邦議会議事堂、連邦最高裁判所と三権の最高機関や、中央官庁などの行政機関が集まる他、スミソニアン博物館などが位置する。同市のナショナル・モールにおける博物館群は質・量ともに世界でもトップクラスであり、観光資源にもなっている。ポトマック川の河畔にある桜の木々は、アメリカ合衆国内で有数の桜の花見の名所である。
[編集] 歴史
トマス・ジェファーソンとアレクサンダー・ハミルトンの会談により、バージニア州の有力者からの資金提供の見返りとして、首都を南部よりにすることが了承されたことが、ワシントンD.C.の今日の場所を決定した。当初計画された面積は100平方マイル(260km2)であった。
1790年に法案が可決され、連邦政府所在地としてコロンビア特別区をポトマック川河畔に置くことが決定された。場所はメリーランド州とバージニア州の境とされ、市の名前はジョージ・ワシントンから取ることとされた。1801年、特別区は連邦議会の管轄下に置かれ首都となった。特別区設置以前から、この場所には二つの町、ジョージタウンとアレクサンドリアがあった。これを除く地域に、メリーランド州側にはワシントン市およびワシントン郡、バージニア州側にアレクサンドリア郡が設置された。1871年、ワシントン市、ワシントン郡、ジョージタウンはワシントンD.C.として統合された。本来の地名はホギー・ボトムとよばれた。
ポトマック川南の約100km2は、1845年連邦議会が可決した条例により、バージニア州の帰属に戻った。この土地は現在はアーリントン郡に属し、アレクサンドリア市の一部をなす。この結果、ワシントンD.C.は、頂点を北に向けた正方形のうち、南西部の川に区切られた区画を除いた形をなすことになる。
1961年、アメリカ合衆国憲法修正第23条により、ワシントンD.C.市民に初めて大統領選挙の選挙権が与えらえた。コロンビア特別区全体に対して、人口の最も少ない州に与えられる、選挙人3人の定数が確保された。
1974年、初めて市長の公選が行われ、行政委員会委員長であった民主党のウォルター・ワシントンが市長に就任した。1991年、2代目の市長マリオン・バリーが3期目の任期中、麻薬の使用によりFBIのおとり捜査で逮捕され、コカイン所持により6ヶ月の懲役刑を受けた。次に市長に就任したシャロン・プラット・ケリーは、アメリカの大都市ではじめて市長になった黒人女性である。1994年、ケリーの任期が満了すると、マリオン・バリーは再び市長に返り咲いた。1998年、エール大学卒の弁護士、アンソニー・ウィリアムスが市長に選ばれ、現在は2期目を務めている。
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件でワシントンにある国防総省(ペンタゴン)に飛行機1機が突入するテロを受けた。(なお、国防総省本庁舎は実際にはポトマック川対岸のバージニア州アーリントンに所在)
[編集] 政治
政治的な中立性を保つため、合衆国の北部と南部の中間に首都が設けられた。連邦政府直轄の特別区であり、他のいかなる州にも属していない。1974年まで市長職がなく、大統領の任命する行政委員会が行政を行い、行政委員会委員長が事実上の市長の役割を担った。現在は公選による市長と、行政委員会により行政が行われる。ワシントン市民は大統領選の投票権をもつが、連邦議会では一つの州と同等でありながら選挙区がない。ワシントン市民を下院で代表するのは、議会本会議での投票権を持たない準議員のみである。このため米国最後の植民地と揶揄されることがある。何度か法律の改正が試みられ、ワシントン市民の国政に関する発言権を他の州と同様にする提案がなされてきたが、実現には到っていない。
[編集] 犯罪
清潔な計画都市のイメージとは裏腹に、ワシントンD.C.は全米有数の犯罪都市のひとつである。モーガン・クイットノー社の「全米の危険な都市」ランキング(2005年版)ではワースト13位であった。特に殺人の発生率が高い。1990年代にはmurder capital(殺人の都)と呼ばれ、悪名が高かった。1991年には同市の殺人発生件数は482件(人口10万人あたり80.6件)でピークに達した。市の中心部ではジェントリフィケーションが進み、犯罪も減少傾向にあるものの、2004年の殺人発生件数は198件、人口10万人あたり35.7件(いずれも連邦捜査局のデータによる)で、依然として高い数値である(ちなみに、ニューヨークでの殺人発生率は人口10万人あたり約7件である)。
特に危険なのは市南東部のアナコスティア地区(Anacostia)である。ワシントンD.C.で起こる殺人の約1/3はこのアナコスティア地区内で発生している。1950年代までは白人の中流階級の住宅地であったが、州間高速道路の発達により人口が郊外へ流出、住民の層が大きく変わり、治安が著しく悪化した。現在、この地区の黒人人口率は92%に達する。市境を越え、メリーランド州側にも治安の良くないエリアが広がっている。また、市の北東部、グレイハウンド・バスターミナル周辺も治安の悪い地域である。
一方、ジョージタウンなどの高級住宅街が広がる市北西部や、中心部のナショナル・モール周辺の治安は概ね良好である。
[編集] 教育
[編集] 大学・短期大学
|
|
[編集] 芸術・文化
[編集] 劇場・ホール
[編集] 美術館・博物館
- スミソニアン博物館群
- ナショナル・ギャラリー
- ホロコースト記念博物館
[編集] スポーツ
- ワシントン・レッドスキンズ (NFL)
- ワシントン・ウィザーズ (NBA)
- ワシントン・ミスティクス(WNBA)
- D.C. ユナイテッド (MLS)
- ワシントン・ナショナルズ (MLB) 2005年にモントリオール・エクスポズのフランチャイズ移転により誕生。
[編集] マスコミ(地方紙)
[編集] 交通
1976年に全長7.4km の地下鉄が開通し、現在ではバスと並ぶ公共交通手段となっている。
- 主要な州間高速道路
- 95号線:カナダ国境のメイン州Houltonからメリーランド州ボルチモア市を経てワシントンD.C.都市圏東部~南部を通過し、バージニア州都のリッチモンド市を経てフロリダ州マイアミ市に至る(ワシントンD.C.付近には支線として下記の二級州間高速道路がある)
- 495号線:半径約10 マイル(16 km)の都市圏を通過する環状道路(都市圏東部~南部は95号線と重複)
- 295号線:市街中心部から南方に向かい495号線に合流
- 395号線:市街中心部から南西に向かい95号線に合流
- 66号線:市街中心部から西方に延びバージニア州 Front Royal に至る(注:ルート66とは別物)
- 270号線:市街北部の495号線から分岐して北北西に延び、メリーランド州 Frederick に至る
- 95号線:カナダ国境のメイン州Houltonからメリーランド州ボルチモア市を経てワシントンD.C.都市圏東部~南部を通過し、バージニア州都のリッチモンド市を経てフロリダ州マイアミ市に至る(ワシントンD.C.付近には支線として下記の二級州間高速道路がある)
- バス及び鉄道
- ワシントンメトロ (Washington Metro)
- 公共バス (Metrobus)
- 地方地下鉄システム (Metrorail)
- タクシー・距離制ではなく、ゾーン制の料金体系を採用している
- 商業空港
- ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港 (DCA)、バージニア州アーリントン郡の南4.3 マイル (6.9 km)
- ワシントン・ダレス国際空港 (IAD)、バージニア州ダレス及び Chantilly の間の西26.3 マイル (42.3 km)
- ボルチモア・ワシントン国際空港 (BWI)、メリーランド州ボルチモア近くの Linthicum 北東31.7 マイル (51.0 km)
[編集] 姉妹都市
ワシントンD.C.は以下12都市と姉妹都市提携を結んでいる。そのいずれもがそれぞれの国の首都である。
[編集] 外部リンク
- 公式
- ワシントン市公式サイト (英語)
- 日系機関
- 旅行
- その他
|
|
---|---|
州 | アーカンソー | アイオワ | アイダホ | アラスカ | アラバマ | アリゾナ | イリノイ | インディアナ | ウィスコンシン | ウェストバージニア | オクラホマ | オハイオ | オレゴン | カリフォルニア | カンザス | ケンタッキー | コネチカット | コロラド | サウスカロライナ | サウスダコタ | ジョージア | テキサス | テネシー | デラウェア | ニュージャージー | ニューハンプシャー | ニューメキシコ | ニューヨーク | ネバダ | ネブラスカ | ノースカロライナ | ノースダコタ | バージニア | バーモント | ハワイ | フロリダ | ペンシルバニア | マサチューセッツ | ミシガン | ミシシッピ | ミズーリ | ミネソタ | メイン | メリーランド | モンタナ | ユタ | ルイジアナ | ロードアイランド | ワイオミング | ワシントン |
連邦特別区 | ワシントンD.C. |
準州・自治領: | 米領ヴァージン諸島 | 米領サモア | グアム |
自由連合州 | 北マリアナ諸島 | プエルトリコ |
合衆国領有小離島 | ウェーク島 | ジョンストン環礁 | ミッドウェー環礁 | キングマン岩礁 | パルミラ環礁 | ジャーヴィス島 | ベーカー島 | ハウランド島 | ナヴァッサ島 | バホヌエボ礁 | セラニャ礁 |
|
---|
1.ニューヨーク - 2.ロサンゼルス - 3.シカゴ - 4.ヒューストン - 5.フィラデルフィア - 6.フェニックス - 7.サンアントニオ - 8.サンディエゴ - 9.ダラス - 10.サンノゼ - 11.デトロイト - 12.インディアナポリス - 13.ジャクソンビル - 14.サンフランシスコ - 15.コロンバス - 16.ルイビル - 17.オースティン - 18.メンフィス - 19.ボルチモア - 20.フォートワース - 21.シャーロット - 22.エルパソ - 23.ミルウォーキー - 24.ナッシュビル - 25.シアトル - 26.ボストン - 27.デンバー - 28.ワシントンD.C. - 29.ラスベガス - 30.ポートランド - 31.オクラホマシティ - 32.ツーソン - 33.アルバカーキ - 34.ロングビーチ - 35.アトランタ - 36.フレズノ - 37.サクラメント - 38.ニューオーリンズ - 39.クリーブランド - 40.カンザスシティ - 41.メサ - 42.バージニアビーチ - 43.サンフアン - 44.オマハ - 45.オークランド - 46.タルサ - 47.マイアミ - 48.ホノルル - 49.ミネアポリス - 50.コロラドスプリングス |
ウィキポータル:北アメリカ - ウィキプロジェクト:アメリカ合衆国 |